教育年報1961年(S36)-068/193page

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  年度以前に新設した福島工業高校電気料・

  郡山工業高校電子科,白河農工高校機械科・

  小高農工高校機械科,小名浜水産高校機関科にも

  それぞれ設備費を充当して新設課程設備の充実を図った。

 (2)設備更新

  昭和36年度現在設備の更新を必要とするものは昭

  和27年度以前に設置された設備で設置後10年以上

  を経た現在では農業課程1,254万円分・工業課程

  2,335万円分,商業課程242万円分,水産課程178

  万円分,家庭課程449万円分(以上産振台帳単価

  による)計4,479万円余が老朽損耗の度が甚だし

  く規格性能においても劣悪で技術革新に応ずる教

  材として不適合であるので10カ年計画を樹立し,

  昭和36年度においては,その内特に使用に堪えぬ

  ものに285万円を配分して設備の更新を図った。

 (3)特別設備

  科学技術教育が国策として推進されておる今日産

  業教育関係高等学校の設備は産業界の進歩に対応

  した機械器具でたければならないという見地から

  単独職業教育高等学校を第一位の順位として

  会津農林,福島工業,福島商業,郡山女子に計450万

  円を配当して時代に即応した研究ができるように

  した。

 (4)分校設備

  面積においては全国第2位の大県で然も山村へき

  地の多い本県教育が分校教育に負うところが大で

  あることころから,分校教育を推進する観点より

  1,077千円を配分してその向上を期した。

 (5)産業科設備

  地域産業振興の一環として産業界に従事する子弟

  の教育で肝要であることは論をまたない。特に中

  学校卒業者を対象とする短期(2年)の産業教育

  は技術革新と相まって極めて大切であるので本年

  度は3課程分300万円を計上して当該課程の拡充

  を図った。

 (6)新設備課程施設

  昭和38年度より予想される高等学校入学志願者の

  急増に伴なう施設の拡充や所得倍増計画に対応す

  るための新設課程の設置は極めて重要なことであ

  るが,産業教育にかかわる高等学校は実験実習に

  必要な特別教室の施設が完備してはじめて全機能

  を発揮するものであることから660坪,総金額

  29,244千円を充当し昭和35年度からの継続分11課

  程の充実を図った。

 (7)一般施設

  昭和27年政令第405号並びに文部省令第9号に示

  された施設基準によると本県公立高等学校の昭和

  36年度現在における現有率は農業課程43.4%,工

  業課程44.4%,商業課程84.3%,水産課程60.5%

  家庭課程62.7%で県平均現有率は32.1%となり全

  国平均58・2%に比較して,はるかに下回っている

  現状であって産業教育振興上,重大な障害となっ

  ている現状にかんがみ総坪数935坪,計35,585千

  円分を緊急旦つ重点施策として実施した。

 (8)分校施設

  本県における分校の特別室実験実習室の保有率は

  20%で24分校中当該教室を保有している学校はわ

  ずか7校であり,しかもじゅうぶんとはいえない

  状態であるので従来からの年次計画に基づいて

  40坪,1,400千円分を会津農林西山分校及び

  本宮高校白沢分校に配分し当該施設の拡充を図った。

 (9)産業科施設

  産業教育の重要な一環をになう産業科の施設拡充

  については極めて重要であるので小名浜水産舶用電気,

  会津工業及び福島工業の電気工事科に総計

  223坪総金額11,801千円を充当して之が充実強化

  を図った。

2 現職教育の拡充

 (1)高等学校教育課程(職業)研究協議会

   昭和38年度より改訂される教育課程の趣旨を理

  解するとともに円滑に移行するための準備措置を

  研究協議するため昨年度に引き続き第2年次分

  として178,000円を計上して中央講習会(東京)

  に12人を派遣しまた県内講習会(福島・郡山・

  若松,平会場)を開催して274名に内容を伝達した。

 (2)高等学校産業教育実技講習会

  昭和36年度より産業教育担当教員の資質の向上と

  指導能力の強化を図る目的で主として京浜地区工場現場

  に教員を派遣して実技研修を実施した。今年度は

  年次計画に基づいて20名を7月末から8月

  末まで約30日間にわたって派遣した。

 (3)中学校高等学校進路指導講座

  教育課程の改訂に伴ない学級活動,ホームルーム

  指導の一環として進路指導がとりあげられている

  ので山形大学において開催された中央講習会に

  12名を参加させて資質の向上を図った。

 (4)産業教育指導者養成講座

  産業教育担当者の資質の向上と指導能力の充実を

  図るため文部省主催の当該講座に農業,工業,

  商業,家庭科よりそれぞれ2〜3名あて派遣して中

  堅産業教育担当者の資質の向上を図った。

 (5)中学校技術家庭科実技講習会

  本県中学校技術家庭科のウイークポイントは金属

  加工にあるので年次計画に基づいて本年度は会

  津,東白,相双のブロックにおいて実技講習会を

  実施した。

3 工業高等学校教員の充足計画

  昭和38年度からの急増対策に伴なう工業高等学校


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