教育福島0224号(2000年(H11)1月号)-019/48page
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教育支援シート
四 研究の実際《活動場面の作成…総時数八時間》
図画工作科「段ボールでポケモンランドをつくろう」
1 作成の視点(1)協力し合って段ボールにポケモンの絵を描く。その段ボールを教室の後方に組み立て、すべり台等の遊具も設置し、楽しく遊ぶことができるようにする。
(2)中に、自分だけの空間、安心できる居場所(以下「部屋」)を個々に設定する。
2 作成の実際(省略)
《検証授業…総時数九時間》
第三学年算数、単元「三角形」1 第一時「二等辺三角形と正三角形の定義」(省略)
2 第二時「二等辺三角形と正三角形の弁別」(1)授業の目標
ポケモンランドの中から三角形を見つけ出し、辺の長さに着目して弁別することができる。
(2)授業の実際
T児は、宝探し的な要素を取り入れた学習内容に興味を示し、教師の働きかけを受け入れて、四十分間楽しく学習に参加した。
S児は、教師の言葉かけや簡単な補助を受け、定規を使って辺の長さを正確に測り、弁別できた。
Y児は、解決の見通しを持って、意欲的に学習に取り組み、コンパスで辺の長さを測り、速く確実に弁別していた。
(3)考察
ポケモンランドが自由にのびのびと自己表現できる許容的な雰囲気を生み出し、児童の心の開放や情緒の安定を図ることができた。
そして、学ぶ楽しさや満足感を味わい、意欲的に学習に取り組むことができたものと思われる。
意欲的に取り組む
3 第三時「二等辺三角形の作図」(省略)
4 第四時「正三角形の作図」(1)授業の目標
ポケモンランドに付いている正三角形に、同じ大きさの正三角形を作図してはり合わせることができる。
(2)授業の実際
T児は、学習が始まると急に、「学校には遊びに来ているんだ!勉強は絶対にしないからね!」と泣き叫び、自分の「部屋」にこもってしまう。声をかけても「うるさい!あっちへいけ!」と言い、学習に参加することはできなかった。その後、「部屋」で好きな本を読んだり、横になってくつろいだりしているうちに気持ちが次第に落ち着いてきた。学習後半は、立ち直り、S児に教えたり、一緒に正三角形をはったりして、楽しく学習していた。
Y児には、ADHDと甲状腺機能先進症に起因する混乱状態に陥る様子が見られた。コンパスを思うように使えず怒り出し「もうやらない!」と言いながら、コンパスや鉛筆を教師に投げつける。「手伝
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