教育年報1968年(S43)-019/197page
20%を抽出(対象生徒は進学希望者10%、就職希望者50%
を抽出)、高等学校は全学校を対象として(対象生徒は進
学希望者25%、就職希望者5%を抽出)実施した。
(4) 調査事項
この調査におけるおもな調査事項は、つぎのとおりであ
る。
1) 学校の地域類型(公立中学校)および進学率(中学校
高等学校)
2) 希望する進路等の状況
ア. 進学希望者の希望する学校等
中学校卒業予定者………高等学校・高等専門学校別、
設置者別、高等学校の課程・学科別
高等学校卒業予定者………大学・短大別、設置者別、
学部・学科系統別(進学希望者の第1志望校名、昼夜
別、学部学科名)
イ. 就職希望者の希望する就職先
産業部門別、職種別、就職先の都道府県別等
ウ. 進学を希望しない者の卒業時の本人および家庭の事
情等(経済上の障害、健康上の障害、家事家業従事の
必要、本人の学力と進学の意欲)
3) 家庭の状況
ア. 世帯の年間収入額 エ. 兄弟姉妹の数
イ. 世帯主の職業 オ. 兄弟姉妹の本人順位
ウ. 父母の学歴
4) 卒業後の進路状況
ア. 進 学 者
中学校卒業者………高等学校・高等専門学校別、設
置者別、高等学校の課程・学科別
高等学校卒業者………大学・短大別、設置者別、学
部・学科系統別(進学者の進学した学校名)昼夜別、
学部・学科名)
イ. 就 職 者
産業部門別・職種別、企業の規模別、初任給、就職
先都道府県別等)
5) 学校における学習成績等
ア. 行動および性格の総合評定
イ. 教科の履修状況
ウ. 学習成績(国語・社会・数学・理科・外国語)
7 小学校・中学校学力診断
(1) 調査の目的
1)本県における小学校、中学校児童・生徒の学力の
実態を診断し、学習指導の改善に役立てる資料と
する。
(2) 調査の内容
1) 実施した学年、教科
小学校 第5学年 国語・算数
中学校 第2学年 国語・数学
2) 実施の対象
県内の小学校、中学校の中から無作為にそれぞれ約
10%の学校を抽出して協力を依頼し、小学校については
第5学年、中学校については第2学年の全児童・生徒を対
象とした。ただし、特殊学級の児童・生徒は除いた。
学校種別 教科 学校数 児童生徒数 小学校 国語 29 1,789 算数 29 1,718 中学校 国語 15 1,882 数学 15 1,887 3) 実施期日と時間割
昭和42年2月27日(木)
〔小 学 校〕
9.20〜9.30 9.30〜10.15 国語または算数 実施上の諸注意 学力診断実態
〔中 学 校〕
9.20〜9.30 9.30〜10.20 国語または数学 実施上の諸注意 学力診断実施
4) 診断に用いた問題
昭和43年度福島県小中学校学力診断問題作成委員会に
おいて作成した問題によった。
(3) 調査の結課
1) 教科別県平均点、標準偏差、変異係数
ア. 小学校5年
教科 小問数 平均点 標準偏差 変異係数 国語 40 58.6 18.3 31.3 算数 25 52.7 25.4 48.2
イ. 中学校2年
変異係数=標準偏差値/平均点×100
教科 小問数 平均点 標準偏差 変異係数 国語 46 56.0 20.1 35.6 数学 25 60.8 29.4 48.4
小学校国語・算数は、ともに平均点において50点台で
ある。標準偏差は、国語18.3、算数25.4であり、変異係数
は、国語31.3、算数48.2である。このことからみれば、
国語の得点分布は、平均を中心として密集し、比較的ま
とまった得点の分布といえる。
中学校国語・数学は、平均点において数学がよいが、標
準偏差は国語のほうが小さい。変異係数をみると、国語35.6、
数学48.4で数学の得点のばらつきが大きいといえる。
2) 地域類型別、学校規模別にみた学力
地域類型は、昭和41年度全国学力調査で分類した「市
街地域」と「市街地以外」の2類型とした。
学校規模は大規模(701人以上)中規模(201人〜700人)
小規模(200人以下)の3種類とした。
地域類型別・学校規模別にみた標本校は、つぎのとお
りである。
大規模 中規模 小規模 計 小国 市街地 3 1 4 市街地以外 1 15 9 25 小算 市街地 3 1 4 市街地以外 1 15 9 25 計 8 32 18 58 中国 市街地 2 1 3 市街地以外 1 8 3 12 中数 市街地 2 2 市街地以外 1 9 3 13 計 6 18 6 30