教育年報1965年(S40)-063/213page
(2)防火診断の特色
1) 毎年5月と12月とに定期的に行なうこととした。
2) 診断項目は、消防防災課、福島市消防署、学務
課の三者がそれぞれ専門的立場から検討し、学校
防火診断にもっとも役立つものとした。
3) 診断結果は3段階に評価され、問題点として摘
出された点については、じゅうぶんに対策をたて
なければならないとした。
4) 校長は防火診断報告書を作成し、それぞれの教
育委員会に提出することとした。市町村教委は提
出された報告書に基づき所要の対策を講ずること
とした。
4) 教育委員会や出張所長等が学校訪問をした場合
は、この防火診断の結果を閲覧し、問題点につい
ては具体的に指導することとした。
(3)主要な診断項目
1) 防火体制
(イ)防火計画、(ロ)防火・避難訓練、(ハ) 防火管
理、(ニ)整理整とん、(ホ)防火教育、(ヘ)関係機関
との連絡、(ト)防火査察の実施
2) 宿日直員の勤務状況
(イ)日常管理、(ロ)防火巡視、(ハ)宿日直日誌
(ニ)その他
3) 火災関係設備および取扱い状況
(イ)煙突・煙道、(ロ)ストーブ、(ハ)火鉢
(ニ)こんろ、(ホ)かまど、(ヘ)石油燃焼施設
(ト)にたつ・あんか、(チ)火消つぼ、(リ)取灰
(ヌ)たきび、(ル)ガス、(オ)たばこ
(ワ)化学薬品等
4) 電気関係
(イ)電気設備、(ロ)使用電気器具
5) 消火設備ならびにその管理
(イ)消火器、(ロ)防火用水、(ハ)消火栓
(ニ)避難器具、(ホ)自動火災警報器
(ヘ) 防火壁、(ト)屋外階段
(4)防火診断結果の概要
昭和40年春季(6月1日)学校防火診断報告書に
見られた主要な問題点はつぎのとおりである。
1) 防火体制について
(イ)防火計画、防火教育の面でやや欠けている点
がみられる。
(ロ)塵芥焼却場の設備が不十分であり構造に不備
な点がみられる。
(ハ)防火訓練・避難訓練が形式的になっている。
(ニ)警備員制度が確立されていない。
(ホ)火災報知器の設備が強く要望されている。
2) 宿日直勤務について
(イ)宿直室の整備が不十分のところがある。
(ロ)巡回時計が必要である。
(ハ)屋外の巡視が不十分である。
(ニ)男子教員が少なくなって宿直勤務の負担量が
大きい。
3) 火気関係設備および取扱い状況について
(イ)給食室の重油その他の燃料の取扱いに注意を
要する点がみられる。
(ロ)化学薬品(発火性・引火性)の取扱いに注意
を要する点がみられる。
(ハ)煙突の完備が不十分である。
(ニ)ストーブの取付を完全にしなければならない。
4) 電気関係
(イ)配線関係の定期検査をもっと厳正にすること。
(ロ)たこあし配線を廃止する箇所がある。
(ハ)電気配線図の整備が必要である。
(ニ)屋外照明がもっと必要である。
5) 消防設備ならびに管理
(イ)消火器の増設が必要である。
(ロ)防火池が不完全である。
(ハ)防火壁が完全でない。
(ニ)屋外階段・避難器具の設備が不十分である。
(ホ)消火器の薬液取替を確実にする必要がある。
3 学校警備員の設置
A 県 立 学 校
県立学校の警備員は木造校舎に完全設置されてい
るがその設置期間は12月1日から翌年3月31日まで
であったが、本年度はこれを4月30日まで延長した。
B 市町村立学校
(1)警備員の設置ならびに経費負担の状況
校種 学校数 設置状況 経費負担 A B C D A B C D 小 576 162 49 66 273 199 1 11 0 中 322 96 27 38 149 111 0 10 0 計 898 258 76 104 422 310 1 21 0 備 考
設 置 状 況
A 昭和39年度設置し今年も引続き設置する学校
B 昭和39年度は設置しなかったが、今年度設置す
ることにしている学校
C 昭和39年度は設置しなかったが、目下交渉中の
学校
D 昭和39年度は設置しなかったが、今年も設置見
込みのない学校
経 費 負 担
A 全額公費(市町村費)負担
B 全額PTA負担
C 公費とPTA
D そ の 他
(2)設置期間
小中別 学校数 設置校 設 置 期 間 年間設置 12月〜3月 12月〜4月 1月〜3月 1月〜4月 11月〜4月 7月〜8月 1月〜8月 11月〜3月 小 576 211 15 152 15 2 10 9 8 中 322 123 7 85 10 1 5 5 1 1 8 計 898 334 22 237 25 3 15 14 1 1 16