教育年報1958年(S33)-053/83page
班,体操班,球技班,ダンス班の4班
に分れ3日間を通じて履習。
g 修了証授与 全日程を履習したものに対しては
修了証を授与した。
年度はじめの講習会であり,学習指導要領改訂発
表の年でもあるので,本講座は大きな期待と熱意を
もって迎えられ,多大の成果を収めえた。内容は日
程に比べて豊富であったので会期1日延長の声もあ
った。教材はもっと段階的発展的な取扱い方を教え
てもらいたかったとする意見が多く,今後のうえに
検討を要する問題である。
B 学校体育伝達講習会
指導者養成講座で研修した受講者が各出張所にお
いて,それぞれの計画によりこれが指導伝達し管内
の向上をはかる。
a 期日 6月〜7月,都市以外の地域では農繁休
業を利用して開催したところが多かった。
b 場所 各出張所ごとに実施,方部によっては,
さらに管内を数カ所にわけて徹底をはか
った。
伝達講習会によって末端まで指導が行きわたり効
果があがった。数カ所で開催したところでは,指導
者が何回もでることになり多少困難も生じた。
C 水泳安全指導者講習会
夏期に発生する水難事故を,未然に防止するため,
泳法および救助の技術を県内学校体育関係教員に研
修させ,もって学習指導に役立たせるのがこの講習
会のねらいである。
a 期 日 7月12日
b 場 所 会津若松市営プール
c 講 師 福島県警察本部教養課 山崎正司
d 参加者 20名
e 内 容
(1)理論 水泳安全管理
(2)実技 救助法,人工呼吸法(ニルセン式)泳法
f 参加資格
(1)50m以上泳げるもの
(2)身体強健で異常のないもの
水難救助の理論と実技の指導は平易に説明され,
特に実技については親切丁寧に手をとって指導され
たので非常によかった。
救助法の実技は簡単には習得できないものである
から,毎年継続して実施する必要が感じられた。
D 研究指定校中間発表
保健体育科は実証的科学的に研究してゆかねばな
らない多くの問題をもっているので,研究指定校を
設置して,これが問題解決の一助とし,地域におけ
る体育の振興と,さらに県内学校体育の充実向上に
役立たせようとするもので,今年は初年度としての
中間発表を行った。
a 共通テーマ
(1)保健体育の指導と,道徳教育との関連をどの
ようにしてゆくか
(2)児童生徒の発達段階に応じた到達目標をどの
ように設定したらよいか
b 各学校の研究テーマと発表
(1)石城郡好間第一小学校
○学年別基礎能力と向上への具体的方策
○校内における保健活動のあり方
○中間発表 11月14日
(2)白河市立白河第一小学校
○体育諸能力の実態に立った指導とその到達目標
へのはぐくみ
○発育と栄養はどうなっているか
○中間発表 10月22日
(3)平市立草野小学校
○徒手体操の系統的指導
○発達段階に応じた集団行動の様式と指導
○農村地区における保健管理
○中間発表 11月7日
(4)郡山市立芳山小学校
○巧技(跳箱,鉄棒)指導をどのようにするか
○中間発表 10月24日
(5)相馬市立中村第二小学校
○望ましい性格行動をめざす体育指導
○中間発表 11月6日
(6)耶麻郡吾妻第一小学校
○環境を克服しての体育指導
○山村校における保健指導と施設設備の活用
○中間発表 11月10日
(7)東白川郡近津中学校
○体育施設設備の充実
○本校スタンツの基礎指導について(跳箱・鉄棒
・転回)
○ダンスの創作活動の過程はどのようにすべきか
○中間発表 9月10日
(8)田村郡滝根中学校
○運動能力をいかにして向上させるか
○中間発表 10月27日
今年の研究テーマは,いずれも改訂指導要領の発
表を予定して,新しい方向と問題点にとりくみ真剣
に研究を続け,しかも文部省よりの発表がないとい
う条件をよく克服して,正しい趣旨を把握し,方法
的にも要点をとらえて指導の新しい示唆を与え,各