教育福島0225号(2000年(H11)2・3月号)-035/52page

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イ 栄養カルタ
学級活動で給食の献立表を活用した栄養カルタを作成し遊びを通して正しい食事のマナーや栄養のとり方についての意識化を図った。

ウ テーブルマナー給食
小学校六年生と中学校三年生にテーブルマナー給食を実施し、異学年交流を図った。

エ 評価カードの作成と活用
給食当番の活動を自己評価させ、指導に役立てた。

オ エプロン隊
保健給食委員会の活動の中にエプロン隊(栄養素=赤・黄・緑)の給食献立の説明や栄養素の働きを知らせる活動を取り入れた。

カ むし歯予防
むし歯予防対策として、歯みがき体操の実施や児童・保護者を対象として標語を募集し、カレンダーを作り、全家庭に配布するなど啓発活動を行っている。

(3) 健康的な生活を送る支援活動の実践

1) すこやかタイム
毎月一回朝の活動の時間に学校栄養職員が各学年に応じた栄養指導を実施している。

2) 教育講演会
朝日地区センター・PTA主催による教育講演会を実施した。只見町食生活改善推進員の方より「現代の食生活と健康」という題でご講演いただいた。上学年児童と保護者教職員が参加した。

(4) 給食内容の工夫改善

1) 全体計画の見直し
児童生徒の実態や発達段階を考慮した給食指導の見直しと改善を図った。

2) 只見町で採れた山菜や学校農園作物の導入
只見町で採れたきのこなどの産物や学校農園で栽培した野菜を給食の食材として取り入れている。野菜が嫌いな子供でも自分達が育てた野菜を食べるようになってきている。

3) バイキング給食の実施
ア 祖父母交流バイキング給食
児童の祖父母を招待し、会食した。食材に学校農園で栽培した野菜も使われており、参加した祖父母から、内容の充実に驚きの感想が寄せられた。(写真2)

バイキング給食の実施

イ さなぶり給食
小学校五年生・中学校二年生が学校の裏山で採ったフキや児童が作った笹巻きなどをメニューに取り上げた。

(5) 家庭・地域との連携事業の実践

1) 人材マップの作成と活用
朝日地区の方を対象として、文化や衣食住を中心に活躍している方を調べ、特技ごとに整理し人材マップを作成した。調査は児童生徒が行い、本人の了解を得てから人材マップに載せた。現在、講師として教育活動の場で協力いただいている。

2) 給食だよりによる啓発活動
月に二回給食だよりを作成して家庭に配布し、給食活動についての取り組みを知らせたり、栄養に関する情報などを提供したりして、学校と家庭が一体となって望ましい食生活のあり方を考えるように努めている。

3) 地域食文化の普及活動
只見町保健福祉センターが伝統料理講習会を開催、只見町食生活改善推進員会が郷土料理のしおり「伝えたいふるさとの味」を発刊した。
学校における給食内容や指導の場で活用するとともに、地域のよさや伝統を家庭に普及させる活動を推進した。


五 研究の成果と課題

(1) 研究の成果

1) 学校・家庭・地域の組織を確立して研究を推進したことで地域の特色を生かした教育活動を進めることができた。
2) 食に関する様々な活動を通し、食と健康に対する児童生徒の関心が高まった。
3) 家庭・地域の人々に学校給食の理解が深まり、同時に食生活を見直す機会ともなり、改善につながってきている。

(2)今後の課題

1) 食生活改善に向けて、学校・家庭・地域が連携を図るために役割を明確にする。
2) 食に関する指導充実のため、地域人材の活用を図る。


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