教育年報1960年(S35)-085/135page
a,開催の方針
(1)研究指定校を会場として,当該校の発表会により相
互の研究を深める。
(2)小・中・高校を一体とした総合研究とする。
(3)内容は学習指導要領の研究を主体とし一般者の研究
発表と研究討議をなす。
b,期日 11月12日・13日
c,会場 伊達郡保原町立太田小学校
d,参会者 320名
e,特別講師
東京教育大学付属小学校教諭 高田典衛氏
演題 「学校体育指導法の一考察」
f,結果
(1)会場学校の発表は実に素晴らしかった。各クラスの
授業における技能・態度をはじめ,全校児童の集団行動
,特に全校かけ足は大きな示唆を与えた。
(2)高田典衛先生の講演は,体育の価値の認識と指導目
標をどうとらえるかということを,極めて分りやすく説
明され,指導のしかたと着眼点についても具体例をあげ
て手をとるようにして指導されたため,大いに得るとこ
ろがあった。
(3)研究校の発表会と併せて開催したことは大へんよか
った。
(4)研究発表
日程に多くの無理を生じ,一人の発表時間が短かかっ
たことは今後の反省事項である。
G 水泳指導者養成実技講習会
a,期日 6月17・18・19日
b,場所 福島大学学芸学部プール
c,内容 講義―水泳管理,水泳医事,人工呼吸法,
水泳指導法
実技―初心者の指導,クロール,平泳ぎ,
とび込み,背泳ぎ,立ち泳ぎ,救助法
d,参会者 40名
e,講師 東京上智大学講師 吉田勝平氏
f,結果
この講習会は4月下旬に開催した講習会の一環として
実施したもので,指導者養成をねらいとした。福島県水泳連盟
の協力を得て内容的にはかなり盛り沢山であった
が参加者が少いことはやはりプールの施設の不備,水泳
を実施している学校が少いことによるものであろう。今
後は一段と強化をはかっていきたい。
H スキー指導者養成実技講習会
a,期日 昭和36年1月10日〜12日
b,会場 沼尻スキー場
c,講師 福島大学学芸学部教授 菊地哲男氏
〃 助教授 鈴木勝衛氏
d,参加者 45名
e,内容と結果
今年度は特に初心者を対象として実施したので,参加
は非常に有意義であったことを喜んでいた。とかくす
ると,特殊技術的なものは特定のものに限られて,参
加者も少なく,参加しても技能差のために無為に過して
しまう傾きがあるので,この点に留意して実施したこ
とが効果をあげた原因であったと思う。
練習場も初心者向きで大へんよかった。また宿舎もゲ
レンデに近く便利であった。
研究協議会は毎日夕食後6時30分より2時間ずつ行っ
たが,中心は冬季における体育の指導をどうするかに集
中し,熱心に討議された。
1 学校体育実技講習会(文部省講習伝達)
a,期 日 9月17日・18日
b,場 所 須賀川市立須賀川第一中学校
岩瀬農業高等学校
c,参加者 小学校45名,中学校15名
d,内 容 待手器械,陸上運動,ボール運動の三領域
e,講 師 文部省主催体育実技講習会受講者
(1)小学校 前田三男氏(母畑小)徒手,器械
宍戸武雄(白河一小)陸上運動
鈴木辰雄(赤木小)ボール運動
(2)中学校 小林豊司氏(西袋中)徒手,器械
安斎将栄氏(二本松中)陸上競技
先崎通雄氏(大越中)球技
f,結果
直接文部省よりの受講内容を伝達したので極めて適格
に誠に有意義なものであったが,開催までの準備が短か
かったので参加者は少なかった。年度始めに立案した
い。
5学校給食
ご承知のように東北地方は全国的にみても普及が低調
である。本県の場合も現在の大きな課題といえば,や
はり,いかにして学校給食を普及するかという問題であ
る。ついて内容面においても,「おいしい給食」をする
ためには,パンのよしあしが示めるウエイトも大きく
見逃せない事実であるので,これらの質をいかによくす
るかである。
これら二つの問題を中心として,昭和35年度の事業を
どのように推進してきたか,その概要をふりかえってみ
たい。
A 第4回県学校給食振興大会
本大会も回を重ねること三年を迎えたが,今後の学校
給食推進に大きな力を与えている。今回の若松大会も地
元関係者の絶大な協力により,運営全般がスムースに進
行され予期以上の成果をあげた。その概況次のとおりで
ある。
a,主催 福島県教育委員会
財団法人福島県学校給食会
会津若松市教育委員会
b,期日 昭和35年10月2日(日)