教育年報1964年(S39)-201/232page

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2 長期研修

 (1) 目 的

 当教育調査研究所の継続研究としてとりあげた「望ま

しい学習指導法の組織化の研究」および「複式学級にお

ける学習指導法の研究」に現場の教員を参加させて,こ

れらの学習指導法を体得させ,帰校後その学校および地

域における当該指導法の推進者とする。        

 (2) 研修内容

1) 国語,社会,算数・数学,理科,英語についての教

 材の分析

2) 児童生徒の認識,思考過程の分析

3) 教材の論理と児童生徒の認識,思考過程に即した学

 習指導計画案の作成

4) 望ましい学習指導過程の樹立

5) 望ましい学習指導過程の実践による検討

6) 社会,理科のプログラムの作成

7) プログラムを用いて効果のある教材の選定

8) 複式学級におけるプログラムを用いた学習指導法

9) 診断,標準学力検査問題の作成

10) 全国学力調査結果の分析

 (3) 研修の場所

1) 福島県教育調査研究所

2) 「望ましい学習指導法の組織化」の研究実験学校

 安達郡安達町立油井小学校,伊達郡桑折町立半田醸芳

 小学校,福島市立平野小学校,福島市立西根中学校

3) 「複式学級における学習指導法」の研究実験学校

 福島市立山の内小学校

 (4) 研修の期間

 昭和39年4月1日より昭和40年3月31日までの1か年


 (5) 研修員

・ 社 会  県立福島西女子高校教諭 若林宏道

      市立福島渡利中教諭   古関二郎

・ 算数,数学 市立福島四中教諭   山川和二

・ 理 科  市立福島二中教諭    花沢繁

      市立福島渡利中教諭   遠藤良孝

・ 英 語  県立福島商業高校教諭  田崎宗寿

5 地域研修指導者養成講座

 (1) 目 的

 福島県教育調査研究所設置条例第2条第3号による教

員の研修で,教員の資質を高め,それぞれの学校や地域

の教育活動を推進し,本県教育の向上発展をはかるもの

である。

 (2) 研修内容

〇 研修は,当教育調査研究所での講義・演習と,在職校

 (地域)での実験研究を主とする。

〇 実験研究の主題は,それぞれの学校や地域の学習指

 導,生活指導など教育実践上の諸問題から選び,でき

 るだけそれぞれの在職校または地域の教師と共同で実

 験研究を行ない,定期に来所して指導助言を受ける。

〇 本年度は,国語,社会,算数・数学,理科,英語の5

 教科と生活指導から研究主題を選ぶ。

1) おもな講義,演習

 ア 教育研究 (17時間)

 イ 教育心理 (10時間)

 ウ 教育方法 (15時間,ほかに実験学校,福島市内小

       ・中学校での演習10時間)

 エ 教育調査 (14時間)

2) 各自の研究に対する相談とまとめ (45時間)

3) 各自の研究の中間報告会,報告会 (16時間)

 (3) 研究主題と研修者

1) 国 語

 ・ 効果的な読解指導 (目的意識を持たせ,ことばのは

  たらきを手がかりとして)

          (石川町立中谷一小) 佐久間林作

 ・ 作文指導に効果的な方法の一考察 (「作文の手引」

  を用いた方法による)  (三春町立小) 木村洋邦

2) 社 会

 ・ 中学年児童の社会認識 (その実態と,質的変容のた

  めの一つの試み) (会津若松市立一箕小) 角田成男

 ・ 社会科における効果的な集団思考の高め方

           (喜多方市立豊川小) 斎藤 澄

 ・ 現場学習の学習効果に関する一考察 (小学校中学年

  の郷土学習を通して) (平市立平三小) 網代光平

 ・ 授業過程と学習効果についての一考察

            (中田村立御館中) 赤沼良清

3) 算数・数学

 ・ 線分図による文章題の指導 (小学校5年生の場合に

  ついて)      (田島町立田島小) 平野増雄

 ・ 「二次方程式」の到達目標のおさえかた (方程式の

  基礎的な計算問題について)

            (川俣町立川俣中) 坂本守正

 ・ 学力を保持させるための指導法 (一元一次方程式の

  解法)      (梁川町立梁川中) 丹治金三郎

 ・ 二次方程式の解法における指導順序

            (石川町立石川中) 国井高雄

4) 理 科

 ・ 実験,観察学習の効率を高めるためのグループ編成

  (グループ構成の数と性別についての一考察)

         (須賀川市立須賀川一小) 鈴木幾馬

 ・ 理解を確かなものにするための指導過程 (中学3年


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