教育年報1966年(S41)-104/194page

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   第11節 学校図書館

 1 概     況

 文部省では、例年どおり、学校図書館司書教諭講習を実施

するとともに、学校図書館研究協議会を開催した。学校図書

館の学校教育における位置を明確にし、特に、教育課程の効

果的な実施に役だつ学校図書館の運営を期待しているようで

ある。

 この「教育課程の展開に寄与し、学習指導の効率化を目ざ

す」、いわば「組織化された教材センター」としての学校図

書館のあり方については、本県においてもかなり大きな関心

が持たれるようになり、その実績も上がりつつある現状であ

る。

 また、目まぐるしいマスコミの影響下にある現代の生活で

は、読書による豊かな、おちついた人間形成の重要性が強調

される。この風潮を反映してか、原町市で開かれた福島県学

校図書館研究大会では、「人間形成のための読書指導」に焦

点を合わせて、授業や研究・討議が行なわれた。時宜に適し

たものといえよう。

 なお、学校図書館の施設・設備の充実度、各種資料の収集

整理・活用等の組織化の度合い等には、依然として、相当な

地域差や学校差が見られる現況である。

 いわゆる「学校司書」の公費化については、従来、県立学

校の司書部会代表が中心となり、県教育委員会その他関係機

関に対し、陳情を重ねてきていた。幸い、昨年度より、逐次

司書手当の一部として補助金が数校に配分されるようになっ

た。しかし、その身分を保障して、生活の安定をはかるため

には、公費採用の職員とする施策の促進が、いよいよ望まれ

るわけである。

 2 文部省主催の学校図書館研究協議会

 昭和41年12月13日〜14日の2日間、国立教育会館を会場と

して開かれた。標記協議会における研究主題と、本県よりの

参加者氏名を列記すると次のとおりである。

(1) 研究協議の主題(各部会共通)

 1) 学習指導の効果を高めるための資料の収集、組織化、

  提供について

 2) 学校図書館が行なう読書指導について

(2) 本県よりの参加者名薄

 1) 小学校部会

   いわき市立長倉小学校教頭     斎藤正夫

 2) 中学校部会

   いわき市立湯本第一中学校教頭   根本透

   県教育庁指導課指導主事      斎藤正夫

 3) 高等学校部会

   県立湯本高等学校教諭       鈴木秀枝

 3 第17回福島県学校図書館研究会原町大会

(1) 研究主題

  「教育課程の中で学校図書館をどのように役だたせるか。

 また、人間形成のための読書指導はどのようにすればよいか。」

(2) 主    催

  福島県学校図書館協議会  原町市教育委員会

  相馬地方小中学校教育研究会

              双葉地方小中学校教育研究会

(3) 後    援

  福島県教育委員会・相馬地方小中学校長協議会・双葉地

 方小中学校長協議会・相双地区高等学校長協議会

(4) 期     日

  昭和41年11月7〜8日

(5) 会    場

  原町市立原町第一小学校(小学校部会、全体会)

  原町市立原町第三中学校(中学校部会、高等学校部会、

   司書部会)

(6) 講    師

  全国学校図書館研究協議会事務局長  松尾弥太郎

  福島県教育庁指導課指導主事     斎藤正夫

(7) 分科会における研究テーマと発表者

 1) 小  学  校

  ア. 「学習指導における読書指導」

    古内裕務(富岡二小) 藤田広彦(白河一小)

  イ. 「家庭における読書指導」

    田野入車徳(八幡小) 佐藤栄覚(大平小)

    原正昭(湯本小)

 2) 中  学  校

  ア. 「人間形成につながる読書指導」

    佐藤千春(金房中) 木村験一(北信中)

  イ. 「特別教育活動における読書指導」

    井戸川次男(双葉中) 須藤善蔵(平三中)

 3) 高等学校

   「特別教育活動における読書指導」

    鈴木正之(相女高)

 4) 司書部会

   「図書館運営の新しい構想」

    鈴木修平(入遠野小) 小林都(芳賀小)

 4 県立高等学校図書館司書研修会

(1) 期日  昭和41年10月25〜26日

(2) 場所  県立郡山女子高等学校

(3) 内容  「目録のとり方とカード記入について」、「製

 本技術について」等、図書館実務の研修

   第12節 教育研究団体

 1 自主的教育研究団体

(1) 自主的研究団体育成の経過
年度 目標 実施概要
昭和38年度 団体の整理と統合 昭和37年度において県国語教育研究会外34団体あったものを
予算の効率化を図るため17団体に整理統合した。
昭和39年度 団体の整理統合と組織の確立 上記17団体をさらに10団体に統合し組織機構を整備し、
各団体の基礎を確立した。
昭和40年度 研究財政の確立 昭和39年度をもって研究組織が確立したのでこれが
健全育成を図るため、財政の確立を図った。


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