教育年報1966年(S41)-178/194page

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  福島県教育研究所条例による教員の研修で、教員の資質

 を高め、それぞれの学校や地域の教育活動を推進し、本県

 教育の向上発展をはかるものである。

(2) 研修期間

  昭和41年5月16日より、昭和42年2月25日までの約1ヵ

 年間(来所しての研修は、この間、3日ずつ8回)

(3) 研修内容ならびに方法

 1) 研修は、学習指導、生徒指導など教育実践上の諸問題

  から、研究主題をえらび、教育研究所における講義・実

  習・在職校(地域)での実験によって、主として教育研

  究法、教育調査、教育方法について研究を深めた。

 2) 研究の主題は、国語・社会・算数・数学・理科・英語・

  生活指導の中からえらんだ。

 3) 研修の方法は、研究主題について、それぞれの学校、

  地域の教員と共同で実験研究をおこない、定期に来所し

  て指導助言を受けるようにした。

 4) 教育研究所での研修内容はつぎのとおりである。

  ア. 教育研究 (15時間)

  イ. 教育調査 (15時間)

  ウ. 教育方法 (10時間、ほかに福島市内の小・中学校

           での演習9時間)

  エ. 教育心理 (6時間)

  オ. 研究にたいする相談 (29時間)

  カ. 研究計画発表、中間報告会、報告会 (19時間)

(4) 研究主題と研究者

 1) 国語

  〇言語要素指導によって読解力を高める研究

        (大越町立上大越小)    渡辺教一

  〇読解の効果的学習方法の研究

        (長沼町立木之崎小)    増子昌平

  〇課題意識を持ちながら読む学習指導法の研究

        (会津高田町立宮川中)   栗城永好

 2) 社  会

  〇思考を高めるために書く機能をどうするか。

        (二本松市立平石小)    渡辺康郎

  〇テレビ教材をとり入れた学習指導法の研究

        (郡山市立安積第一小)   金沢隆夫

  〇郷土と他地域の結びつきを具体的に理解させるための

   研究

        (古殿町立論田小)     橋本佐重

  〇自発的学習態度の育成に関する研究

        (郡山市立郡山第四中)   菅野隆

  〇社会科における歴史学習指導法の改善

        (いわき市立平第一中)   磯上英男

 3) 算数・数学

  〇「数量関係」の理解を深める過程の研究

        (棚倉町立近津小)     遠藤徹郎

  〇数概念を育成するための学習過程の研究

        (白河市立五箇小)     鈴木静子

  〇課題解決力をつけるための指導法について

        (会津若松市立神指小)   河原田保一

  〇論証能力を高めるための指導の方法

        (梁川町立梁川中)     佐久間宗平

  〇数学科における学習効果をたかめるための指導法

        (小高町立小高中)     草野寅喜

 4) 理   科

  〇方形区法を利用した学習指導法の研究

        (北塩原村立大塩小)    小荒井実

  〇科学的思考力を高めるための授業の組織化

        (鹿島町立八沢小)     鈴木清身

  〇分子概念を軸とした指導法の考察

        (田島町立田島中)     佐藤啓二

 5) 英  語

  〇Readingの能力をたかめる指導法の研究

        (福島市立立子山中)    宗形邦夫

 6) 生徒指導

  〇学級集団の人間関係を高めるための教育相談

                     渡辺和郎

  〇非行予測のための教師観察の一方法

        (楢葉町立楢葉中)     根本芳弘

(5) 研修・担当者

  〇教育研究   (長谷川寿郎・武藤義男)

  〇教育調査   (河野利作)

  〇教育方法   (長谷川寿郎・茂木利夫・古関二郎・鈴木忠良)

  〇教育心理   (若林宏道・樽井和雄)

  〇国   語   (樽井 和雄)

  〇社   会   (武藤義男・若林宏道・

            古関二郎)

  〇理   科   (遠藤良孝・嶋田二郎)

  〇算数・数学  (河野利作・茂木利夫)

  〇英   語   (長谷場久)

  〇生徒指導   (鈴木忠良)

 3 教 育 相 談

 昨年度にひきつづき積極的に相談に応じているが、人員や

その他の関係で、教師と学校のみを対象として、文書や来所

による方法を主とした。相談の内容としては、教育研究のす

すめ方、教育調査ならびに処理上の事項、および学習指導に

関するものが大部分であり、その資料を提供するにとどまっ

た。その相談に応じた回数も80件をうわまわり、出張による

る相談(講演も含め)も10数件に達した。

   第4節 付属図書室

 教育研究所の付属施設としての図書室は内容の充実と簡単

な貸出し方法によりその利用を深めている。

本年度は新たに226冊の教育図書が加えられ、約9,300冊の


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