教育年報1967年(S42)-019/194page

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(3) 調査の内容

 1) 学校調査事項

  a 勤務時間の割り振り

  b 教職員会議

  c 旅学旅行

 2) 教員調査事項

  a 補習指導      b クラブ活動

  c 間接授業指導    d 承認研修

  e 管理教務事務    f 学級経理事務

  g その他の事務

(4) 調査の方法

 1) 校長は、学校調査票を作成するとともに、教員調査票

  を審査し、教育委員会に提出した。

 2) 教員は、教員調査票を作成した。

 6 小学校、中学校学力診断

(1) 目    的

  本県における小学校、中学校児童・生徒の学力の実態を

 診断し、学習指導の改善に役立てる資料とする。

(2) 実施した学年・教科

  小学校  第5学年  国語・算数

  中学校  第2学年  国語・数学

(3) 実施の対象

  県内の小学校、中学校の中から無作為にそれぞれ10%の

 学校を抽出して協力を依頼し、小学校については第5学年、

 中学校については第2学年の全児童・生徒を対象とした。

 ただし、特殊学級の児童・生徒は除いた。

種別 教科 学校数 児童生徒数
小学校 国語 29 1,969
算数 29 1,970
中学校 国語 15 2,551
数学 15 2,458

(4) 実施期日と時間割

  昭和43年2月27日(火)

 〔小 学 校〕

  9:20〜9:30 9:30〜10:25 10:45〜11:35
国語また
は算数
実施上の諸注意 第1部 第2部

 〔中 学 校〕
  9:20〜9:30 9:30〜10:30 10:45〜11:45
国語また
は数学
実施上の諸注意 第1部 第2部

  ※ 領域間の諸指示の時間も含む。

(5) 診断のための問題

  福島県教育研究所の作成による標準化された診断的学力

 検査問題を使用した。

(6) 調査の結果

 1) 領域別・県平均・標準偏差・変異係数

  ア.  小学校5年

教科 形式 領域 小問数 粗点
平均
標準
偏差
変異
係数
100点
換算平均
国語 1 読字 1) 37 29.1 8.2 28.2 78.6
語句 2) 34 27.0 8.4 31.1 79.4
読解 読解 3) 13 8.8 3.0 34.1 67.7
鑑賞 4) 10 6.4 2.6 40.6 64.0
2 書字 1 33 22.0 9.8 44.5 66.6
ことばに関すること 2 30 22.0 6.0 27.3 73.3
読解 3 13 8.3 3.8 45.8 63.8
算数 1 数と計算 数概念 1) 23 17.0 5.7 33.5 73.9
計算 2) 23 15.9 6.3 39.6 69.1
問題解決 3) 14 7.8 3.8 48.7 55.7
2 量と測定 1 19 13.3 5.4 40.6 70.0
数量関係 2 19 13.8 4.9 35.5 72.6
図形 3 15 9.9 3.3 33.3 66.0

  イ.  中学校2年
教科 形式 領域 小問数 粗点
平均
標準
偏差
変異
係数
100点
換算平均
国語 1 読字 1) 33 23.1 8.8 38.1 72.2
語句 2) 32 19.8 6.6 33.3 61.9
読解 読解 3) 15 7.5 3.8 50.7 50.0
鑑賞 4) 9 5.4 2.2 40.7 60.0
2 書字 1 34 17.4 7.9 45.0 51.2
ことばに関すること 2 27 11.3 5.5 48.7 41.9
読解 3 19 10.6 4.1 38.7 55.8
数学 1 数 1) 17 10.4 4.9 47.1 61.2
式 2) 32 18.4 9.5 51.6 57.5
2 数量関係 1 14 7.2 4.4 61.1 51.4
計量 2 12 3.6 3.6 100.0 30.0
図形 3 18 9.3 4.3 46.2 51.7

   100点満点の換算点からみると、小学校5年において

  は、どの領域においても50点以上をしめ、国語の総合平

  均は70.5、算数は67.9である。しかし、中学校では国語の

  3)(2)、数学の(2)が50点未満である。中学校の最も高い領

  域の平均は1)の72.2で、最低は(2)の30.0である。領域間

  の平均の格差が大きい。

   総合平均においても、国語が56.1、数学が50.4で、小

  学校に比べて劣っている。

   変異係数をみると、一般に小学校は数値が小さく、中

  学校では大きい。概観的には、中学校は小学校より個人

  得点のひらきが大きいものと考えられる。

 2) 地域類型別、学校規模別にみた学力

   地域類型は、昭和41年度全国学力調査で分類した「市

  街地域」と「市街地以外」の2類型とした。

  学校規模は大規模(701人以上)、中規模(201人〜

  700人)、小規模(200人以下)の3種類とした。

   地域類型、学校規模の標本枚数は次のとおりである。
    大規模 中規模 小規模
市街地 3 1 - 4
市街地以外 2 15 8 25
市街地 3 1 - 4
市街地以外 1 16 8 25
9 33 16 58
市街地 2 - - 2
市街地以外 2 9 2 13
市街地 2 1 - 3
市街地以外 1 8 3 12
7 18 5 30


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