教育年報1964年(S39)-096/232page

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経営全般の充実をはかり,学力向上の実をあげるモデル

校を指定し,その資料を各学校に普及活用させる。

 (2) 指定校および研究主題

1) 伊達郡梁川町立粟野小学校   (遠藤伊雄校長)

    ―授業改善の実践的研究―

2) 石川郡石川町立中谷第一小学校 (相楽敏春校長)

    ―学力向上に関する具体的研究

     (国語,算数の自主的学習を中心として―

3) 会津若松市立神指小学校    (小林兵郎校長)

    ―授業研究による学習指導の改善―

4) 原町市立高平小学校      (遠藤伝校長)

    ―主体的な学習を進めるための指導法の研究―

5) 岩瀬郡岩瀬村立岩瀬中学校  (桑名新六郎校長)

    ―学力向上を図るための教育実践をどう進める

     か―

6) 東白川郡棚倉町立近津中学校  (和知七郎校長)

    ―学習意欲をもりたてるのにはどのようにすれ

     ばよいか―

7) 耶麻郡山都町立山都第一中学校 (大竹仙吉校長)

    ―学習の徹底化をめざす指導法の研究―

8) 双葉郡大熊町立熊町中学校   (高木千徳校長)

    ―学習意欲を高めるための指導法―

 (3) 成 果

 上記の主題について,推進校が相互に連絡提携しなが

ら鋭意研究に努力した結果は,つぎのような成果が観取

できる。

1) 児童・生徒に自主的な学習態度が身につき,学力の

 向上がみられる。

2) 授業のきびしさを再発見した教師が,児童・生徒の

 反応のすばらしさに勇気づけられながら,さらにきび

 しく授業充実の道を進もうと,意欲に燃えている。

3) 研究実践の過程を明らかにして・各地区の小・中学

 校に資料を提供し,学力向上を図るための推進力にな

 っている。

 第5節 道徳教育生徒指導

1 道徳教育

 昭和33年9月,「道徳の時間」が設けられて,導徳教

育に一時期を画してから満6年を経過した。その間各学

校においては,道徳教育の推進に努力を傾けている。

 けれども,一般的にみて,従来次のような傾向がみら

れた。

1) 道徳教育の全体計画や道徳の時間の指導計画になお

 改善の余地がのこされていた。

2) 道徳の時間の有効な指導法について,いっそう改善

 しなければならない。

3) 指導に効果的な指導資料を求めることに困難を感じ

 ている。

 これら問題のうち第一,第二については,研究集会や

講習会,文書等によって,研究を積み,1)教育活動全

体のなかで行なわれる道徳教育と道徳の時間における道

徳教育との関係が明らかにされ,2)道徳の時間のねら

いが明確なものに改善されてきている。第三の点につい

は,文部省編の指導資料が,各学校にゆきわたり,よい

資料の選択に役立っている。

 道徳教育の推進を図るために,次のような講習会等が

開催された。

 (1) 小学校教育課程研究集会道徳部会

1) 研究主題

 共通問題 ―高学年における道徳指導上の問題につい

       ての研究―特に伝記を用いた指導を中

       心にして―

 県問題  ―授業のねらいをたしかにする指導は,ど

       のようにしたらよいか。

2) 期 日 ―7月23日,29日

3) 会 場 県北(福島),県中(郡山),県南(白河)

      会津(若松),石城(平),相双(小高)

 (2) 中学校教育課程研究集会道徳部会

1) 研究主題

 共通問題 ―道徳の時間の指導の効果をあげるために

       読み物の利用をどうしたらよいか。

 県問題  ―授業のねらいをたしかにする指導は,ど

       のようにしたらよいか。

2) 期 日 ―7月30日,31日

3) 会 場 小学校と同じ6地区,6会場

 (3) 小学校,中学校教育課程研究発表大会

 中学校は11月19日〜21日,小学校は12月1日〜3日,

東京で開催され,本県からも参加し,福島市立平野小学

校佐々木ハナ教諭が共通問題について研究発表をした。

 (4) 東日本地区道徳教育講習会への参加

1) 期日 昭和39年6月18日〜20日(3日間)

2) 会場 山形県山形市

3) 参加範囲,参加者

  東部地区 (北海道,東北,関東,甲信越,静岡)

  小学校,中学校の校長,教員のうち都道府県教育委

 員会の推せんするもの

 本県よりの参加者

   小学校関係―13名

   中学校関係―12名 計 25名

4) おもな講習内容

 〇 道徳数育の諸問題

 〇 道徳教育の全体計画,他領域との関係


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