教育年報1964年(S39)-046/232page
特に栄養剤であるビタミン剤の増えかたは著しく昭
和36年度と昭和37年度の1年間に41.3%の増えかたを
示し薬剤の大量使用が考えられる。
次に薬剤,注射中心の診療の増加が考えられる。診
療報酬請求は甲表適用と乙表適用に分れているが,適
中の多い乙表では昭和36年度では実に65%が薬剤や注
争で占められておりまたその割合も年々上昇してい
る。
昭和36年度の政府管掌健保の資料によれば,病院
(大部分甲表採用)より診療所(俗称医院,大部分乙
表採用)の割合が多くねっており,特に乙表の無床診
療所(入院設備のないもの)では総点数平均17.9点の
うち(1点単価10円)実に13.3点が薬剤と注射代であ
る。
この実態は診断や技術より薬剤,注射中心の診療に
原因がある。
福島支部の医療費の増加率は組合員数の若干の増加
を考慮する必要があるが増加率は(図2)のようにな
っている。
短期給付額 (39.4.1〜40.3.31)図(1)
ア 短期給付 (法定給付)
給付区分 給付件数 組合員1人当
診療件数給付日数 組合員1人当
診療件数給付金額 組合員1人当
給付金額件 件 日 日 千円 円 療養の給付 117,542 5.3 486,840 22.1 263,047 11,956 療養費 631 - 3,243 0.1 1,144 52 家族療養の給付 191,921 8.7 777,521 35.3 158,993 7,223 家族療養費 941 - 4,932 0.2 746 34 薬剤支給 312 - 371 - 354 16 看護移送科 30 - 466 - 230 10 出産費 537 - - - 13,877 630 配偶者出産費 679 - - - 10,021 456 育児手当金 1,165 - - - 2,796 122 埋葬料 49 - - - 2,060 94 家族埋葬料 177 - - - 3,875 176 傷病手当金 118 - 2,722 - 2,681 121 出産手当金 3 - 63 - 23 1 災害見舞金 54 - - - 2,480 11 弔慰金 1 - - - 64 3 計 314,160 - - - 462,391 21,018
イ 附加給付
給付区分 給付仲数 給付日数 給付金額 組合員1人当
給付金額件 日 千円 円 家族療養費附加金 183,314 1,330,171 298,644 1,357 出産費附加金 534 - 534 24 配偶者出産費附加金 679 - 3,395 154 育児手当金附加金 1,161 - 2,786 127 埋葬料附加金 39 - 156 7 家族埋葬料附加金 176 - 1,056 48 結婚手当金 704 - 4,125 187 災害見舞金附加金 54 - 992 45 計 186,661 42,908 1,950
医療費の増加率 (図2)
種別/年度別 35年 36年 37年 38年 39年 組合員 件数 100 102.6 109.8 117.6 134.3 金額 100 111.9 133.8 169.8 223.1 家族 件数 100 105.9 111.9 115.7 129.0 金額 100 118.4 141.6 169.7 211.0
4 長期給付事業
昭和39年度の長期給付関係事業は次のとおりである。
(1) 前歴調査 (3ケ年計画の2年自)
この調査は,地方公務員等共済組合法施行規程第91条
に基づくものである。その目的を要約すると将来組合員
が退職した際等において,長期給付算定(給付決定のじ
ん速化を図るため)の基礎資料とするものである。
1) 調査件数 約3,600名
2) 調査対象者 大正3年1月1日〜大正12年12月31日
出生者
3) 調査の期間 昭和39年11月〜昭和40年8月
4) 提出したもの 前歴報告書およびこれに添付する履
歴書
(2) 組合員動態統計調査
毎年本部で実施している抽出調査であり,勤務年数別
の組合数および給付額等を調査し,長期給付所要財源率
を定めるための基礎資料とするものである。