教育福島0224号(2000年(H11)1月号)-032/48page
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研究実践
「一人一人の能力・特性に応じ『生きる力』を育成するための指導のあり方」
(個別の指導計画の作成)
県立富岡養護学校
一 はじめに
本校では平成八、九年度の二年間「一人一人の特性を生かした指導のあり方」という主題を設定し研究に取り組んだ。その結果、児童生徒の特性(プラス面)に視点をあて、個の特性を生かした授業を実践し、児童生徒の主体的な活動を引き出す手掛かりを得ることができた。しかし、児童生徒一人一人のニーズを的確に把握し、個を生かし発達を促すための支援という側面においては、必ずしも十分ではなかった。
そこで、さらに個に応じた指導の充実を図るために、「一入一人の能力・特性に応じ『生きる力』を育成するための指導のあり方」という研究主題のもと、平成十年度から三年間にわたり、校内研究に取り組んでいる。ここでは「個別の指導計画の作成」を中心に研究の概要を紹介したい。
二 研究の概要一年次の研究(平成十年度)
児童生徒一人一人の実態把握 ●多面的な実態把握の方法
●総合状況関連図の作成二年次の研究(平成十一年度)
実態把握をもとにした「個別の指導計画」の作成 三年次の研究予定(平成十二年度)
個別の指導計画に基づいた個を生かす授業の実践
三 研究の目的児童生徒一人一人の「生きる力」を育てるために、授業における指導の個別化をさらに図り、個に応じた指導目標や指導内容・方法、評価などについて実践的に究明する。
四 研究の仮説次のような手だてを講じれば、授業の中で児童生徒が自ら働きかけ、主体的に活動する場面が増え「生きる力」の素地を育むことができるであろう。
1)児童生徒一人一人の能力や特性を明らかにするために多面的な実態把握を行う。
2)実態把握をもとに、個別の指導計画を作成して、それぞれの指導場面での指導目標や課題をより明確にする。
3)「個を生かす授業」のための指導方法、教材・教具、評価の工夫をする。
五 個別の指導計画の作成手順個別の指導計画の作成に当たっては、次の点に留意した。
(一)担任を中心とする複数の教師等による多面的な実態把握を行う。
図1 個別の指導計画作成の手順
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