教育年報1965年(S40)-104/213page
8月27日(金) 9.00〜16.30
(エ)内 容
〇家庭科目の学習指導法について
〇「被服材料」および「被服構成」について
の教材研究
〇新しい繊維とその取り扱いについて(講義
ならびに実験)
〇新しい洗剤とその取り扱いについて
〇新しい染料とその取り扱いについて
〇染色の実技
3 産業教育の実施について、産業界との
協力促進に関すること
(1)高等学校と企業体との技能連携について
昭和36年学校教育法45条の改正、昭和38年の文部
省告示によって発足するところとなった。本県にお
いても2つの高校と2企業体との連携措置がとられ
ているが、その概要は次のとおりである。
1) 技能連携の現況と効果的運営
ア.福島工業高校と協三工業株式会社(鉄道車輌、
その他車輌、機械)
〇認 可 昭和38年4月4日(訓練所 開始
昭24. 4. 1)
〇認定科目 5科目(機械実習、機械製図、
機械工作、原動機、電気一般)
〇学級編成
連携対象生徒20名を1学級として編成してい
る。
生徒数次のとおり(昭41.1現在)
現在 入社時 退学者 備考 1年 23 24 1 2年 15 17 2 3年 14 22 8 注 退学者は、会社退職による。
〇教職員について
a 学校関係 教諭 主事以下20名 実習助
手2名
b 企業体関係 職員 所長以下14名 実習
指導員17名
〇指導方法
a 授 業 1、2年は昼間(8.30〜
17.00)、3、4年は夜間(15
.00〜17.00)実施している。
b 教 室 5日間は訓練所、1日は学校
の教室を使用している。
c 内 容 学校で行なう授業科目は理科、
体育、数学の応用力学である。
特別教育活動、学校行事等は
学校の指導計画に合致同一に
している。生活指導は、連携
専任教諭があたる。(専任教
諭として1名常駐)
〇運営方法
a 入社試験、入学試験合格者をもって訓練
生としている。(機械科)
b 前期2年は午前4時間を学校教育、午後
4時間を訓練所教育とし、後期2年間は昼
間8時間を職業訓練の教育、夜間3時間を
学校教育とする。
c 職員は、訓練所にて授業にあたるときは、
本校勤務を免除している。
〇その他
a 就学時間は就労とみなし、給与を支給す
る。
b 学費のすべてを会社が負担している。
c 卒業後5年間は会社勤務を義務づける。
〇連けいによる効果
a 生徒の健康管理がよく行なわれる。
b それぞれ優れた設備の活用がはかられる。
(技術の向上)
c 昼間授業であり、教育の効果があがる。
d 同一年令、同一職場、小人数編成で指導
しやすい。
e 事業所への定着率がよく大学進学の道も
講じている。
f 学習内容が豊富となり企業の運営を円滑
にしている。
イ.平工業高校と常磐炭鉱株式会社(常磐炭鉱中堅鉱員習技所)
〇認 可 昭和40年7月3日(習技所開設
昭26. 7. 9)
〇認定科目 6科目(機械実習、採鉱、鉱山機械、
鉱山保安、原動機、電気一般)
〇学級編成
機械科募集定員80名、うち連携生徒32名合格
入学、一般生徒との混合学級を編成している。
〇教職員について
a 学校関係 教諭 主事以下21名 実習
助手2名
b 企業体関係 職員 所長以下13名 実習
指導員16名
〇指導方法
a 特別通学バス運行のため、学校教育に即
してスムースに実施している。
b 生徒指導上バス通学のため問題はない。
〇運営について
a 混合学級のため運営上支障はない。ただ、
連けいしない生徒との間に差がある感をい
だかせる心配がある。
〇その他
(1)のアの福工・協三との場合に準ずる。
2) 技能連携上の問題点
ア.学級編成、教員等について
a 単独学級・混合学級、それぞれ長・短があ
る。今後の指導結果を見て改善したい。
b 現状においては、教員配当と特別考慮でき