教育年報1958年(S33)-051/83page
対象とする研修会を開催した。会場地は,若松・平
・福島・郡山・白河・原の町各市であり,講義題は,
保健主事設置の意義・保健主事の職務内容・学校保
健法の解説についてである。欠席者はほとんどなく
充実した研修会であった。この熱心な保健主事の活
躍を得れば本県教育の陥ぼつ地帯といわれる学校保
健もその域から脱することができることは間違いな
いことであろう。受講者延人員874名。
D きれいでよい歯のコンクール
第1章 第4節「表彰」の項参照
E 健康保健優良児童生徒の表彰
第1章 第4節「表彰」の項参照
F 図書新聞の発刊
a 福島県学校保健研究集録の作製
本県における学校保健について,各方面の研究記
録や,保健研究会の講演内容,本県の統計資料をと
りまとめ集録したものである。これをさらに現場に
流して本県学校保健の向上進展を図るためのもので
ある。
b 保健主事必携の発刊
保健主事が学校において,法の規定にしたがい執
務する場合の手引書ともいうべきものである。内容
は,学校保健法のおもな内容,保健主事の任務およ
び設置の法的根拠,保健主事の執務内容の実際,学
校伝染病予防措置要項,学校保健年間計画,学校保
健委員会,学校保健法令ならびに関係法令集等であ
る。
A5版165ページ 発行 昭和33年11月10日
発行所 福島県教育委員会事務局保健体育課
福島県学校保健協会
c 「保健主事だより」発行
保健主事が設置されたので,機関誌として,「保
健主事だより」を発刊し,会員の意志疏通をはかる
とともに,県内,国内の学校保健の情況を把握した
り,意見・研究実践記録・連絡事項・各支部の活動
状況等を発表して,会員の学校保健に対する理解を
一層深め,もって本県学校保健の進展に寄与するた
めのものである。
年6回発行,1部8ページ程度
3.教職員の保健管理
教職員は多く児童生徒と接触し,その指導にあた
るのであるから教職員の健康については,教師自身
のためのみでなく,生徒児童の健康管理の上からも
重要であることはいうまでもない。幸に毎年1回,
結核性疾患に対する検診を全員に実施してきた昭和
28年度からの推移をみると,健康管理の実績が如実
にあがり近年とみに減少をみている。それも驚くべ
き減少の結果をみることができる。これは一般に結
核にたいする理解が深められたことや,医学の進
歩により結核が容易に治癒する疾患になったことに
もよるが,やはり健康診断による早期発見,早期治
療等の合理化,ならびに新採用時および復職時の厳
重な審査などの管理の実績も,また大きな要因である。
第1表 結核性疾患による休職者数
年度別 昭28年 29年 30年 31年 32年 33年 結核による
休職者数404 360 368 294 199 174
本県教職員の結核性疾患にたいする検診の成績は
各区分とも全国平均を下回っている。年次的にみて
平は要療養者および要観察者の減少,要注意者の増
加が目立ち,性別では各年度とも男子教員が多い。
不完全な形にあると思われる要注意者の増加は健康
管理の重要性を今更のように示すものではなかろう
か。しかしこれも昭和31年をピークとして減少する
傾向にある。
第2表 休職者以外の結核性有所見者教職員管理状況
(昭和34年3月31日現在)
対象別\年度増減\区分 A- 1 B-1 B-2 32 33 増減 32 33 増減 32 33 増減 小 学 校 21 13 △8 12 26 14 26 13 △13 中 学 校 8 6 △2 9 20 11 11 7 △4 高 校 7 6 △1 5 10 5 8 3 △5 盲 ろ う 校 0 2 2 1 0 △1 0 0 0 事 務 局 0 0 0 0 1 1 0 0 0 計 36 27 △9 27 57 30 45 23 △22 対象別\年度増減\区分 C-2 C-3 計 32 33 増減 32 33 増減 32 33 増減 小 学 校 259 242 △17 117 97 △20 435 391 △44 中 学 校 154 117 △37 72 65 △7 254 215 △39 高 校 105 106 1 57 37 △20 182 162 △20 盲 ろ う 校 2 6 4 3 3 0 6 11 5 事 務 局 16 15 △1 5 0 △5 21 16 △5 計 536 486 △50 254 202 △52 898 795 △103 註) A-1 出勤不可 要医療
B-1 軽勤務 要医療
B-2 軽勤務 健康観察(医師による定期検
診及び指導)
C-2 ほぼ普通勤務(宿日直軽減し重労働を禁
ずる)健康観察(B〜2に準ず)
C-3 ほぼ普通勤務