教育年報1961年(S36)-188/193page

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 2 貸出文庫用の図書はどのように充

     実されどんな配本をしたか

 本館の今年度の努力事項の3本の柱の二番目に図書

館資料の充実を打出しているが,館外奉仕部門におい

てもこのことは重要な努力目標の一つである。ブック

モビールの運営にしてもまた読書層の開拓や読書会の

育成をはかるためにも,絶対的に必要たものはこの図

書館資料であり,資料の充実如何が図書館活動の成果

に及ぼす結果もまた甚大なものがある。

 そこで,館外奉仕部門でも,特に貸出文庫用の分館

配本図書,あるいはブックモビール用図書または青少

年巡回文庫用図書までにも,質と量の改善を施し,分

館に対しては次のような合理的な配本を行なったので

利用面における効果を高めるのに役立っている。

(1) 貸出文庫用図書の各分館配本状況

 昨年までに,各分館200冊をそれぞれ送付したが

送付回数も年2回程度に分け,一度に多量の配本をし

たため新刊書の出版される時期と利用する時期とにズ

レが生じ,利用価値が著しく低下するという好ましく

ない傾向がおきてきた。それで今年度はできるだけブ

ックモビールの巡回を利用し,巡回の都度50冊程度

の新刊書を年5同位に分けて配本した結果, 利用者か

らも大変喜ばれ,新刊書も魅力を増して利用価値を高

めたばかりでなく,冊数においても昨年度より各分館

50冊多く計250冊を配本した。しかし田島分館と

相馬,平分館は,ブックモビールの巡回の都合と農閑

期を考慮し,年末に100冊を一度に送付せざるを得

なかった。また図書の内容についても極力各分館の利

用状況を考慮に入れ,それぞれの地域の特色を生かし

た図書の選択を行なったので利用者からも期待されて

いる。

(2) 貸出文庫の各分館利用状況(別表2参照)

 この文庫の利用状況をみると,郡山分館が,利用人

員3,575人,利用冊数,4,490冊で第1位を

示し,利用団体数においても98団体で首位にある。

2位白河,3位以下は若松,相馬平,本館,田島分館

の順である。本館が利用人員と冊数において下位にあ

るのは,昨年度の10月から貸出文庫の利用団体の大

半がブックモビールの利用団体に移行したためで,そ

れまでは,本館が利用面においても毎年第1位を占め

ていた。

 別表2 貸出文庫各分館利用状況

(A) 利用状況
区別\館別 本館 郡山分館 会津若松分館 平分館 白河分館 相馬分館 田島分館  
貸付件数 25 98 46 79 45 75 42   410
貸付冊数 596 2,117 743 140 1,202 1,262 519   6,579
利用人員 209 3,575 667 955 1,273 572 669   7,920
利用延冊数 961 4,490 1,506 1,442 2,106 1,821 519   12,845

(B) 貸出先
貸付先別\館別 本館 郡山分館 会津若松分館 平分館 白河分館 相馬分館 田島分館 比率
読書会 22 30 29 68 9 62 16 236 57.6
青年会   2   2 26 1 15 46 11.2
婦人会 3 30 3 4 8     48 11.7
公民館   4 5         9 2.1
官庁会社   32 9 5 2 12 11 71 17.4
25 98 46 79 45 75 42 410 100.0

(C) 性別
性別\館別 本館 郡山分館 会津若松分館 平分館 白河分館 相馬分館 田島分館 比率
23 1,535 281 206 621 150 287 3,103 39.2
186 2,040 386 749 652 422 382 4,817 60.8
209 3,575 667 955 1,273 572 669 7,920 100.0


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