教育年報1967年(S42)-095/194page
科に属する科目で、技能教育施設における技能教育の
科目に対応するものとして文部大臣が適当と認め官報
で告示するものについても連携措置をとることができ
るものとした。
(第5条第1項、同条第2項)
なお、このことは、職業に関する教科以外の教科に
属する科目については、技能教育施設において技能教
育として行なわれるもので高等学校の職業に関する教
科以外の教科に関する科目に対応するものがある場合
に、例外別な措置として連携措置を認めようとする趣
旨である。
エ. 高等学校の校長が連携措置により修得を認定できる
単位数の合計を、当該高等学校が定めた全課程の終了
を認めるに必要な単位数の2分の1以内とした。
(第8条第2項)
オ. 技能教育施設の指定の申請書に添付する書類につい
て 、技能教育担当者の履歴に記載すべき事項を明確に
するとともに、文部大臣の指定を希望する科目の内容
の概要を記載した書類を添付すること。(第1条第2
項)
(4) 昭和42年度全国高等学校定時制・通信制教育研究協議会
1) 目的 定時制・通信制教育の諸問題について研究協議
を行ない、今後の勤労青少年教育の拡充振興に資
することを目的とする。
2) 主催 文部省
3) 会期 昭和42年8月22日、23日、2日間
4) 会場 国立教育会館
5) 日程 第1日22日
〇 受付 9.30〜10.00
〇 総会 10.00〜11.00
初等中等局長あいさつ 10.00〜10.00
中等教育課長説明 10.10〜10.50
事務連絡 10.50〜11.00
〇 部会別研究協議 11.00〜12.00
昼 食 12.00〜13.00
〇 部会別研究協議 13.00〜16.30
第2日
〇 部会別研究協議 9.30〜12.00
昼 食 12.00〜13.00
〇 全体会議 13.00〜15.30
〇 総 会 15.30〜16.00
質疑応答 15.30〜15.50
〇 講評およびあいさつ 15.50〜16.00
6) 部 会
第1部会 行政担当および学校関係者部会
第2部会 第1部会に同じ
第3部会 定時制教科(体育)担当者部会
第4部会 通信制教科(数学)担当者部会
7) 参加者
第1・2部会 県立福島農蚕高等学校長
鈴木英一
第3部会 県立須賀川第二高校副校長
野川正夫
第4部会 県立会津中央高校教諭
林悟郎
(5) 定時制・通信制教育の今後の課題
定時制・通信制教育の目標を実現するための当面の課題
は、中学校卒業後なんらかの教育機関にも在籍していない
者に対する就学奨励の方法をいかにするかということであ
る。
今後中卒者数が減少し、全日制課程への進学率がますま
す上昇するにつれて定時制課程への進学者はかなり減少が見込
まれるが、現在の段階では都市を中心として、なんらの教
育訓練機関にも在籍していない青少年、および、へき地に
あって交通機関にもめぐまれない農業・林業の後継者が相
当多数存在するものとおもわれるので、これらの青少年に
対して積極的に就学奨励の方法を講じて、高等学校教育を
受ける機会を拡大することが重要である。
そこで、今後の定時制・通信制教育のあり方としては、
中央教育審議会の「後期中等教育の拡充整備について」の
答申に述べられている教育内容および教育方法の両面にわ
たって、いっそうの改善と充実が図られなければならない。
1) 教育内容について
生徒の能力、適性、進路をじゅうぶん考慮し、学科教
科、科目の内容を検討し、定時制教育、通信制教育の立
場から、産業社会における人材要請との関連を配慮しつ
つ、普通教育、職業教育の充実を図らなければならない
であろう。
2) 教育の方法について
教育内容の面においては、勤労青少年の生活実態にじ
ゆうぶん即応させる必要から、今後の定時制課程にあっ
ては、2部制、3部制の教育形態や、定・通併修形態の
拡大、技能連携制度の採用等をいっそう推進し、この教
育の充実を図る必要があろう。
また、通信制課程にあっては、在籍者の方部別、職場
別学習班の組織化を図るとともに、これを充実し、学習
の成果をいっそう高める必要があろう。
(6) 昭和43年に開催される主な定時制・通信制教育行事予定
1) 県主催定時制・通信制講習会
期日 昭和43年8月1日、2日、3日
場所 郡山市の予定
2) 文部省主催定時制・通信制講習会
期日 昭和43年8月22日、23日、24日
場所 国立磐梯青年の家
3) 東北定時制・通信制教育研究大会、同振興大会
期日 昭和43年6月25日、26日、27日
場所 いわき市平市民会館
第8節 へき地教育
本県のへき地学校の実情は、人事委員会指定の学校は県全
体の約25パーセントに位し、分校の数も多くその上、複式、
複々式、単級とその構成はバラエティにとみ、その指導も容
易でない実態である。
学校の施設・設備、教材・教具を大幅に拡充整備すること
は、へき地教育振興上きわめてたいせつな課題である。