教育年報1964年(S39)-128/232page

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 によって悩みの解消を図ることに努めた。

5) 施設の充実

  生徒の学習意欲を高める,また教師の研究実践のた

 めに,教育環境の整備充実を図った。すなわち,施設

 設備については特に図書館,視聴覚機材の拡充に意を

 注いだ。

6 福島県立福島盲学校

 (1) 研究主題 盲児童生徒の代償行動の実態調査とそ

  の指導について

 盲児は視覚障害から孤独,自己中心的,閉鎖的性格に

なりやすく,この性格から,不適応な行動を生じ欲求不

満を起こしやすい。このよな不適応からくる代償作用を

調査し,よりよい人間形成のための資料を得る研究を行

なった。

 (2) 研究成果

1) 研究組織をもった。

2) パーソナリティの特色について調査を行なった。

  県教委指導主事,福大工藤教授,中央児童相談所員

 の指導をうけた。

  「矢田部・ギルフォード性格検査」を実施した。調

 査結果は,内向的,情緒不安定,社会的不適応,非活

 動的な性格が比較的多いことが指摘される。

3) フラストレーションの原因とその適応メカニズムに

 ついて調査を行なった。

  悩みの調査,質問形式で代償的行動の調査を実施し

 た。

 これらの調査に基づき,今後観察,面接等を通してよ

り正しく実態をは握するとともに,適切な指導の研究に

はいる。

7 福島県立福島ろう学校

 (1) 研究主題 言語指導 (読話)

 読話発達を阻害する諸要素とその実態を知り,指導方

法の基礎的資料の作成を目標とする。

 (2) 研究成果

1) 研究組織を通してテストを実施し,児童,生徒の実

 態と傾向の調査と分析を行なった。

2) 環境と読話 (日本語百音節ランダム構成リスト)

  送話者と被検者との距離と角度は予想どおりの結果

 が表われた。

3) 知能と読話 (新制田中B式「第1形式」使用)

  偏差値と読話力の相関度は大体順相関である。

4) 性格と読話 (日大心理学教室編「簡易性度検査」)

  男子は外向性が強く,女子は内向性が強い。

5) 学力と読話 (主要教科にとどめた)

  読話線と学力線がほぼ一致する。

  小学部傾向線が僅少な開きを示すが,高学年に進む

 につれて開きが増大する。

6) 読話テスト (読話,問答,無意味語書取)

  助詞の見誤り,口形象視覚のふじゅうぶん,語句指

 導の偏形,調音部位の不安定よりのは握が見られる。

 教師の正確適応指導が必要である。

 この調査に基づき,個人指導の諸傾向を知る研究には

いる。

 第13節 県立学校訪問

 「県立学校経営の充実をはかるため,各学校の現職教

育,教科指導および生徒指導に関する助言と指導を行な

う」ことを目的として学校訪問を実施したが,本年度は

主として産業教育,新設校に重点をおき,下記の要項に

より訪問した。

1 訪問校と訪問者

第1班

 6月8日 会津農林高校,6月9日 只見高校,6月

10日 川口高校 (訪問者) 栗村道彦,塩田諭,佐藤貞子

好川忠,鈴木正一

第2班

 6月8日 喜多方工業高校 ,6月9日 耶麻高校,6

月10日 西会津高校 (訪問者) 栗原喜蔵,赤津千町,佐久間俊忍,若杉栄

第3班

 6月24日 四倉高校 (訪問者) 藤井勇,佐久間俊忍,

塩田諭,成田政栄,佐々木英雄,6月25日小名浜水産高校,

6月26日勿来高校 (訪問者) 藤井勇,塩田諭,横山茂,

成田政栄,佐々木英雄

第4班

6月24日相馬高校 (訪問者) 栗村道彦,吉田為明,横山茂,

立花正敏,6月25日 相馬農業高校,6月26日

小高工業高校(訪問者)栗村道彦,佐久間俊忍,吉田為明,

立花正敏

第5班

 11月10日 二本松工業高校 (訪問者) 佐久間俊忍,吉田為明,

横内直典,鈴木正一,石川進,11月11日 須賀川女子高校(訪問者)

藤井勇,若杉栄,吉田為明,佐藤貞子,鈴木正一,松山六郎,

11月12日 郡山西工業高校

(訪問者) 藤井勇,佐久間俊忍,栗村道彦,鈴木正一,松山六郎

第6班

 11月10日 本宮高校 (訪問者) 赤津千町,佐藤貞子,

横山茂,佐々木英雄,松山六郎,11月11日 郡山商業高


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