教育年報1967年(S42)-018/194page
3 児童・生徒の心身障害に関する調査
(1) 調査の目的
児童・生徒の心身障害の状況を教育的・医学的観点から
調査し、特殊教育等の振興施策に役立つ基礎資料とする。
(2) 調査の対象
この調査は、第1次調査(主として教育的観点から)お
よび第2次調査(主として医学的観点から)からなり,そ
の対象は次のとおりとする。
1) 第1次調査
県内公立小・中学校の全児童・生徒
小学校 792校 235,130人
中学校 317校 141,093人
2) 第2次調査
第1次調査を実施した結果にもとづいて、県内から地
域類型別・学校規模別に約2%の小・中学校を抽出し、
当該学校の通学区域内の就学猶予等の者を含めて実施した。
小学校 13校 290人
中学校 6校 149人
(3) 調査の時期
1) 第1次調査 昭和42年 6月
2) 第2次調査 昭和42年10月
(4) 調査事項及び方法
1) 第1次調査
ア. 心身障害をもつ児童・生徒の障害の種類(視覚障害
聴覚障害、精神薄弱、情緒障害、肢体不自由障害、病
弱及び身体虚弱、言語障害の7種類)
イ. 同上児童・生徒の教育的配慮による障害の程度
ウ. 文部省作成の「類別基準」によって、心身障害をも
っ児童・生徒の心身障害の種類をA、B、Cの三段階
に区分した。
※ Aは、障害が認められるが、普通学級で普通教育を施
しても可とされる程度の者。
Bは、特殊学級または、特別の施設等で特殊教育を施
した方が可とされる者。
Cは、就学猶予、免除をした方が可とされる者。
2) 第2次調査
第1次調査の結果A、B、Cに類別された児童・生徒
全員に対し文部省作成の「判別基準」にもとづく専門医
の精密診断により、障害の程度、原因を調査した。
(5) 調種の結果
1) 第1次調査の結果
全児童・生徒数と障害児童・生徒数比率
学校別 児童・生徒 障害ありと認められた者 b/a 数(a) A B+C(b) 小学校 235,130人 7,626人 5,280人 2.24% 中学校 141,093 4,514 2,741 1.94
なお、詳細の結果については、報告書を刊行したの
で参照されたい。
※ 第2次調査め結果については、現在分析中である。
4 父兄支出の教育費調査
(1) 調査の目的
1) 父兄が支出する教育費のうち、公費で負担すべき性格
のものをは握し、父兄負担の軽減を図る施策の資料とす
る。
2) 教育扶助金および育英資金の合理的な算定に必要な資
料とする。
(2) 調査の期間
開始 昭和42年4月1日
終了 昭和43年3月卒業、修業式前日まで
(3) 調査の方法
この調査は、小・中学校は通学区の地域類型別、高等学
校は学科別に標本校を抽出して行なった標本調査である。
(4) 調査の対象
学校種類
/標本校学校数 児童・ 生徒数 地域類型又は学科別数 小学校 15校 540人 A…2 B…0 C…12 D…1 中学校 15 270 A…2 B…0 C…12 D…1 高等学校 5 90 普…1 農…1 工…1 商…1 家…1
※ 1) 小・中・高とも1学年あたりの対象児童・生徒数は
6人。
2) 小・中学校の地域類型型別は、「全国小・中学校学
力調査で用いた地域類型を次の(A)(B)(C)(D)の4つに整理
したのを用いた。
(A)………市街地域
(B)………小都市、都市近郊農村
(C)………農山村地域
(D)………その他の地域
3) 高等学校
(普)……普通学科、(農)……農業学科、(工)……工業学
科、(商)……商業学科、(家)……家庭学科
(5) 調査の内容
この調査は、父兄が児童・生徒に学校教育を受けさせる
ために支出した経費を調査したもので、次のような経費が
含まれる。
1) 児童・生徒が学校教育を受けるために直接父兄が支出
した経費。
2) 父兄が、児童・生徒の教育のために、学校および学校
教育関係団体に納付あるいは寄付した経費。
3) 通学のために必要な経費。
5 教員の勤務に関する事例調査
この調査は昭和41年度の事業として行なった。「教職員の
勤務状況調査」と関連して、教員の勤務に関する特定の事例
を調査したものである。
その対象・時期等は次のとおりである。
(1) 調査の対象
小学校4校、中学校4校、全日制高等学校2校、計10校
を抽出し、それぞれの学校および教員(本務者)を対象と
して調査した。
(2) 調査の期間
昭和42年5月14日〜6月10日 (4週間)