教育年報1964年(S39)-050/232page
赤字の要因となる家族医療費の増嵩は下記のとおりで
ある。
1 互助会家族医療費1件単価と件数の増加
年度 家族医療費 件数 1件当り単価 対36年年指数 単価の指数 件数の指数 千円 件 円 36 79,160 147,672 536 100 100 37 95,516 157,180 608 113 106 38 114,496 162,532 704 131 110 39 143,081 179,933 796 149 122
(イ) 診療単価の上昇
過去3年間48.5%の激増を示し年間平均16.1%増加
となっている。
(ロ) 受診件数の上昇
過去3年間21.8%の増加で年間平均7.3%増加とな
る。
したがって家族医療費の単価および件数の増加率
1件単価の増加率 1.161
件数の増加率 1.073 1.245となる。
2 増嵩の原因のうち制度の改正は下記のとおりであ
る
昭和36年度以降の診療報酬の改正
増加率 診療報酬点数表の改正 36年7月 12.5% 診療行為の一率点数引上げ
入院料,往診料,調剤料等の引上げ36年12月 2.3% 診療料による平均衡是正と若干の
点数引上げ38年1月 1% 療養給付期間の延長 38年9月 8% 診療報酬の地域差撤廃 40年1月 9.5% 診療報酬の緊急是正
薬剤範囲の拡大による注射薬剤の大量使用
昭和39年度退職者の互助会掛金および退職給付金調
年令 年度 会員
年数昇給年月日 掛金の基となる与 掛金率 掛金額 掛金累計
(A)退職給付額(B) 掛金に
対する
率B/A俸給 扶養
手当計 給付
日数給付額 円 円 円 円 円 日 円 % 46 28 1 28.4.1 26,500 1,200 27,700 1/100 3,495 3,495 3 3,060 88 28.7.1 27,300 1,200 28,500 29.1.1 30,600 1,200 31,800 47 29 2 29.4.1 31,700 1,200 32,900 〃 3,948 7,443 6 6,340 85 48 30 3 30.7.1 32,800 1,200 34,000 1/100 4,472 11,915 9 9,840 83 30.11.1 32,800 1,200 34,000 1.25/100 49 31 4 31.10.1 33,900 1,200 35,100 〃 5,178 17,093 12 13,560 79 50 32 5 32.4.1 36,000 1,200 37,200 〃 5,715 22,808 15 18,600 82 32.7.1 37,200 1,200 38,400 〃 51 33 6 33.10.1 38,700 1,200 39,900 〃 5,868 28,676 18 23,220 81 52 34 7 34.7.1 40,200 1,200 41,400 〃 6,351 35,027 21 30,590 87 34.10.1 42,140 1,200 43,340 〃 35.1.1 43,700 1,200 44,900 〃 53 35 8 35.10.1 52,400 1,200 53,600 〃 7,386 42,413 24 41,920 99 54 36 9 36.4.1 53,700 1,200 54,900 〃 8,466 50,879 27 51,120 101 36.10.1 56,800 1,200 58,000 〃 55 37 10 37.4.1 58,100 1,200 59,300 〃 9,150 60,029 30 62,220 104 37.10.1 60,900 1,200 62,100 〃 38.1.1 62,200 1,200 63,400 〃 56 38 11 38.10.1 66,900 1,200 68,100 〃 9,858 69,887 33 73,590 105 57 39 12 39.9.1 71,900 1,200 73,100 〃 10,748 80,635 36 87,840 109 39.10.1 73,200 1,200 74,400 〃
高額退職者1人の場合を例えにとってみると自己の掛金を超過した退職給付金を受けたこととなり互助会の本命と
する家族医療給付,およびその他の給付は県補助金等の財源にまたねば収支相つぐなわない実態で,県助成の増額を
要望することを含めて互助会の再建策は焦眉の急をつげているこことを明白にするものである。