教育年報1968年(S43)-052/197page

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3 福島県地方労働委員会に対する不服申立事件
番号 事件各 事件の概要 進行状況等
1 懲戒処分取消請求事 件(菅原健治外1名 (福地労委昭和42年 不第5号) 昭和41年10月21日、人事院勧告完全実施を目的とする日教組の 半日一せい休暇斗争に際し、上司の許可なく無断で職場を離脱し た高等学校の技能員(単純労務職員)2名に対し公務員としての 服務義務に違反したとして懲戒処分を行なったところ、この処分 は労働組合法第7条の不当労働行為にあたるとして、昭和42年12 月23日に福島県地方労働委員会に対し不服申立を行なったもので ある。 1県教委昭和43年1月24日付答弁書提出。 2審理については県人事委員会に係属している42不 第1号〜第1307号事案と同一内容のためその推移を まつこととしている。

   第5節 学校防火

 学校火災は公共財産を焼失するばかりでなく、児童・生徒

に精神的打撃を与え、学校教育の質的低下をきたし、教育行

政を停滞させるなど社会的に及ぼす物心両面の影響はまこと

に大きい。

 したがって、県教育委員会としては、市町村教育委員会並

びに学校当局と協力して学校火災の絶無をはかるべく種々努

力したが、昭和43年12月11日、田村郡小野町立浮金中学校ほ

か3校で火災が発生したことは、まことに遺憾なことであっ

た。

 本年とくに行なった学校防火対策は次のとおりである。

 1 学校防火対策委員会の設置と

   その対策要項の策定

 前年度と同様に学校防火対策委員を任命し、つぎの対策要

項を策定した。

(1) 県教育委員会の実施事項

 1) 県立学校ならびに市町村立小・中学校の「学校防火診

  断要項」を改訂し、それに基づいて指導する。

 2) 県立学校の防火診断の結果を検討し、早急に対策を樹

  立して防火体制を強化する。

 3) ブロック毎に研究協議会を開催し、防火に関する具体

  的な研究を行なう。

 4) 県立学校の電気配線の定期検査を実施し、これが整備

  をはかる。

 5) 防火に関する広報活動を強化し、防火ポスターを作成

  配布し防火思想の高揚をはかる。

(2) 市町村教育委員会に対する指導

 1) 小・中学校警備員・日宿直代行員の配置を促進する。

 2) 防火診断を計画的・科学的に実施し、その結果改善を

  要する事項については早急に措置し、防火体制を強化す

  る。

 3) 学校防火対策協議会の結成を促進して、具体的な防火

  活動を推進する。

 4) 学校管理の体制を検討し、教職員並びに日宿直代行員

  の日宿直勤務の厳正を期する。

 5) 防火に関する施設・設備の改善充実をはかり、その的

  確な活用につとめる。

 2 学校防火診断の実施

(1) 防火診断実施のねらい

  各学校ごとに防火に関する自己診断を行ない、防火体制

 その他について診断評価し、問題点の発見につとめるとと

 もに、これが対策を講ずることによって、平常の防火管理

 を強化し、学校火災の発生を未然に防止するため、昨年に

 引き続き県下小・中・高校に対し、改訂版による学校防火・

 診断を実施した。

(2) 学校防火診断の改訂

  防火診断の内容を県消防防災課の「火災予防指導資料」

 ―予防査察(防火診断)の着眼点―との関連を密接に

 するよう改訂し、さらに各防火診断項目ごとに評定し問題

 点については対策を検討し、所要の措置を講ずるようにし

 た。つぎにその具体例として、診断項目のうち「防火体制」

 の一部をかかげる。

 1) 消防計画 (5)

  ・消防計画は年度はじめにたてられているか。

  ・防火対策委員会は学校の実態に即して組織されている

   か。

  ・各職員の消防計画に対する職務内容が明らかにされて

   いるか。

  ・各教室の火気取扱責任者はきめられているか。

  ・防火対策委員会は定期的に開催されているか。

 2) 消火通報・伝達及び避難訓練 (5)

  ・防火訓練、避難訓練の計画はたてられているか。

  ・訓練は計画に基づいて実施されているか。

  ・学級担当教師は常時人員を確認する措置をとっている

   か。

  ・通報・伝達は児童・生徒に徹底しているか。

  ・初期消火の訓練、児童・生徒の避難の態度はよく訓練

   されているか。

 3) 防火管理 (10)

  ・火災警報器、消火器、避難用具等各種器具は整備され、

   かつよく管理されているか。

  ・じん芥焼却所は整備されているか。

  ・特別教室、物置、燃料置場などの整理整頓はゆきとど

   きよく管理されているか。

  ・ストーブ、火鉢など直接床上におくことなく、鉄板を

   しく等の措置をしているか。

  ・冬期使用されるストーブの付近に常時水バケツを備え

   ているか。



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