教育年報1962年(S37)-134/169page
に採用された教員数,(5)小,中学校または高等学校の教
員として昭和37年度間に採用するため,県教育委員会が
行った教員選考試験の受験者数,についてである。
なお,調査結果は文部省が分析し公表する。
2 特殊学級(精神薄弱者)実態調査
この調査は,文部省からの依頼調査で,公立の小学校
および中学校の精神薄弱者のために編制されている特殊
学級の実態を調査し,特殊教育振興についての方策をた
てるための基礎資料を得ることを目的として,(1)現在の
特殊学級の学級編制状況,(2)特殊学級に在籍する児童,
生徒の実態およびその家庭環境等,(3)中学校の特殊学級
における職業教育の種類と卒業者の状況,(4)特殊学級担
任の教員の実態,(5)特殊学級の施設とその充実状況につい
て,精神薄弱者のために編制されている特殊学級を設置
する公立の小学校および中学校に対し,5月1日現在で
実施されたものである。
調査結果については,文部省よりの報告書が刊行された。
3 地方教育費の調査(教育行,財政調査)
この調査は,文部省と県教育委員会が毎年共同で実施
しているもので,―教育施策を立案し,適正な教育水準
の確保を図るため,教育費の使途と負担の関係を明らか
にしてその実態をは握し,合理的判断に基づく教育費算
定の基準を作成する資料を得ること―を目的としている。
調査の対象は全公立学校と県および地方教育委員会
で,調査の内容は次のとおりであるが,(1)〜(3)までは,
教育費を分野別,財源別,性質別に区分し,その使途に
ついて調査している。
(1) 学校教育費の調査。―学校のために要した一切の経費。
(2) 社会教育費の調査。―公民館,図書館,体育施設,
その他の社会教育費,教育委員会が行った社会教育活
動費,文化財保護などに要した経費。
(3) 教育行政費の調査。―教育委員会の所管する事業に
要した経費。
(4) 教育施設に伴う収入に関する調査。教育委員会所管
に関する国費,県費の補助金,負担金,寄附金を除い
た収入額。
(5) 地方教育行政の調査―教育委員会の調査現在日(5
月1日)における,組織,人的構成等。
調査の結果については,財源,使途などに若干の分析
を加え,「教育費の実態」として,報告書を刊行した。
4 父兄負担の教育費調査
この調査は,こどもを公立学校に通学させる父兄が,
私的にどのくらいの教育費を負担しているかを明きらか
にすると共に,「地方教育費の調査」とあいまって,合
理的な教育財政政策確立の基礎資料となるものである。
なお,この調査は文部省の依頼調査で昭和27年度から
実施されてきたが,本年度は7県が対象となり,本県は
34,35年度と3回目に当たる。
この調査のおもなことは,次のとおりである。
1 目的(1)父兄が負担する教育費を軽減する施策立案
のための基礎資料とする。(2)教育扶助金および育英資金
の合理的な算定に必要な資料とする。(3)家計における教
育費の計画的支出に役立つよう。一般参考資料を提供する。
なお,この調査の基礎となる「学資の手帳」の教育的
利用も副次的目的として考えられる。
2 調査の対象とその方法。小,中学校は文部省指定
の地域類型別に各10校,全日,定時制高校は課程別に各
5校を対象校とし,それぞれの学校より,父兄の産業別
構成,家庭層などを考慮し,1学年当たり5名の児童,
生徒を選定した。
調査の順序は(1)生徒が記録し,(2)教師がそれを分類,
集計,(3)県教育委員会がそれを点検し,(4)文部省が全体
の集計,分析を行なって報告書をまとめた。
3 期間。昭和37年4月1日から38年3月卒業,修了
式前日まで。
4 調査する教育費の範囲。こどもに学校教育を受け
させるために支出する経費。(2)こどもに学校教育以外の
教育を受けさせるために支出する経費。
なお,こどもの生活費としての衣食住の経費,教育目
的を持たない遊戯娯楽の経費は除外された。
5 全国学力調査
全国学力調査は,小学校,中学校,高等学校につい
て,それぞれ実施された。
(1) 調査の対象
種別 学年 月 日 教科 本県実施人員 参加校 小学校 5,6年 37. 7.11 国語,算数 5年 10,434 354 6年 11,225 132 中学校 2,3年 37. 7.11
12国語,社会,数学,
理科,英語2年 56,129 356 3年 59,282 133 高等学校 全日3年
定時4年37.10.30 数学工 3年 1,719 12 4年 173 9