教育年報1961年(S36)-138/193page

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5 表   彰

 昭和35年度調査統計の功績者として36年度において

文部大臣表彰を受けたものは次のとおりである。

(1) 学校設備調査

  飯坂町教育委員会

  安積高等学校

  尾岐中学校

(2) 社会教育調査

  矢祭村教育委員会

  原町市教育委員会

(3) 地方教育行財政調査

  滝根町教育委員会

  川俣中学校

  植田中学校

  只見小学校

  第3節 教育研究

1 診断的性格を帯びた福島県で標準化

   した学力検査問題

(1) 学力検査問題の作成

 3カ年計画で昭和34年度に完成した上記の学力検

査問題を,指導要領の改訂に即して,問題内容を改記

し,現場の要請に応ずることにした。本年度は小学校

3年の国語,算数の問題と,37年度から新指導要領に

よって学習指導が実施される中学校を対象とし,比較

的新しい34年度に作成した3年をのぞき中学校1年,

2年国語,数学の問題を改訂することにした。

 この問題を昭和36年度の学年末に実施すれば,移行

期の指導の反省および学級,学校の学力の全県的な

位置づけができ,学年はじめではレデネテストとして

個々の学力や学級の傾向を診断して指導計画作成のた

めの資料として,有効に活用できるようにしてある。

 問題作成では,新指導要領の分折と県内で使用され

ている主な教科書の内容分折,特に中学校については

昭和37年度から使用される教科書と昭和36年度までの

教科書の内容と,それに関する移行期の取扱いを充分

研究し,検査問題の素材を整え作間に当った。

 問題作成の過程では検査問題の領域の設定と評価の

観点と,それに対応する作問の内容などの,内容的な

検討をするために,第一回の問題作成委員会を12月の

中旬に開催した。

 その結果から検査問題に修正を加え,昭和37年1月

中旬に第一回の予備テストを実施して統計的な妥当性

の検討の資料とした。この予備テストの結果から,さ

らに問題を修正して1月下旬に第二回の予備テストを

実施し最終的な学力検査問題を作成した。

 この最終的な案を第二回の問題作成委員会によって

検討し,診断的性格を帯びた学力検査問題の完成を見

た。

 学力検査問題作成委員会の構成は次のとおりである

 国語部会

  福島大学学芸学部教授   源後三郎

    〃    助教授      菅野宏

    〃付属中学校教諭    小平卓男

    〃付属小学校教諭    丑込幸男

  福島県教委指導主事     白岩和夫

    〃               遠藤伊雄

  福島県教育調査研究所長  栗原喜蔵

    〃    所員        牧野泉

    〃    所員        河野利作

    〃    所員        吉田良一

    〃    所員        六角新之丞

 算数・数学部会

  福島大学学芸学部教授   小泉孝治

    〃              紺野正平

    〃付属中学校教諭    井上三男

    〃付属小学校教諭    鈴木健一

  福島県教委指導主事     栗村道彦

  福島県教育調査研究所長  栗原喜蔵

    〃    所員        牧野泉

    〃    所員        河野利作

    〃    所員        吉田良一

    〃    所員        六角新之丞

(2) 学力検査問題のねらい

 1) 国語学力検査問題の観点

  小学校3年
領域 観点
読字 ・語句として読む・類似形の文字・他語句の場合の読み替え
書字 ・語句として書く・同音異字類
・音類字
語句 ・語句の意味と適用 ・反対語
・多義的な用法・対語
ことばに関 すること ・かなづかい・符号・文の成分
・送りがな・敬体・かたかな
読解 1

    2

・文の形・前後関係をおさえる
・指示する語・文章の組立
・あらすじ・文章の要点・文相互の関係・正しくくぎる

  中学校1年
読字 ・語として読む・類似形の文字
・特殊な語句の読み


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