教育年報1967年(S42)-123/194page

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 (5) 青年教育指導員の設置による指導推進充実

 少年の生活指導については、今日の青少年非行の増加の問

題から社会的関心は高まりつつあるが、市町村の少年教育体

制については全県的に盛り上りに至っていないので、これが

確立をはかるため、少年生活指導研究協議会を開催し、少年

生活指導に対する共通理念のもとに積極的に少年教育に取り

組む体制づくりに努めた。

 またジュニアリーダーの不足から少年団体指導者研修会を

とおし少年団体活動の推進をはかった。

 昭和42年10月12日、福島県社会教育委員会による答申「少

年団体の育成指導方策」にもとづき、行政上の育成推進方策

を検討し、対策をたて実施中である。

 勤労青年教育については、農村の急激なる変ぼうによる青

年の交流は青年の学習組織化を困難にしている。

 15才〜17才までの年少青年は3ヵ年の学年制、昼間制によ

る年少青年学級、または勤労青年学級、18才以上の勤労青年

はコース制による年長青年学級を基本として継続的、系統的

な学習とするため、青年学級生大会等をとおして改善充実を

図るとともに、都市商工等青年学級の開設と振興につとめて

きた。なお青年学級の現状は昭和42年の調査によれば132学

級、開設率68%6,611名が参加学習にはげんでおり、勤労青

年のための公教育機関として重要であり、地域においての学

級PTA、後援会の組織をつくり学級の振興をはかりたい。

 青年団体の育成助長については、地域青年団体が団員の減

少により、青年の結合が弱く、会員意識が低調となり、自主

的団体活動参加が少ない現状である。これを充実発展させる

ためには、指導者はもちろん、中堅青年の養成こそ重要な課

題であり、それらを核として小集団活動により盛りあげるた

め、青年国内研修、青年団体指導者研修会をとおしてこれが

養成を図るとともに健全なる地域活動を推進するための基礎

づくりにつとめた。

 今年度新規事業としての郷土振興青年指導者養成研修会を

開催し高等学校卒業後地域にのこって積極的に青年活動に参

加しリーダーとして活動する基礎的研修を実施した。

 また中学校を卒業し直ちに就職した青年を対象とした新就

職者研修会は職業人、社会人として自覚を高めるとともに団

体活動に参加する動機づけとなり大きな効果がみとめられ、

都市における勤労青年の組織化のため大いに意を用いなけれ

ばならないところである。

 本年9月から各教育事務所1名計16名の青少年指導員を委

嘱し、市町村における青少年教育の企画立案、団体活動の助

言指導にあたり、地域の青少年団体の健全育成の指導にあた

り効果的であった。

 2 少年生活指導研究協議会

(1) 趣     旨

  社会教育における少年の生活指導の充実のため、市民性

 の育成を課題として、少年団体の指導者養成、少年団体の

 育成助長をはかっているが、これら事業の成果の普及と、

 よりいっそう効果的な事業の運営をはかり、あわせて地域

 の実情に応じた、少年教育振興方策について研究協議する。

(2) 期日・会場・参加者数

対象地区 期日 会場 参加者数
県北方部 42.5.30 福島市立中央公民館 62
県南方部 42.5.24 郡山市立郡山公民館 34
浜方部 42.5.29 いわき市立平第二小学校 84
会津方部 42.5.23 会津若松市立謹教小学校 75

(3) 講師ならびに助言者

  福島児童館長             羽田善一

  福島市教育委員会事務局社会教育主事  笠原憲昭

  郡山市教育委員会事務局社会教育課長  蝦原一郎

  会津若松市教育委員会事務局社会教育課長  渡部宏

  県教育庁社会教育課長、課員および、各ブロック内教育

  事務所社会教育担当者

(4) 参  加  者

 1) 市町村社会教育委員

 2) 公民館関係職員

 3) 学校教育関係職員

 4) 市町村教育委員会事務局社会教育・少年教育担当者

 5) 子ども会等少年団体育成団体代表者

 6) 少年健全育成に自主・積極的にとりくんでいる者

(5) 内    容

 1) 講義 「本県における少年教育の現状と問題点」

 2) 事例発表 「わが市における子ども会等少年団体の育

        成指導について」

 3) 研究協議

  主題 「市町村における少年生活指導計画について」

  ア.  子ども会等少年団体指導者の計画的継続的養成をど

   うしたらよいか。

  イ.  子ども会等少年団体の育成組織とそのありかたをど

   う考えたらよいか。

  ウ.  子どものための施設設備をどうしたらよいか。

  エ. 少年生活指導の諸問題

(6) 効     果

  従来この会は、全県対象で一ヵ所で行なっていたが、本

 年度よりブロック別に会を開いたため、参会者も多く地域

 に根ざした研修ができ、有意義な集会となった。とくに、

 開催市町村の事例発表を中心とした話し合い、隣接地区間

 の調整、意識の高揚など、相互の連絡、啓蒙に役立った。

  今後もブロック別に、開催地を順次に変え、開催地区の

 少年生活指導の向上をはかりはがら、ブロック内市町村に

 その効果を波及せしめ、より充実した少年生活の指導のあ

 り方について研究できるようにしていきたい。

 3 少年団体指導者研修会

(1) 趣     旨

  子ども会等少年団体の育成指導にあたっている者または、

 あたろうとする者に対して、その育成指導に関して必要な

 知識、技能を習得せしめ、もって県下少年団体の育成に資

 する。

(2) 期日・会場・参加者数


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