教育年報1965年(S40)-056/213page
校長・教頭に昇任する者は、これらの資格要件が重
視されるが、特に人物、識見、指導力、健康等のすぐ
れた者でなければならない。このような観点に立って
新進気鋭の教員の抜擢につとめた。
3 教職員の配当基準
教員の配当基準は前表のとおり大きく改善すること
ができた。この配当基準以外に分校4校以上を有する
学校および、本校3学級以下で分校を有する学校に、
また、常設の寄宿舎を有する学校に、その他産炭地の
勿来市、好間村、内郷市にそれぞれ補正教員1人を配
当することとした。
養護教則については小学校の場合児童数1,150人に
1人の割、中学校は生徒数1,450人に1人の割合で学
校規模、学校数等を勘案して市町村教育委員会毎に配
当した。
事務職員については、小学校の場合児童数530人以
上の学校(本校)に1人、中学校は生徒数320人以上
の学校(本校)に1人配当することとした。
4 異 動 数
昭和40年度末小中学校教職員異動総件数は、3,788
件にのぼり、前年度より104件の増加をみた。本年度
は児童生徒数約19,000人の自然減に伴う約100名の定
数減があり、療養休暇者に対する補充、疾病傷害のた
めの長期休暇者に対する補充教員について昨年度と同
様、定数内で賄うことが余儀ない状態になったので、
定数上相当窮屈な面もあったが、退職教員458名与っ
たため新採用者(再採用者を含む)は393名にのぼり、
かなりの新陳代謝と組織の充実をはかることができた。
特に新採用者は教科のバランスも例年になく考慮して
採用できた。
昭和40年度末公立学校教職員退職採用転任件数調
異動種別 1 退 職 2 採 用 3 転 任 総計 職種別 校長 教員 校長
教員計事務
職員計 校長 教員 校長
教員計事務
職員計 校長 教員 校長
教員計事務
職員計 学校種別 小学校 47 240 287 4 291 65 200 265 1 266 107 1,670 1,777 28 1,805 2,362 中学校 31 138 169 6 175 24 193 217 4 221 56 944 1,000 22 1,022 1,418 養護学校 2 2 2 1 1 1 5 5 5 8 小計 78 380 458 10 468 90 393 483 5 488 163 2,619 2,782 50 2,832 3,788 5 県立学校人事異動の基本方針
「昭和40年度末県立学校教職員人事に関する方針」
は、昭和41年1月11日の教育委員会によって、次のと
おり決定された。
教育に対する県民の期待と要望にこたえ、学校教育
の刷新充実をはかり、本県教育水準の向上を期するた
めには、教職員組織の充実強化が行なわれなければな
らない。
本委員会は下記方針に基づき、年度末教職員人事異
動を行なうが、これが実施に当っては広く県民各位の
理解と教育関係者の積極的な協力を切望してやまない。
記
1 基本方針
1.全県的視野にたって適材を適所に配置し、教育
効果の向上をはかる。
2.教育の機会均等の理念に立脚して、各学校の教
職員組織の充実と均衡化をはかる。
3.厳正公平な人事を行ない教職員の士気の高揚を
はかる。
2 重 点
1.有能適格な教職員の確保につとめる。
2.教職員の組織の充実と均衡をはかるため教育課
程に即応した教職員の適正な配置ならびに同一校
永年勤続者の交流を行なう。
3.新進有為な人材の登用をはかる。
3 実施方針
1.採 用
(1)教員については資格、人物、健康、成績等に
基づいて選考し、その配置の適正を期する。
(2)事務職員およびその他の職員については教員
に準じて行なう。
2.交 流
(1)免許状、性別、年令構成別、給与平均額等の
均衡をはかるため、つとめて広域にわたって交
流を行なう。
(2)都市と農村およびへき地との交流を行なう。
(3)学校種別および課程間の適正な交流を行なう。
(4)同一校永年勤務者の適正な交流を行なう。
(5)特に事務職員については県立学校と事務局お
よび知事部局との交流につとめる。
3.昇 任
(1)校長については、その職責の重要性にかんが
み資格、人物、指導力、勤務実績、健康等のす
ぐれた者のうちから厳選する。
(2)副校長、教頭、定時制主事、通信制主事につ
いては校長に準じて厳選する。
(3)事務長(事務長心得を含む)については職責
の重要性を考慮して厳選する。
4.降任および退職
勤務実績、年令および勤務年数等を考慮して慎
重に行なう。
4 この方針の準用
この方針は昭和41年度における年間人事について
も準用する。
6 県立学校教職員人事異動の概要
高等学校においては、昭和41年度770名増募により