教育年報1964年(S39)-027/232page
ク 国庫財源を伴う教材費等の諸経費については,国庫
負担基準の範囲の額で予算措置すること。
ケ その他
3) 市長会,町村会等に対する要望・連係
市長会および町村会は,県下市町村の行財政につい
て連絡調整を図る役割をしているので,これに対する
要望連係は欠くことのできないものである。特に市町
村教育委員会連絡協議会および,国立教育会館寄附金
等前年度からの懸案もあるのでたえず連係をとりなが
ら要望を継続してきた。
ア 市町村教育委員会連絡協議会(地方協議会を含む)
負担金について
このことについては昭和37年度同様の額に復元する
よう市長会・町村会に再三にわたって要望してきた。
幸い市町村教育委員会連絡協議会と共同しての陳情,
要望がようやく受入れられ,昭和40年度から考慮され
ることとなった。(昭和39年度については,前年同様
の取扱いで終始した。)
イ 国立教育会館寄附金について
文部省が全国の教育関係者の研修および集会のため
に建設した国立教育会館の不足額の寄附金について
は,市長会・町村会の協力を得,一部の市町村を除き
大部分の市町村から納入されている。
4) 市町村教育委員会関係職員研修会の実施
県教育委員会は市町村教育委員会連絡協議会との共
催により,下記の研修会を実施した。その内容は次の
とおりである。
ア 教育委員会事務局職員研修会
〇 期日・講師
8月25日〜26日 浜通り地区 (原町市)
9月 1日〜 2日 会津地区 (下郷町)
9月 3日〜 4日 県南地区 (天栄村)
9月 7日〜 8月 県北地区 (福島市)
〇 参加者 市町村教育委員会事務局職員
〇 主題・研修
・ 当面における教育行政上の諸問題 (秘書室 渡辺
行政係長)
・ 市町村財務規則について (県地方課 佐藤主事,
田代主事)
・ 児童生徒の就学事務について (大須賀相馬出張所
長,秋元南会津出張所長,梅田東白川出張所長,
大越伊達出張所長)
イ 市町村教育委員研修会
〇 期日・場所
10月26日 県南地区 (郡山市)
11月10日〜11日 県北地区 (二本松市)
11月11日〜12日 会津地区 (柳津町)
11月26日 浜通り地区 (内郷市)
〇 参加者 市町村教育委員
〇 主題・講師
・ 当面における教育行政上の諸問題 (辺見秘書室
長)
・ 市町村教育委員会の職務権限執行状態について
(秘書室 渡辺行政係長)
・ 市町村教育委員会の組織・運営等の問題点につい
て (秘書室 塙主事)
ウ 市町村教育委員会教育長研修会
〇 期日・場所
11月19日〜20日 福島市飯坂 婦人会館
〇 参加者 市町村教育委員会教育長
〇 主題・講師
・ 社会・経済の発展と教育の役割 (東京大学助教授
清水義弘)
・ 県政における教育行政 (県教育長 折笠与四郎)
・ 昭和40年度市町村教育予算編成上の諸問題 (秘書
室行政係長 渡辺五郎)
・ 訴訟事件等にあらわれた教職員の服務上の問題
(学務課管理主事 佐藤昌志)
5) 市町村予算編成指導における要望事項
市町村教育予算の充実と確保のため,県教育委員会
は昭和39年9月,市町村教育費の実態調査を行なっ
た。その結果を整理し,11月に開催された教育長研修
会において説明し,教育予算編成についての問題点を
指摘した。
また,これを整理して前述のとおり12月9日,黒地
方課に市町村予算編成指導における要望事項として提
出し前掲の「昭和40年度市町村予算編成指針」に相当
項目が掲載されることとなった。
6) 昭和40年度市町村教育関係予算編成に対する県教育
委員会の要望事項
前述の県地方課に対する要望事項は,各市町村教育
委員会単独では容易に解決できない事項で,県地方課
をとおして市町村に強力に指導を要望したものであ
る。
しかし,この要望事項は地方課に対する要望事項以
外にそれぞれの市町村教育委員会において努力を要す
るものをあげた。その内容の一部は地方課に対する要
望書と重複する事項もあるが再掲する。
ア 教育委員会の組織および運営関係
〇 市町村教育委員会関係予算の総額について
〇 市町村教育委員会事務局職員の増員について
〇 教育委員会委員の報酬および支給方法について
〇 市町村教育長の給料について
イ 財務・福利関係
〇 公立文教施設整備事業の特定財源の見積り等につい
て
〇 教職員住宅建設について
ウ 学校教育関係