教育年報1962年(S37)-091/169page

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社会教育

 第1節社会教育一般

1 概   況

 社会,経済の進展にともない県民の資質の向上と明る

い豊かな県土開発につなる社会教育のいっそうの充実,

振興を期するため,本年度は下記の努力事項をかかげ,

各種の事業を実施した。

 (昭和37年度努力事項)

1.勤労青少年および成人教育の振興

 1) 青年学級運営の改善。

 2) 成人学校の普及と婦人学級の充実。

 3) 青年,婦人団内研修旅行の充実。

 4) 総合的,有機的社会教育の推進。

  とくに社会教育行政と一般行政との連絡ていけいに

 よる社会教育活動の推進。

2.社会教育関係団体の健全な活動の助長

 1) 団体(少年,青年,婦人団体,PTA)指導者の

  養成。

 2) 学習活動の助長と生活指導の徹底。

 3) 県単位組織の健全な活動の助長と援助。

3.芸術文化の振興と文化財保護行政の強化。

 1) 芸術文化の振興。

 2) 芸術文化団体の育成援助。

 3) 指定文化財の保護施策の強化。

 4) 保護対策を要する文化財の調査促進。

 5) 文化財指導者の養成。

4.社会教育施設の整備充実と管理運営の改善。

 1) 独立公民館の設置促進と既存公民館の整備充実。

 2) 公民館管理運営の改善。

 3) 県ライブラリーの充実と地区視聴覚ライブラリー

  の管理運営の改善。

 4) みどり号運営の工夫改善。

5.社会教育関係職員の充実と現職教育の充実。

 1) 社会教育主事,公民館主事,社会教育委員の設置

  促進と視聴覚教育の充実。

 2) 婦人教育指導員の活動態勢の強化。

 「進展する社会に適応する社会教育はいかにあるべき

か」は,今日の社会教育の重要な課題であるので,とく

に県と市町村との緊みつな連けをはかるとともに,学校

ならびに社会教育に関連する他の行政機関,団体との接

触をはかり,努力事項に向って,青少年教育,婦人,成

人教育の事業,芸術文化の振興をはかるための事業など

各種の事業を実施したわけであるが,幾多問題があり,

反省を要する点も多くあったが,総合的にみて大きな成

果を挙げ得たと思われる。

 とくに第一回の県芸術祭の開催,本年度はじめての総

合社会教育研究協議会,社会教育委員研修会などは,本

県社会教育上大きな足績を残したものと思われる。

2 市町村社会教育主事研修会

1) 目 的 社会教育行政と一般行政との連けいによる

 総合的な社会教育推進の具体的方策について研究協議

 し,本県社会教育の一層の進展充実に資する。

2) 期日,会場,参加者数。

期日 会場 参加者数
5月10日〜12日 福島県積慶寮 63名

 

3) 講 師 東北大学教授竹内利美

4) 参加者 市町村社会教育主事,主事補。

5) 内 容

ア.研究主題「社会教育行政と一般行政との連けいによ

 る総合的な社会教育の推進方策について」を主題と

 し,講義,実践報告,提案を基礎に分科会による研究

 協議をおこない,その結果を全体討議によって集約整

 理する。

イ.実践報告 原町市公民館,東和町教育委員会。

ウ.提案 「社会教育行政と一般行政の連けいによる・

 勤労青少年教育について・成人教育対策について・総

 合社会教育における公民館の役割について・一般行政

 のおこなう社会教育活動(公明選挙,新生活運動,貯

 蓄推進等)と社会教育との関係について。

6) 効 果 社会教育担当者が一般行政との連けいにつ

 いて理解を深め,その推進方策が具体的に究明され総

 合的な計画のもとに,刷新的な活動が展開されるよう

 になった。

3 社会教育委員研究協議会

1) 目 的 社会教育委員のあり方について研究し変ほ

 うする社会に対応する社会教育上の諸問題について研

 究協議し本県社会教育の振興に資する。

2) 期日,会場,参加者数

期日 会場 参加者数
12月3〜4日 塙町公民館 187名


3) 講 師 文部省社会教育官 諸井三郎

      福島大学     堀口知明

4) 参加者 市町村社会教育委員


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