教育年報1957年(S32)-002/71page

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舎が新築され三十三年五月一日からは

授業が開始される予定である。また平

盲ろう学校を三月二十日増築完成し移

転した。

また教職員の資質向上についても権

威ある講習会を開き大いなる成果をあ

げた。

6県立図書館の建築

年来の懸案であった県立図書館は総

工費六千八百十七万七千円で三か年計

画をもって着手された。十二月二十五

日起工式を挙行直ちに工事に着手、目

下進捗中で、三十三年十月完成の予定

である。

二、教育委員ならびに事務局人事に

ついて

まず委員長で公選当時から引続き委員

として県教育委員会に重要な位置を占め

ていた古張信二委員が九月三十日、満一

か年の任期を満了して辞任されたことで

ある。

新旧あわせて在任七年、氏の功績は大

きかった。

後任委員の選任については恰も新知事

佐藤善一郎氏就任の直後であり各般の情

勢から人選に慎重を極めたため九月県議

会に提案が見送られ十二月二十五日県議

会において足立俊雄氏が選任ざれた。

氏は県市町村教育委員会連絡協議会長

をつとめ白河市教育委員をされており、

地方教育行政の練達の士であるだけその

就任は大きく期待された。三か月という

短い期間ではあったが、欠員の形をとっ

た県教育委員会は市町村指導の立場から

いっても遺憾な事例を残すに至った。

つぎに教育長の更迭のことについて記

さなければならない。

昭和二十八年以降四か年間教育長の要

職にあって県教育行政を担当してきた栗

村虎雄氏は六月辞意を表明、同月定例委

員会において承認、会津短期大学学長と

して転出されることとなった。

栗村前教育長は資性温健、高潔清廉な

人格をもって広く県民の信望をうけてお

り精励一途県教育の推進に努力された功

績は県教育行政上特筆されるべきであ

る。

後任として佐藤次長が選任され六月六

日文部大臣の承認により正式に教育長と

して就任した。

なお十一月一日の県庁職員人事異動の

際、財務課長清野清次氏と医務課長

大槻文夫氏の交流が行われた。

三、市町村教育委員会との連絡提携

の強化

県教育委員会と市町村教育委員会の連

絡提携による教育行政制度の樹立は地方

教育行政の組織と運営に関する法律制定

の大,きな着眼点の一つである。

この着眼点を実のあるものにするため

にはまず市町村教育委員会の主体性を確

立することが必要であった。

市町村教委と県教委が連絡提携を密に

して、県としての教育水準を確保するこ

とが重要であった。

かかる観点から県教委としては市町村

教委の育成に最善の努力をつくし、新法

制定の趣旨に沿って教育行政の推進を図

ろうとした。

幸い市町村教委の主体的姿はとみに確

立し教政意欲は向上して行政各般にその

成果がみられた。

しかしながら市町村教育委員会の組織

はなお依然として弱体であるし行政能力

は劣弱であるといわねばならない。

第二節教育委員会の活動

1県教育委員会においてどういう問題が審議さたか
提出委員会 件名
一月定例 刀剣審査委員の推せんについて
福島県文化財専門委員の任命について
昭和三十一年度末小中学校教職員の人事に関する方針案について 
昭和三十一年度末県立学校人事方針案について 
二月定例 昭和三十二年度教育費才人才出予算案について
二月臨時 昭和三十二年度県立高等学校生徒募集定員について
県立高等学校の名称変更について 
出先機関の統合問題について
三月定例 事務局職員人事案
三月臨時 昭和三十一年度末県立学校長人事案
昭和三十一年度末小・中学校長人事案
勿来市公立学校事務職員懲戒処分について 
昭和三十二年度教育委員会努力目標について 
四月定例 福島県産業教育審議会委員の任免について
県立高等学校の名称変更について 
町村教育委員会教育長の承認について
五月定例 福島県産業教育審議会委員の解嘱および委嘱について
六月定例 福島県立図書館協議会委員の解嘱および委嘱について
福島県文化財専門委員の解嘱について 


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