教育年報1959年(S34)-073/121page
病の予防」対策について大きな示唆をあたえた。
本研究会の研究主題は,「学校病の予防」とし,保健
主事部会など8分科会に分かれて各職場別に,
それぞれの立場から研究発表並びに研究討議がおこな
われた。
なお,本大会に県内の学校保健功労者飯坂小学校校医
小笠原徳治氏外8名が,万雷の拍手の裡に表彰された。
本会が各方面にわたり遂年向上発展していく状況がう
かがわれ,よろこびにたえない。
B 保健主事研修会
昭和33年4月10日学校保健法が公布施行され,学校教
育法施行規則が,一部改正されて,保健主事が必置され
たので,この保健主事を対象とする研修会を開催した。
その内容は,学校保健の諸問題,保健主事の実務,学校
病の予防,医療費の事務取扱いについてである。
期日・会場および出席者
期日 会場 受講者人員 年月日 34,5,30 白河市立中央中学校 143 34,6,1 会津若松市立城北小学校 188 34,6,6 郡山市公民館 208 34,6,10 福島市公民館 187 34,6,12 平市立第二小学校 139 34,6,13 原町市立第二小学校 92 計 937
受講者人員のうち,市町村教育委員会保健事務担当者
62名がふくまれる。
講師 保健体育課長 鈴木勝枝
福島大学学芸学部教授 須藤春一
保健体育課係長 鈴木善兵衛
欠席者はほとんどなく充実した研修会であった。 保
健主事は各学校の中堅のものであり今後の活躍が期待さ
れる。学校保健はより一層の振興することであ3う。
C きれいでよい歯のコンクール
第三回きれいでよい歯のコンクールは,口腔衛生優良
学校ときれいでよい歯の児童生徒を6月4日を中心に表
彰された。
(1)口腔衛生優良学校として表彰された学校
喜多方一小・須賀川一小・永井野小・表郷五小
小原田小・行仁小・棚倉小
浅川中・夏井中・只見中・浪江中・中村一中
(2)きれいでよい歯の児童生徒表彰は,地方予選を経た
地区代表者(51名)より県審査をし,8名を選び,更に
第二次の実地審査の結果1位入賞者は下記のとおりである。
小学校男子 1位 遠藤英雄(喜多方第一小学校)
小学校女子 1位 田村トシエ(郡山市橘小学校)
中学校男子 1位 灘山国勝(須賀川第一中学校)
中学校女子 1位 木村トシ子(福島第一中学校)
D 健康優良児童生徒の表彰
健康優良児童生徒の表彰については,地方審査会にお
いて慎重審査した結果下記のとおりである。
(1位のみ)
真田■彦(河東三小)
林憲子(石神一小)
馬場健一郎(福島一小)
市井明子(平一中)
小学校の2人は県代表として,中央審査会に推せんした。
なお本年度より高筈学校生徒にたいしても実施したが
県1位の決定は見合せ健康優良生徒として表彰した。
3 教職員の健康管理
A 緒言
児童,生徒に毎日身近く接しながら授業や生活指導を
行う学校の教職員の健康については,他の凡ゆる職業に
於ける場合よりも,より高度の健康さが要求される事は
当然のことと考えられる。然し乍ら,教職員の健康状
態は決して満足すべきものではなく特に結核性疾患につ
いては,他の職業に比して決して低い率を示してはいない。
これ等の実情より早急に結核を追放する事が教職員の
健康管理上最も重要なる仕事である事を認識し,本県教
育委員会事務局に於ては7名により構成される専門委員
(結核等審査委員会)に委嘱し,既に昭和28年より現在
に至るまで結核患者の減少策について色々の観点より考
察し,また,それが実施を行い,極めて顕著な成績をあ
げる事が出来たと思われるので,その方法と結果につい
て述べて行きたい。
行政指導面においては末端に於ける管理を強化する
為,昭和24年度より各保健所とタイアップして,教委
出張所および学校との密接なる連絡を保つように行って
いる。
B 結核審査会について―殊に基準について―
結核対策として特に強力にとりあげた事は次の3点である。
(1)新規採用時の健康診断を厳格に行い,結核発病の恐
れのない者を採用すること。
(2)現職者,特に結核要注意者からの発病防止をはかる
こと。
(3)復職時の健康診断を厳重に行い再発者の減少をはか
ること。