教育年報1966年(S41)-077/194page

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(詳細は第5章第2節、第3節、第5節、第6節、第7節、

第8節、第9節、第13節参照)

 5 学力向上推進校の委嘱

 農村地区の中規模小学校・中学校8校を学力向上推進校に

指定し、前年度より2ヵ年継続で研究を進めるよう依頼した。

(第1期の指定校は、昭和38・39年度にわたった。)

(1) 目    的

  本県児童生徒の学力の向上を図るため、小学校および中

 学校について、学校経営全般の充実をはかり、学力向上の

 実をあげるモデル校を指定し、その資料を各校に普及活用

 させる。

(2) 指定校の運営

  指定校は、前記目的の達成を図るため、学校経営の全般

 にわたり診断評価し、その改善充実に努めて、学力向上の

 実をあげるとともに、その資料の普及をはかる。

  指定校においては、次の諸点について配慮し、実情に即

 した運営の計画をたてる。

 1) 学校経営の評価

 2) 児童生徒の実態は握

 3) 学力向上の施策

  ア. 学力向上のための体制を整備充実する。

  イ. 授業の体質改善を行ない、充実をはかる。

  ウ. 生徒指導の徹底をはかる。

  エ. 教育環境の整備充実をはかる。

   なお、今年度は最終年度なので、それぞれの指定校に

  おいて、中間報告を行ない資料の普及をはかる。

(3) 指定校および研究主題

 1) 田村郡大越町立下大越小学校(校長 渡辺俊夫)

  「学力の向上をはかる指導法の研究」

 2) 東白川郡塙町立笹原小学校(校長 鈴木勝富)

  「自主的な学習態度を育てるには、どのようにしたらよ

  いか」

 3) 喜多方市立豊川小学校(校長 佐藤善喜)

  「主体的な学習を進め学力を高める研究」

 4) いわき市立田人第一小学校(校長 江尻静男)

  「授業の体質改善」

  (学習指導の改善と学習方法訓練)

 5) 双葉郡浪江町立大堀小学校(校長 石井忠)

  「主体的な学習を進めるための実践的研究」

 6) 安達郡大玉村立玉井中学校(校長 紺野直永)

  「学力向上をはかる教育実践をどうするか」

  (学校環境の整備と学習指導の研究)

 7) 西白河郡中島村立中島中学校(校長 吉田直義)

  「意欲的な学習活動をさせるにはどうしたらよいか」

 8) 河沼郡柳津町立柳津中学校(校長 笠間主税)

  「主体的な学習を高めるための学習指導法の改善と学習

  習慣の形成」

(4) 成    果

  上記の主題について、推進校がよく実践と結びついた研

 究をすすめた結果、次のような成果を収めた。

 1) 学校経営全般にわたって、教職員全員が改善策を検討

  し、積極的にそのひとつひとつを着実に実行し学校経営

  の実をあげた。

 2) 児童、生徒の主体的な学習態度が身につき、学力向上

  が見られた。

 3) 授業のきびしさを体験した教師は、児童生徒のよい反

  応にさらに勇気づけられ、授業充実への意欲が一段と燃

  えてきた。

 4) 共同研究を通して教師の姿勢を正し、新しい人間関係

  を確立した。

 5) 研究報告会等を通して各地区の小、中学校に生きた資

  料を提供し、指定校設置の目的達成に大きな成果をあげ

  た。

 6) 各校とも、指定期限がきれても自主的に研究しようと

  する態勢ができ、各地区の小、中学校の学力向上推進の

  核的存在として大きく充実した。

 6 研 究 学 校

 本県の県立学校を指定の対象とし、新教育課程の実施に伴

う問題点、および当面する学力向上の問題点を解明するため、

各教科学習指導ならびに現職教育の充実の観点にたった実践

的研究を行ない、その研究の成果を広く県内各学校に普及し、

本県の学力向上に資する目的をもって研究学校を設置してい

る。

 本年度の研究学校指定は、次の5校である。

福島県立大沼高等学校     第2年次継続指定

福島県立小高農業高等学校    同    上

福島県立四倉高等学校      同    上

福島県立須賀川高等学校     同    上

福島県立郡山西工業高等学校   同    上

 1 福島県立大沼高等学校

(1) 課程、学科

  全日制普通科、農業科、畜産課、家政科

(2) 研究主題

  教科学習指導技術の研究

(3) 研究成果

 1) 板書と学習指導

   学習意欲をもたせる板書・板書とノート指導・読みを

  助けるための板書・理解されるための板書を中心に、実

  際的に授業をとおして研究を進めその効果をあげるとと

  もに、今後の問題点の究明にあたった。

 2) ノートと学習指導

   ノートすることの学習上の価値問題・ノートによる学

  習の二方面・ノート指導の一環としての板書・教科書欄

  外に書くことの問題を中心に研究を進め、その実際化に

  効果をあげた。

 3) 話法と学習指導

   マメテストと話法・読ませる時の話法・韻文などを鑑

  賞させるときの話法・理解させるときの読法などを中心

  にその問題点を究明し、その実際化にあたった。

 4) グループ活動と学習指導

   クループ活動の活用法、指導法、問題点の解明にあた

  った。

 5) 環境整備と学習指導

   環境整備をとおして学力の向上を図るための研究がな


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