教育年報1968年(S43)-076/197page
究内容は、
ア. 基本的指導過程の確立と活用
イ. 指導技術、態度の研究改善(発問、助言、板書、ノ
ート指導など)。
ウ. 学習方法、訓練の強化(基礎、一般、教科、特に発
表、話し合い学習訓練)。
エ. 生徒指導の充実
5) 研究の成果(児童に見られる変容)
ア. 学習のし方が身にっき、進んで学習に立ちむかえ、
学力も向上した。
イ. 積極反応が見られ、学習に深まりが出てきた。
ウ. 落着きが見られ、学級づくりなど、集団生活に自発
的実践行動が出てきた。
1) 学校名 須賀川市立小塩江小学校
2) 学校長名 滝田止女男
3) 研究主題 主体的学習を深めるために、予習的課題を
指導過程の中にどう関連づけたらよいか。
4) 研究の概要ならびに成果
ア. 研究の概要
教科の本質に基づき、児童の主体的態度を確立する
ために、予習的課題を吟味設定し、学習指導過程の中に関
連づけて授業の体質改善をはかる研究を続けてきた。
主な研究内容と
(ア)教科の本質をとらえた教材研究
(イ)指導法の研究(予課を取り入れた指導過程、個別
化と集団化、たしかめ、発問、板書等)
(ウ)学習方法の研究(学習方法訓練、学習の手引等)
ア. 研究の成果
(ア)予習的課題が学習指導過程の中に生かされ、活発
なる学習活動が展開されるようになった。
(イ)学習のし方が身につき、学習に興味をもち、積極
的な学習が行なわれるようになった。
(ウ)授業研究によって、指導過程のふまえ方が質的に
たかまり、45分の授業が充実してきた。
(エ)父兄については学校教育に対する関心がたかまり
家庭学習環境等が整備充実につとめた。
1) 学校名 白河市立白河第二小学校
2) 学校長 根本芳之助
3) 研究主題 教科の本質に基づき児童の主体的学習態度
を確立させるためには、授業の体質をどう
改善すればよいか。
ア. 児童の主体的学習態度を確立するにはどうしたらよ
いか。
イ. 基礎的基本的事項をどのように指導したらよいか。
4) 研究の概要ならびに成果
ア. 目標・内容の精選と構造化をはかり、基礎的基本的
事項をとらえる教材研究を進めた結果、多角的な視点
に立って教材を理解し、教えるところと考えさせると
ころを明確にして指導するようになった。
イ. 授業研究などの実践を通して職員が共通の理解を持
ち、意欲的に研究をするようになり、日常の授業の進
め方が改善された。
ウ. 学習課題、予習的課題の研究により、児童が学習の
目標を明確にとらえ、家庭学習や授業への参加が積極
的になり、主体的な学習態度が高まってきた。
エ. 学習のしつけや学習の仕方の訓練に努力した為、授
業の能率が高まり学習への参加が自主的になってきた。
オ. ノート指導の努力は学習の定着に役立っている。
カ. 板書完成図を準備する研究は、児童の思考が板書に
生かされ、板書の内容研究をした結果、精選されてきた。
キ. 発問の量、質の吟味により児童の活動が改善された。
1) 学校名 矢祭町立矢祭中学校
2) 学校長 藤田清
3) 研究主題 (本校主題)課題にとりくませる学習指導
4) 研究の概要ならびに成果
生徒自らが教材の概観、目標を自覚し、自らの課
題としての受けとり方で、その解決法を見いだしたとき
従来の学習よりは主体的な態度が身につくであろうとの
仮定に基づき、次に示す具体的な研究を実践した。すな
わち、1)よく精選された教材を(教材研究)2)うまく組
み立てられた学習過程の中に位置づけてやる(段階的指
導の研究)。そうすることによって3)生徒は授業の内で主
体的に問題をみつけ、しかも自分たちで積極的にそれを
解決しようとこころみる(集団思考の研究)。4)教師はそ
うなるように手だてをくふうする(授業研究)。
こうした研究を続けてきた現在では、1)教師は新たな
角度から教材をみるようになり、2)授業のしめくくりを
だいじにすることによって学習の満足感を与える努力を
続けた結果、中心になるものがは握でき3)能動的な学習
態度が身についてきた。 4)また能力に応じた発問をす
ることにより授業が生き生きし、5)グループによる話し
合いをすすめたことから気軽に要点をおさえて発表する
ようになった。6)そのうえ、予習的課題をたいせつにし
たので家庭学習に興味をもち、ノートもよく利用される
ようになった。
1) 学校名 福島県石川郡浅川町立浅川中学校
2) 学校長 関根栄
3) 研究主題 精選された学習内容の効果的な指導法
4) 研究の概要
生徒の主体的な学習態度の確立をめざして、教材研究、
指導過程、学習訓練の指導を研究目標に、授業研究を中
核として授業の体質を改善してきた。
ア. 教科の本質に基づく教材の精選は教材の価値、教材
のしくみ、教材の関連について明らかにした。特に教
材のしくみは広岡氏の考えに立ち、中心観念、基本要
素、週辺要素をあきらかにし、図式化し、授業とのむ
すびつきをはかってきた。
イ. 生徒の能動的活動を促進し、効率的に授業を進める
ために、教材に応じた指導段階を設定した。一斉授業
の打破をめざして、発問、板書、個別化、集団化、た
しかめと指導段階とのむすびつきをはかってきた。
ウ. 学習の能率化と問題解決の意欲を高めるための学習
のしかたの習慣化をはかるために、生徒指導部作成の
案を強調週間をきめて実践した。一般学習訓練は生徒
の実態を考え、話し合い、ノートの使い方、家庭学習
のしかたの3点にしぼって指導にあたってきた。