教育福島0223号(1999年(H11)11・12月号)-035/48page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

を持つ。情報を受け入れにくいために困難を持つタイプと、表出が円滑にできないために困難を持つタイプに分類できる。この双方は……コミュニケーション、対人関係、社会的行動に支障を来す……また、二次的情緒的不適応を起こすとコミュニケーションの障害はさらに複雑になる

研修講座資料より


四 障害児健康・安全教育研修講座

「充実した安全な生活」をテーマに、心と体に焦点を当て、心の充足と環境や体調の変化に伴う生理的変化などについて、医療機器を使い、具体的に講義演習を行いました。特に、知的障害児の性に関する講義を公開講座で実施し、その必要性を認識することができました。

障害児への性教育は、何か問題が起こった時点で指導される。そこには、禁止否定が多く、その場限りになっている。性の発達は誰にでもあり、自然なこと、…プライベートな所、時間、パブリックな所、時間を区別し、日頃の生活の中で十分教えていくことが大切である。

性教育を考える視点
 1) 性の権利の保障
 2) 性の自立発達の保証
 3) 人間関係を豊かにする
 4) 援助体制の確立
 5) 性についての誤解や偏見をなくす

研修講座資料より



五 重度・重複障害児教育研修講座

どの子供たちもその場、その場で何かを感じ、何かをしようとしている。 そんな子供たちの内面に目を向け、コミュニケーションを図り、主体的な行動を支援すること。また、そのためにはどんな教育内容・方法を準備すればよいのかなど、VTRを見ながら具体的に研修しました。また、児童生徒の興味・関心と教育ニーズに裏付けられた教材・教具の作成等の重要性を改めて認識することができました。

イラスト

養護教育センター

◆受講者の声◆

全ての講義から、子供の意見を丁寧に読みとることの大切さを再認識させられました。

教師が感受性、観察力、洞察力、創造性を磨き高めることが重要であることが分かりました。

教師自身が常に学ぶ姿勢を持ち続けなければいけないと思いました。

子供の姿を見て、「反応がない」と決めつけないで行動を教師の子供とのかかわりの中から読みとる力、待つ気持ち、偏見を持たないことの大切さを学びました。 (盲・聾・養護学校)



六 実りある研修講座をめざして

教育に携わる教職員は、常に自己研修を積み重ねてこそ日々の保育・教育が信頼性のある、実効性のあるものとなります。当センターでは、障害に関する基本的な事柄から、専門分野に至るまで、また、最新の情報を含めた研修内容を用意しています。講座は講義のみならず、演習、実技といった受講者参加型の研修形態で構築しています。

研修講座終了後も、資料の照会や教育相談の申し込みといったように継続した連携が図られています。

今年度の参加者は約三百名です。すでに申し込みは締め切られていますが、研修の機会がなかったみなさん、どうぞ次年度の講座へご参加ください。


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。