教育年報1964年(S39)-218/232page
書の利用とほぼ対応した結果を見せている。郷土資料が
多いのは本館の性格上当然で,文書によるものの大半も
これに属している。このことから公共図書館として強い
て福島県立図書館の特徴を持たせようとするならば,一
般レファレンスから独立した「郷土資料室」を設けてそ
のサービスを強化する必要があろう。
レファレンスの係員としては,質問者の質問の動機,
回答の期待,内容について素人か,研究家であるか等を
速かに理解し質問者との応待に慎重な注意が必要であ
り,対話を気安くすすめて行けるようにして,質問者の
意図をはっきりつかみとらなければならなく,もっとも
洗練された職員が要求されるのである。
図書館としては,質問者の氏名,性別,年齢,職業等
を把握して将来の資料にしたいのであるが統計資料を作
るために,はじめての質問者にそれらをきいたり,書か
せたりして,訊問されるような印象を与えては,如何に
適切な資料を提供して回答を与えても,そのレファレン
スは成功したとは考えられないので,表にも明確には質
問者の構成は出し得ないのである。
表5 利用者数 昭和39.4〜40.3
職業別 館内 館外 計 構成比% 中学生 10,867 - 10,867 8.9 高校生 49,313 - 49,313 44.6 大学生 13,684 3,891 17,575 16.0 公務員 1,795 2,661 4,456 4.1 会社員 2,186 3,302 5,488 5.2 農業 215 69 284 0.3 商業 172 234 406 0.4 工業・技術者 203 360 563 0.5 自由業・その他 6,492 522 7,014 6.5 主婦 70 513 583 0.5 無職 5,476 1,148 6,624 6.1 児童 7,569 - 7,569 6.9 計 98,042 12,700 110,742 100.0 男 55,554 7,703 63,257 57.1 女 42,488 4,997 47,485 42.9
〔註〕
1 開館日数 285日
2 1日平均館内利用者 343人
3 〃 館外貸出者 45人
表6 利用図書冊数 昭和39.4〜40.3
NDC 館内 館外 計 構成比% 0 総記 2,800 252 3,052 6 1 哲学 982 569 1,551 3 2 歴史地誌 2,588 757 3,345 6 3 社会科学 3,637 1,612 5,249 9 4 自然科学 2,187 477 2,664 4.5
5 工学工業 1,787 374 2,161 4 6 産業 744 254 998 2 7 芸術 1,543 462 2,005 3 8 語学 912 235 1,147 2 9 文学 6,908 8,393 15,301 26 雑誌 3,528 - 3,528 6 児童図書 18,089 - 18,089 31 計 45,705 13,385 59,090 100
〔註〕
1 1日平均館内冊数 160冊
2 〃 館外 〃 47冊
表7 館外貸出登録者の構成 昭和39.4〜40.3
職業別 男 女 計 構成比% 大学生 295 394 689 48 公務員 166 34 200 14 会社員 153 99 252 17 農業 6 1 7 1 商業 13 2 15 1 工業・技術者 21 9 30 2 自由業・その他 36 137 173 12 主婦 - 37 37 3 無職 25 18 43 3 計 715 731 1,446 100
表8 処理された質問の内容構成昭和39.4〜40.3
分類別 口頭 電話 文書 計 構成比 % 0 総記 50 2 3 55 3.5 1 哲学 10 2 - 12 0.8 2 歴史地誌 128 28 3 159 10.3 3 社会科学 130 14 - 144 9.3 4 自然科学 68 4 - 72 4.7 5 工学工業 32 4 - 36 2.3 6 産業 38 4 - 42 2.7 7 芸術 44 8 - 52 3.3 8 語学 24 8 - 32 2.1 9 文学 102 6 1 109 7.0 郷土資料 268 60 26 354 22.8 特許 128 4 1 133 8.4 特定図書の有無 104 42 2 148 9.5 ある主題から 96 4 - 100 6.5 本を求める 新聞雑誌の質問 98 8 - 106 6.8 計 1,320 198 36 1,554 190.0