教育年報1961年(S36)-107/193page
内木文英 (全国高校演劇協議会)
(5) 入賞
部門 最優秀 優秀 高校 福島女子 白河女子,会津女子, 一般 なし 会津演研,喜多方演研 職場 福鉄クラブ 呉羽化学演劇部 青年 なし なし (奨励賞)昭和村小野川青年団,たいまつ演劇サークル 個人賞
高校 演技賞 7 脚本賞 1 舞台装置賞 1 舞台美術賞 1 一般 演技賞 4 職場 演技賞 4 舞台装置賞 2 舞台監督賞 1 効果賞 1 演技賞 3 (6) 審査評
高校の部では創作が多かったことは喜ばしいが,創
作する素地をもっと養うことが必要である。それには
日常生活のスケッチが大切である。今後とも新しい作
品に努力を重ねてほしい。
一般,職場,青年の部では,学生と相違して練習が
困難であり,資金も不足であろうが,地域に根をおろ
して,研究できるのであるからレベルがもっと高くた
ってもよいのではないか。また高校演劇より声が小さ
いので発声練習に努力してほしい。既製脚本を使用す
る場合は脚本の読みとりにもっと深まりがほしい演劇
開始前のアナウンスが筋書や出演者の紹介まで行なう
のはアマチュアの場合必要でないと思う。
5 第5回青少年演劇研究発表会
文部省の助成により第5回の研究発表会を開催し,
各地区の演劇活動を促進した。文部省の助成は従来の
1/2から1/3に減額された。
(1) 東北地区青年演劇指導者講習会
文部省と共催で実施された。
1) 期 日 36.8.6〜8
2) 会 場 飯坂町県婦人会館
3) 参加県 東北6県
4) 講 師 大木靖 (俳優座)
原千代海 (劇作家)
5) 参加者 高校関係者 40名
一 般 28名
6) 内 容
ア 青年演劇のあり方,青年演劇活動上の諸問題
について研究討議
イ 地方演劇団体の上演劇を素材として脚本,演
出,演技,舞台効果等について実技指導
ウ 課題脚本による読み合せの実習および実技の
基礎訓練(「父帰る」使用)
(2) 青少年演劇研究発表会
研究を委嘱してある県内青年演劇団体の委嘱上演と
各地区劇団との共同研究および公演を行ない,青少
年団体の演劇活動を推進した。
1) 南会津郡田島町(田島小)
36.12.3〜4 参加人員 71名
2) 石川郡石川町会場(石川小)
36.2.10〜11 参加人員 160名
3) 内容 演劇の創り方と基礎訓練
メークアップの実技指導,上演と実技指導
4) 講師 大木靖 (俳優座)
6 第10回福島県文化功労賞
文化功労賞は「福島県文化功労賞に関する規則によ
り・11月3日文化の日に永年学術文化(芸術,科学)
の向上発展に貢献した者に賞金5万円と文化功労賞を
添えて授与するものである。
本年度は次の方々に授与された。
満山長左衛門 (会津若松市,地学)
天野竜雄 (田村郡三春町,短歌)
第1回より通算して14名となった。
なお詳細は「教育行政」参照のこと。
7 文化振興対策の協議会と調査
昭和36年度の文化行政上,特筆すべきことは,文化
振興対策のため,文化人学識経験者を招き,文化諸般
に関する意見を聴き,これを行政の上に反映し,地に
ついた芸術文化の振興をはかったことである。
主として御意見を承った人々は次のとおり。
福大教授 平井博 社会教育委員 〃 川村安太郎 〃 山川忠義 〃 和田甫 評論家 渡辺到源 文化担当記者 高橋良一郎 民友社 〃 横田新 民報社 社会教育委員 今泉正顕 12月下旬には,山川,渡辺委員が事務局職員と共に,
千葉,神奈川,東京の文化施設と,芸術文化行政につ
いて,視察を行なった。
主として諮問したのは,美術行政と文化財の活用に
ついてであり,東京在住美術家との協議や,会津文化史展
には特に貴重な意見がもたらされた。