教育福島0225号(2000年(H11)2・3月号)-031/52page

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教育センター情報『窓』

【研究主題】

深まり、広がりのある

校内研修の実現

〜研究推進委員会と教科サークルを通して〜

郡山市立大島小学校教諭 池田精一郎


1 研究の趣旨

本校では、教科サークルごとの実践を通した研修を進め三年次を迎えた。

昨年度までの各自の研修内容を重視した研究によって、全員が意欲的に研究を進めていこうとする方向が確立できた。

しかしその反面、次のような問題点も指摘された。

・ 研究主題のとらえ方や手立てに統一性がなく、計画・実践・評価など一連の研修に対する共通理解が不十分であった。

・ 各教科サークルの研究成果を学校全体に広げる場や機会がなかった。

そこで、本年度は研究推進委員会を中心に、共同研究としての方向性を明示するとともに、私が所属する体育科サークルでは、実践の成果を学校全体に広げることをめざし、本主題を設定した。


2 研究仮説

次のような手立てを講じれば、深まりと広がりのある校内研修が実現できるであろう。

1 研究推進委員会を中心に具体的な研究の方向性を示す。
2 体育科サークルによる情報提供を充実させる。
3 研究の見通し

研究の見通し


4 研究の実際と考察

【仮説1】について

1 研究主題・仮説・対策の共通理解

(1) 現状の問題点

研究主題を各教科サークルごとに設定していたため、教育課題とめざす児童の姿に共通理解が図られずに研究が進められていた。また、研究主題を検証するための仮説や対策についても各サークルに任されていた。

(2) 研究の実際

学校と児童の実態から全サークル共通の研究主題「自ら学びとる児童の育成」を設定するとともに、各教科サークルの特色を生かすためにそれぞれがサブテーマを設定し、研究を推進することとした。

また、仮設を検証するための対策については、共通理解を深めるために次のような内容を考慮して設定した。

○ 授業を累積していくことによって明らかにされるもの。
○ 授業分析の観点を明らかにし、指導法が改善されるもの。
○ 児童の変容が具体的にとらえられるもの。

(3) 考察

児童の実態、教師の願い、研究の方向性との関連から、学校全体での取り組みが可能な研究主題を設定することによって、共同研究としての在り方を明確にすることができた。また、研究仮説、対策においても一貫性が図れるようになった。

2 指導案の改善

(1) 現状の問題点

個の願いを把握するための実態調査、それを実現するための対策などが漠然としており、教師がどのような願いをもって児童にかかわっていくのか、単元を通してどのような力を身につけさせていくのか、といった単元構想が明確でなかった。


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