教育年報1960年(S35)-124/135page
2,旅行した職員は,帰庁したときは,ただちに館長に
文書でその要旨を復命しなければならない。ただし,
軽易な事項については,口頭ですることができる。
e,「勤務時間の特例に関する規程」について
図書館には,総務係と整理係と奉仕係の3係がいるけ
れども,奉仕係にあたった人と総務係の一部,つまり電
話交換手一人とボイラーマン一人が,(1)火曜日から日曜
日まで勤務し,月曜日に休むことにした。(2)ところで開
館時間が10時から18時までとなっているため,これらの
人々は9時半に出勤して,18時15分に退庁することとし
た。つまり,他の職員より一時間おくれて出勤し,一時
間おくれて退庁するわけである。
(3)そこで,日曜日の午後の問題であるが,これは,整
理係からも司書職にあたる者を動員して,奉仕係に加え
AとBの2班を構成して,隔週交替で日曜日の午後を勤
務することとした。つまり,
(1)勤務する曜日の1日くり下げ
(2)勤務する時間の1時間くり下げ
(3)日曜日の午後は交替制による超勤
としたわけである。
勤務を要しない日を月曜日とすることについて,人事
委員会の承認を必要とすることはいうまでもない。
f,宿日直について
宿日直については,既に古い館舎時代から実施してい
るわけであるが,改めて「断続的な宿日直勤務の許可」
について,昭和35年6月1日,人事委員会に申請。教育
調査研究所及び社会教育課フィルムライブラリーの職員
とともに,宿日直を実施してきた。けれども,前述した
ように,日曜日が休み日にあたる者と,月曜日が休み日
にあたる者とがあって,その割当については苦労するわ
けである。
C その他
(1)ブックモビールの効果を高めるために,その計画の
一部を変更したこと。(2)館内のサービスを強化するために,
参考事務室を独立させたこと,及び一階の児童室の
一部を模様がえしたこと。(3)あふれ出る館内利用者のた
めに,あらたに机と椅子とを増やしたこと。これらのこ
とについては,館内奉仕及び館外奉仕のそれぞれの分野
から詳述されるはずである。
したがって,ここでは,七つの図書館と,一つの研究
所と,九つの公民館が協力して,本県の図書館運動を推
進している「福島県公共図書館協会」の動きについて少
し触れておきたい。特に昭和35年度においては,中央か
ら「読書推進運動を展開したい」という要望も流れてき
たため,福島県公共図書館協会は音頭をとって,
県公達学校図書館協議会,小売商出版組合,県婦連,
小中PTA連,福島民報社,福島民友新聞社とともに,
「福島県読書推進運動協議会」を結成,福島大学の阿部久次学長
を会長に仰ぎ,表裏の関係を保ちつつ.読書の普及につ
とめてきたので,福島県公共図書館協会の事業も,昭和
35年度はかなり巾の広いものであった。
年月日 事業名 開催地 35,4,8 監事会 福島 35,5,24 第12回福島県公共図書館協会総会 福島 35,5,24 北日本図書館連盟,北日本図書館協議会理事会,総会 福島 35,5,25・26・27 昭和35年度全国図書館大会 (福島県図書館大会,北日本図書館大会もこれに合流)
福島 35,6,30 県立図書館長,公民館長会議 (県公共図書館協会加入所,館評議員会代行)
郡山 35,6,24 製本講習会 平 35,7,6 白河 7 郡山 8 会津若松 35,7,22 図書館実務講習会(図書の整理) 磐城 35,7,27・28 研究集会「読書奉仕」 平 35,10,12 「読書週間」の実施について 県下一斉 35,10,13 昭和35年度社会教育施設経費 及び地方交付税(基準財政需要額)資料作成配付
35,10,24 文化講演会並びに座談会 郡山 概 況 郡山市図書館,郡山市立第二中学校講堂において 開催 講師 評論家 東洋大学教授 堀秀彦 ◎座談会午前10時〜12時 郡山市図書館 参会者約100名 ◎講演「読書と人生」午後1時〜3時 郡山市第二中学校講堂参会者約500名 35,10,25 文化講演会並びに座談会 会津若松 概 況 会津若松市公民館ホールにおいて開催 講師 評論家 東洋大学教授 堀秀彦 ○座談会午前10日〜12時 参会者 約80名 ○講演r読書と女性の教養について」 参会者 35,10,30 読者の集い 常磐 35,11,9 相馬 35,11,5・6 第6回地方史研究講習会 福島 概 況 福島県立図書館において開催 ◎講師(1)東北大学教授 文学博士