教育年報1967年（S42）-143/194page

(3) 県指定文化財

　　11月定例教育委員会において、次の県指定文化財の指定

　が決定し、昭和42年12月8日付けで県報告示された。

　重　要　文　化　財

名称	員数	所有者	所有者の住所
熊野神社本殿	3棟	熊野神社	喜多方市慶徳町新宮字熊野2258
桐文木彩漆笈	1背	永山三郎	須賀川市北町82
髪飾用具コレクション	207点	福島県	県立相馬女子高等学校保管

　史跡名勝天然記念物

種別	名称	所在地	指定地域
史跡	石造阿弥陀三尊来迎供養塔	岩瀬郡岩瀬村大字畑田	字橋本48の1
天然記念物	天屋の束松	河沼郡会津坂下町大字束松
同	西川の太郎マツ	須賀川市大字西川

　3月定例教育委員会において、次の県指定文化財の指定

が決定し、昭和43年4月9日付けで県報告示された。

　主要文化財

名称	員数	所有者	所有者の住所
絹本着色松平楽翁像	1幅	福島県 (県立図書館保管)
木造大日如来坐像 (伝観音像)	1■	郡山市西田町大田字雪村区	郡山市西田町大田字雪村
木造観音菩薩半蹶像伽	1■	郡山市中田町駒板区	郡山市中田町駒板

　史跡名勝天然記念物

種別	名称	所在地	指定地域
史跡	前田遺跡 (環状列石)	田村郡船引町大字北鹿又	字平畑30番地、44番地の1、 45番地、46番地、47番地、 48番地、49番地、50番地、 69番地、71番地、29番地、 42番地43番地、31番地のうち実測 175.5平方メートル、44番地の2

　3　文化財の保存管理

(1) 国指定文化財保存事業

　　昭和42年度に国庫補助および県費補助の交付を受けて修

　理等の保存事業を行なった指定文化財は次のとおりである。

種別	名称	補助事業者	事業内容	総額	国庫補助	県費補助	地元負担	備考
重要文化財	延命寺地蔵堂保存修理	河東村 延命寺	半解体修理	3,500,000	2,800,000	233,000	467,000
〃	恵隆寺観音堂保存修理	会津坂下町 恵隆寺	茅屋根葺替修理	600,000	480,000	40,000	80,000
国宝	一字蓮台法華経保存施設	会津高田町 竜興寺	宝物保存施設	450,000	225,000	75,000	150,000
重要文化財	法用寺本堂内厨子及 仏壇防災施設	会津高田町 法用寺	防災施設	3,000,000	2,100,000	300,000	600,000
史跡名称	南湖公園保存修理	白河市	護岸改修	2,000,000	1,000,000	333,000	667,000
史跡	薬師堂石仏保存修理	小高町	壁面剥落防止	4,644,150	2,322,000	774,000	1,548,150
天然記念物	賢治ウナギ生息地	いわき市	管理事業	104,000	52,000	17,000	35,000
	計			14,298,150	8,979,000	1,772,000	3,547,150

(2) 県指定文化財保存事業

　　昭和41年度に県費補助の交付を受けて保存事業を行なっ

　た指定文化財は次のとおりである。

種別	名称	補助事業者	事業内容	総額	県費補助	地元負担
重要文化財	木造阿弥陀如来坐像	郡山市東光寺	保存施設	745,000	200,000	545,000

(3) 特別天然記念物尾瀬保存事業

　　わが国の代表的な高層湿原として世界的に著名な特別天

　然記念物尾瀬は、探勝のための人山者が年々増加し、過剰利

　用により湿原が踏み荒され荒廃している現状にあるため

　6月から10月までの5か月間保護管理員を配置して、種ま

　き、移植の方法により湿原植物の保護増殖作業を実施する

　とともに、入山者に対して保護のための啓もう指導を行な

　った。

(4) 文化財管理調査指導

　　国および県指定文化財の保存の万全をはかるため、文化

　財専門委員による管理状況調査を行ない、防災、防犯なら

　びに保存方法について指導を行なった。

(5) 文化財防火デーの実施

　　毎年1月26日は、法隆寺金堂が罹災した日にあたり、特

　に火災の多い時期であるため、この日を「文化財防火デー」

　と定め、全国的に文化財防火運動が展開されているが、県

　内では次の市町村において防火訓練、消防施設の点検等が

　実施された。

　　二本松市、大玉村、白沢村、岩代町、東和町、郡山市、

　白河市、船引町、下郷町、伊南村、田島町、只見町、

　会津若松市、河東村、北会津村、湯川村、柳津町、新鶴村、

　会津高田町、いわき市。