教育年報1963年(S38)-048/180page

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こと等によるもので,小規模校の解消による学校規模の

適正化につとめ,へき地教育の振興を意図したあらわれ

である。

 校長の新採用については,資格,人物,実務,健康等

について慎重に選考し,特にへき地または農山村の経験

を有する者から選考するよう特に考慮した。また,採用

にあたっては,その地球に居住し,校長職に専念できる

ものを優先的にし,なるべく他管内に採用し,県下全域に

わたって教育の能率向上と刷新充実をはかるよう努めた。

 選考にあたっては勤務実績及び選考試験(筆答,面接)

の成績を勘案して,全県的な立場から適格者として認め

た者のうちから昇任されることとし,2月2日各出張所

管内ごと同一問題についていっせいに筆答試験を行ない

2月23日県北,県南,会津,浜の4地区会場で面接試験

を行なった。

 本年はへき地校から校長に昇任されたものが小学校6

名,中学校3名,計9名を数えることができたのは,優

秀なへき地勤務者に対する優遇措置のあらわれとして,

へき地勤務者に明るい希望を与えた。

5 教頭の採用

 教頭の新採用については,その職務の重要性にかんが

み,選考にあたっては慎重を期し,校長と同様管理職で

あるという立場から適格者を得るよう努めた。

 農山村,へき地には特に新進気鋭の有能な教員の配置

につとめた。

6 交 流

 校長については,校長職の重要性を考慮し,全県的立

場から適材を適所に配置し,刷新充実を期する意味をも

って,広域にわたって行なうように努めた。教頭につい

ても,校長に準じて,交流を慎重に行なうよう努めた。

 教職員については,都市と農村,へき地と平地,他管

内,学校種別間の交流を推進し,教育における地域格差

の生ぜざるよう配慮し,各学校の教職員組織の充実をは

かった。

 事務職員については,「標準法」の改正により新採用

者42名を配置し,48名の交流とあわせて学校事務の刷新

向上をはかった。

 交流についてかえりみると

(1)教育効果第一主義の交流を主眼として実施し,教育

 実績の向上を意図した。

(2)へき地と平地との交流はへき地交流地域区分を各出

 張所段階のものと,全県的なものとを設定し,計画的

 な交流を行なった。

  今後もこの方式を継続してへき地交流の実をあげ,

 へき地教育の振興を推進していきたいものである。

(3)小中学校より県立学校に約130名の配置替があった

 が,小中学校教員組織の低下を来たさないよう苦心し

 たところである。とくに必要教員の確保については,

 特に考慮した。

(4)他管内との交流については,特にブロック中心とし

 て促進し,へき地勤務者で他管内に転出する場合は,

 特に考慮して交流を行なった。

(5)他県交流も相当数の実現をみたが今後もできるだけ

 促進したい。

 第2節 学校の設置および統廃合

 県教育委員会は多年にわたって小規模校を少なくし,

適正規模による充実した設備と内容をもつ小中学校の設

置を奨励してきた。昭和38年度の関係で新設,統合,廃

止した学校は次のとおりであるる。

1 新設公立幼稚園

  管内   新設幼稚園名

  石城   常磐市立藤原幼稚園

2 統合による公立小中学校の設置廃止

館内 統合学校名 廃止学校名
岩瀬 須賀川市立稲田小学校 須賀川市立稲田小学校
須賀川市立保土原小学校
石城 勿来市立菊田小学校 勿来市立山田小学校 
信夫 信夫郡松川町立松川中学校 信夫郡松川町立松川中学校
信夫郡松川町立金谷川中学校
岩瀬 岩瀬郡長沼町立長沼中学校 岩瀬郡長沼町立長沼中学校
岩瀬郡長沼町立杵衡中学校
石城 磐城市立泉中学校 磐城市立泉中学校
磐城市立渡辺中学校
石城 石城郡小川町立小川中学校 石城郡小川町立小川中学校
石城郡小川町立小玉中学校
双葉 双葉郡楢葉町立楢葉中学校 双葉郡楢葉町立楢葉北中学校
双葉郡楢葉町立楢葉南中学校


3 昇格による設置廃止

管内 昇格による新設学校名 廃止学校名
耶麻 耶麻郡高郷村立大谷小学校 耶麻郡高郷村立高郷小学校大谷分校
北会 耶麻郡猪苗代町立市沢小学校 議場分校 耶麻郡猪苗代町村市沢小学校議場季節分校

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