教育年報1959年(S34)-036/121page
男子向き
項 目 日 数 設計・製図 2 木材加工(腰掛の製作) 2 金属加工(ぶんちんの製作) 2 機械(内燃機関の整備) 3 電気(ラジオの組立) 3
女子向き
項 目 日 数 設計・製図 1 家庭工作(雑誌入れの製作) 1 家庭機械(裁縫ミシンの整備) 1 家庭電気 1
h,実施状況
会津会場においては,教組員等による妨害を受けたた
め,警官の出動を要請し実力行使をみるに至ったが,そ
の他の会場はチラシを配布する程度で無事に講習会を終
ることができた。実技が主であったため,受講者はきわ
めて熱心であり多大の研修効果をあげることができた。
4 科学技術教育の振興
国は科学技術教育振興のため,次の三点を実施してい
る。
第1点は施設・設備の充実である。そのためには産業
教育振興法・理科教育振興法等をすでに実施中である。
第2点は教員の資質の向上である。そのためには,理
科実験講座,中学校教育課程(技術家庭)研究協議会お
よび各種の講習会を実施,または実施を各都道府県に委
任している。
第3点は指導要領を改訂し,教育課程の改善をはかっ
ている。
県は上にのべた国の方針を受け,その目的達成に努め
るとともに,県独自の計画により,主として県立学校の
施設の拡充,小中学校における教育課程の改善,学習指
導法の向上,その他教員の現職教育に努めている。
A 理科実験講座は如何に実施したか
a,理科実験講座の趣旨
これは国が小・中・高校理科担当教員の現職教育のた
め,33年度から5カ年計画をもって行なうもので,実施
を各県教育委員会に委任したものである。
詳細については,1,958年度教育年報にゆずる。
b,昭和34年度実施状況
(1)講座開設状況
小・中・高校別の実施状況は次表のとおりである。
部会 班 名 会場名 受講者数 開催期間(実日数) 小学校 福大付小 49 8月10日〜16
(7日)白河二小 44 8月11日〜17日
(〃 )喜多方高校 47 8月8日〜14日
(〃 )双葉郡大野中 43 8月9日〜15日
(〃 )中学校 第一,第二分野 福大付中 42 8月10日〜16日
(7日)〃 郡山二中 43 8月10日〜16日
(〃 )〃 喜多方高校 33 8月8日〜14日
(〃 )〃 大野中 33 8月9日〜15日
(〃 )高等学校 化 学 福大学芸学部 25 8月12日〜18日
(7日)生 物 〃 29 〃 計 10 班 7会場 388
(2)実施状況
小学校部会・中学校部会については,昨年度同様,各
方部ごと一出張所が中心になっていっさいの事務を担当
し,これに理科研究会員が積極的に協力して実施した。
内容については,あらかじめ指導者協議会を福島におい
て開催して指導内容をよく検討したが,各会場それそれ
の特色があって好評であった。
高等学校部会は,化学班と生物班を実施したが,大学
の先生方の周到なご準備と熱心なご指導は,その立派な
設備とともに受講者を満足させるのにじゅうぶんであっ
た。感謝にたえないところである。
(3)所 見
小・中・高各会場ごと受講者ならびに実施担当者の所
見を求めたが,いずれも好評であった。ただ経験の不足
にはいずれも頭をなやましていた消耗器材費の増額
と高校教員の旅費の完全支給については今後大いに改善
を加える必要があろう。
B 理科教育振興法は如何に実施したか
理科教育振興法(昭和28年法律第186号,昭和29年4
月1日施行)に基く理科教育設備費補助金は,小・中・
高・盲・ろうの諸学校を対象とし,充実額の2分の1を
国庫から補助されるものである。
a,昭和33年度決算状況
交付決定額全額を先に概算払していたが,4月3日事
業報告書の提出をまって審査の上,額の確定を行なっ
た。決算状況は次表のとおりである。