教育年報1962年(S37)-133/169page
福島県教育調査研究所
第1節 概 要
本県教育の進歩および改善に必要な諸問題を調査研究
し,本県教育の伸展を図るため,研究所は次の事業を行
っている。
1 総務係
予算の経理,文書の発遣,物品の出納,その他,他併
の所掌に属さないこと,教育図書館の運営
2 調査係
(1) 教育に関する統計の企画,実施,指導および助言に
関すること
(2) 教育に関する統計資料の編集および刊行に関する
こと。
3 研究係
(1) 教育に関する専門的技術的事項の調査研究並びに指
導および助言に関すること。
(2) 教育職員の研修に関すること。
(3) 教育に関する調査研究資料の編集および刊行に関す
ること。
以上の事業の成果として,教育の各領域にわたる調査
と研究の結果は,広く県下の教育関係者に報告書,資料
として刊行配布しその利用活用に供してきた。また付属
施設としての教育図書館は,教育に関係ある図書各府県
における研究紀要など,数多くの資料を備え,教育関係
者および大学学生を対象として貸出している。
このために,研究所の組織を次のように編成し,その
総力をあげて所期の目的に向って遭進した。
所長 栗原喜蔵 次長 丹治健一 総務係 係長(兼) 丹治健一 主事 菅野賢二 主事補 工藤日出子 用務員 工藤要助 調査係 係長 大野広平 主事 船生修平 〃 吉田良一 〃 佐藤忠正 〃 香内光男 主事補 村上政幸 研究係 係長 牧野泉 主事 河野利作 〃 米沢茂美 〃 六角新之亟 主事補 徳江八代 研修員 花沢繁 〃 野原信夫 〃 武田奥一 〃 若林宏道
本年度より長期研修の目的にそって,研修員4名の配
置を得て,教育研究の一環が強化された。
なお年度内において次の人事異動があった。
研究係長 牧野泉 県立養護学校長へ転出
学校教育課指導主事 米沢茂美 教育調査研究所研
究係長として転入
次に調査統計,教育研究,付属図書館について,それ
ぞれ主なる事業につて述べることとする。
第2節 調査統計
昭和37年度に,調査係が関係し,または実施した事業
は,次のとおりである。
(1) 国が統計法に基づいて行なう教育関係の諸調査
(学校基本調査。学校教員需給調査。)
(2) 文部省が毎年定期的に行なう諸調査および,その年
度に必要とする資料を得るための調査。〔特殊学級(精
神薄弱者)実態調査。地方教育費の調査。地方教育行政
の調査。父兄負担の教育費調査。全国学力調査。〕
上記のうち,学校基本調査については,県統計課に協
力した調査であるが,その調査結果から,「学校統計要
覧」を編集刊行,県教育行政施策の資料として活用を図
った。
当係が関係し,または担当した調査の概要は,別項の
とおりであるが,その調査結果については一部「報告
書」を刊行し,教育施策の資料として一般の利用に供した。
1 学校教員需給調査
この調査は,指定統計第62号として,教員の異動状態
を調査し,教員の養成計画に関する基礎資料を得る目的
をもって,6月1日現在で行なわれたものである。
調査の対象は,公,私立の小,中,高等,盲,ろう,養護の
各学校および幼稚園ならびに県教育委員会で,調査され
た事項は,(1)昭和34年度間および35年度間に異動した教
員数,(2)昭和36年度間に異動した教員数,(3)昭和36年度
間に離職または死亡した教員の性別,年令,職名および
勤務年数,(4)昭和37年4月1日から同年6月1日までの間