教育福島0225号(2000年(H11)2・3月号)-034/52page

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研究実践

平成十・十一年度日本体育・学校健康センター委嘱「学校給食における学校・家庭・地域の連携推進事業」研究の実践

《研究主題》

「自らの食生活習慣に興味・関心をもち、生涯にわたり心身共に健康で明るく生活できる児童生徒の育成」
―家庭・地域の協力を生かして―

只見町教育委員会


一 主題設定の理由

只見町は豊かな自然に恵まれており、児童生徒は四季折々に採れる産物などの知識をもっていたり、川での魚とりに関心をもっているなど、この豊かな自然環境の中でのびのびと育っています。

しかし食生活の面から児童生徒をみると、一部には朝食をとらずに登校するなどの不規則な生活が見られ、また、食事に影響を与えるようなおやつのとり方や偏った食事などに起因すると思われる、肥満・貧血・集中力の欠如などといった問題が生活状況調査や健康診断の結果からも明らかとなっている。このような食生活の問題とともに、様々な生活体験の不足や人間関係の希薄化といった問題が心身の成長期における児童生徒に影響を及ぼすことは見逃すことはできない。

このようなことから、学校給食を通して児童生徒が心身ともに健康で明るく生活できる、望ましい食生活習慣の形成を目指し、家庭や地域との連携を図った支援活動はどうあるべきかを追求するため本主題を設定した。研究対象は朝日小・中学校学区とし、研究を進めることとした。


二 研究の見通し

学校・家庭・地域の三者が連携を図り、食生活習慣が健康づくりの基礎となるという意識を高めると共に望ましい食生活習慣の形成を図り、自らの健康づくりについての理解を深めさせていけば、生涯にわたって健康で明るく生活しようとする児童生徒が育つであろう。


三 研究組織(図1)

研究組織
図1 研究組織


四 事業の推進

(1) 教科における実践

ア 生活科
保護者や地域の方々を講師に招き、野菜の栽培活動を通して食べ物の大切さに気付かせる指導を行った。

イ 家庭科
只見町食生活改善推進員の協力のもとに、祭り料理づくりをはじめとする郷土料理や食文化に関心をもたせる指導を行った。

ウ 保健体育科
学校栄養職員とのT・Tにより、望ましい食生活習慣を身に付けさせ、生徒自ら健康管理ができる力を育てる指導を行った。

(2) 特別活動における実践

ア 学校農園での作物栽培
県農業改良普及センター・町産業課・婦人会・老人会の協力を得て、全児童及び教職員で栽培活動に取り組んだ。栽培作物の種類は二十六種類にもなった。(写真1)

学校農園での作物栽培


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