教育年報1968年(S43)-048/197page

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 1 全県的視野にたって適材を適所に配置し、教育効果の

  向上をはかる。

 2 教育の機会均等の理念に立脚して、各学校の教職員組

  織の充実と均衡化をはかる。

 3 厳正公平な人事を行ない教職員の士気の高揚をはかる。

2 重   点

 1 有能適格な教職員の確保につとめる。

 2 教職員の組織の充実と均衡化をはかるため教育課程に

  即応した教職員の適正な配置ならびに同一校永年勤続者

  の交流を行なう。

 3 新進有為な人材の登用をはかる。

3 実施方針

 1 採  用

  (1) 教員については、資格、人物、健康、成績等に基づい

   て選考し、その配置の適正を期する。

  (2) その他の職員については教員に準じて行なう。

 2 交   流

  (1) 免許状、性別、年齢構成、給与平均額等の均衡をは

   かるため、つとめて広域にわたって交流を行なう。

  (2) 都市と農村及びへき地との交流を行なう。

  (3) 学校種別間及び課程間の適正な交流を行なう。

  (4) 同一校永年勤続者の適正な交流を行なう。

 3 昇   任

  (1) 校長については、その職責の重要性にかんがみ、資

   格、人物、健康、勤務実績、指導力等のすぐれた者の

   うちから厳選する。

  (2) 副校長、教頭、定時制主事、通信制主事については

   校長に準じて厳選する。

  (3) 上記以外の職についても資格、人物、健康、勤務成

   績等を考慮して行なう。

 4 降任及び退職

   勤務成績、年齢、勤務年数等を考慮して慎重に行なう。

4 この方針の準用

  この方針は昭和44年度における年間人事についても準用

 する。

(2) 人事異動の概要

  高等学校においては依然生徒漸減期が継続し、昨年度に

 比し、約1,200名の募集定員減の結果を見たが、昭和42年

 度の法改正の趣旨を尊重し、下表の如く教職員の若干の定

 員増の実現を見た。

  しかしながら中学校卒業生の減少期の続くここ当分は教

 職員の大幅な増員は望めず、引き続き採用より交流に人事

 の重点がおかれた。

 1) 新採用について

   高等学校の採用志願者の総数は710名、狭き門とはい

  え、大学新卒業者、中学校現職員、他県現職者等よりの

  採用者数は、昨年度なみの110名の実績をみた。

   反面、理工系奨学生の新規採用は経済界の好況と相侯

  ってか、僅か3名に止った。教科別にみると文科系の女

  子志願者が圧倒的に多く、社会科、保健体育科の採用が

  他教科に比べて甚しくさびしかったことが特徴的であった。

 2) 校長等の新採用について

   校長の新採用は新設いわき中央高等学校を含め12名を

  数えたが、その職責の重要性にかんがみ、人物、指導力

  等をじゅうぶん考慮の上、教育庁幹部の現場復帰及び教

  頭としてすぐれた経験者の登用をはかり極力その刷新に

  つとめた。

   教頭、主事等の新任は42名の多数に上ったが、これは

  本年度始めて全国にさきがけて実施した大規模校におけ

  る教頭複数制による登用によるものである。これが実施

  により、質量ともに複雑、多量化する高等学校の管理運

  営の近代化のための一歩前進として高く評価される。

   更には、多数の管理職者の登用により、永年勤続者の

  交流を積極的に促進し、現場に清新の気風を注入するよ

  う努力した。

 3) 交流について

   昨年に引き続き同一校永年勤続者の交流、都市と周辺

  校の交流に重点をおき、教員構成の調和と均衡に努めた。

  その結果交流件数710件、昨年に比較して200件の増を

  見た。

   しかしながら、人事交流の本質は件数の多きにあるの

  ではなく、あくまでも教育効果の向上にあることからす

  れば、本県高校教育の将来の発展のため一段と努力守る

  必要がある。

   第3節 学校の設置及び統廃合

 県教育委員会は、学校規模の適正化をはかるために、多年

にわたって小規模校の統廃合をおしすすめ、適正規模による

学力の向上と、充実した設備と内容をもつ小・中学校の設置

を奨励してきた。さいわい市町村教育委員会ならびに設置者

である市町村当局の熱意と、急速な交通事情の整備、改善、

交通機関の発達、スクールバスの運行、寄宿舎の設備等教育

諸条件が整備され、学校統廃合の実があがってきている。

 1 新設公立幼稚園
新設幼稚園 所在地 学級数 備考
福島市立庭塚幼稚園 福島市 1  
〃中野幼稚園 1  
国見町立森江野幼稚園 国見町 1  
保原町立大田幼稚園 保原町 1  
〃上保原幼稚園 1  
梁川町立堰本幼稚園 梁川町 1  
東和町立東和幼稚園 東和町 6 分園3
鏡石町立成田幼稚園 鏡石町 1  
岩瀬村立白方幼稚園 岩瀬村 1  
〃白江幼稚園 1  
棚倉町立棚倉幼稚園近津分園 棚倉町 1  
相馬市立八幡幼稚園 相馬市 1  
〃山上幼稚園 1  
小高町立小高幼稚園 小高町 1  
飯館村立飯館幼稚園 飯館村 1  
富岡町立富岡幼稚園 富岡町 2  

 2 統廃合による公立小・中学校の設置廃止
管内 統合学校名 廃止学校名
伊達 伊達町立伊達東小学校 伊達町立伏黒小学校
〃箱崎小学校



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