教育年報1962年(S37)-029/169page

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第3章 学校管理

 第1節 教職員異動の概要

1 小中学校関係

 昭和37年度末人事異動にあたっては,教育効果第一の

立場から,教職員の適正配置につとめ,その組織の充実

を期し,もって教育の刷新向上をはかるため,都市と農

村および,へき地との交流をはかり,さらに新卒業者の

採用につとめ,清新の気風注入に努める一方,高等学校

生徒急増対策と事務局の機構改革にともなう人事に特に

配意した次第である。

 異動件数は小中合せて3,573件にのぼり,近年にない

大異動となったがその内容の主なものをあげると,

 (1) へき地とへき地外との交流については,特に重点

  をおき計画的に進め,その数は514名にのぼってい

  る。さらに多年へき地教育にてい身された教職員に

  対しては,その労に報いるよう格段の配意をした。

 (2) 都市と農村の交流においては,977名におよび,

  また永年勤続者についても交流を行ない,各校の教

  職員組織の適正化をはかった。

 (3) 高校教員の定数増に伴ない,小中学校より200名

  を高等学校に配置替えをしたが,このことは,小中

  学校児童生徒の減少とも関連するところであり,他

  面有能な新採用教員の確保により,学校運営に支障

  をきたさたいよう最大の努力をはらった。

 (4) 新採用については,児童生徒の自然減もあった

  が,学級編成基準の引き下げと,定数法算定方式の

  改正により,小中学校教員定数増72名もあって,小

  中合わせて約586名を採用することができ,教育界

  に清新の気を注入し得たものと信ずる。

 (5) 本年度末退職された方々の数は小学校長42名,中

  学校長19名を含めて,本県教育界に貢献されたご功

  績に対し,深甚なる敬意と感謝とを捧げたい。

2 高等学校関係

 高等学校においては福島西女子高等学校をはじめ4校

の新設高校と,部の独立3校を含めて137学級の増募を

行なったので,これに伴なって教員の定数増423名があ

り,年度末人事はいきおい新採用が中心とたった。しか

し,新設校の職員組織の必要や都市と周辺校間,および

全日制と定時制間の交流等を積極的に実施したので,交

流の件数も相当数にのぼった。

 盲学校,聾学校においては,若干の生徒数の減も予測

されたので,教員定数は昨年同様であったが,寮母につ

いては勤務条件の改善等のこともあって7名の定数増を

見たので,これが増員と若干の高等学校あるいは,小中

学校との間の交流に止まった。

 養護学校におていは,教員2名の定数増があり,さら

に寮母,マッサージ師および機能訓練士の増員があった

が,本校は昨年度新設の学校であったので他県転出者1

名の補充と定数増による教職員の採用を行なった。

 以上県立学校の異動件数は,新採用約263件,中小学

校からの転補約200件をはじめ,総件数881件におよぶか

ってない大巾なものとなった。

 第2節 学校の設置および統廃合

 県教育委員会は多年にわたって小規模校を少なくし,

適正規模による充実した設備と内容をもつ小中学校の設

置に努力してきた。昭和37年度の関係で新設,統合しま

した学校を次にあげる。

1 新設公立幼稚園

 管 内  新設幼稚園名

  伊達  霊山町立掛田幼稚園

  安積  日和田町立日和田幼稚園

2 統合による公立小中学校の設置廃止

管内 統合学校名 廃止学校名
伊達 伊達町立伊達中学校 伊達町立伊達中学校
伊達町立伏黒中学校
信夫 福島市立西信中学校 福島市立佐倉中学校
福島市立荒井中学校
福島市立土湯中学校
両沼 会津高田町立第一中学校 会津高田町立高田中学校
会津高田町立赤沢中学校
安達 安達町立安達中学校 安達町立油井中学校
安達町立渋川中学校
安達町立上川崎中学校


3 昇格による設置廃止

管内 昇格による新設学校 廃止学校名
安達 東和町立北戸沢小学校熊ノ谷分校 東和町立北戸沢小学校
熊ノ谷分校(季節分校)
南会 下郷町立南小学校 下郷町旭田小学校
音金分校
下郷町立南小学校大文字分校 下郷町立旭田小学校
大文字分校
舘岩村立上郷小学校 舘岩村立舘岩小学校
上郷分校
舘岩村立上郷小学校鱒沢分校 舘岩村立舘岩小学校
鱒沢分校


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