教育年報1968年(S43)-093/197page
ア. 目標について
同一単元としての目標をかかげる場合には、その単
元の総括的な目標が、両学年に共通する目標とならな
ければならない。
しかし、主目標が共通であっても、具体的な目標に
おいては、学年や能力の差に応じて低、高の差異が考
えなければならない。
イ. 学習内容について
年間指導計画をたてる段階で用意される各単元の学
習活動は、単元の目標に照らして予想される主なもの
について、そのだいたいの順序を示す程度になる。
ウ. 教材、資料について
同一の単元の教材、資料には、両学年共通に使用す
るものと、学年や能力の差に応じて使用されるものが
あり、計画にはそれが明示される必要がある。なお教
材、資料には、教科書の教材、その他の図書、放送等
の補充的な教材、資料、教師作成のもの、児童の作品
などがあげられる。
エ. 指導上の留意事項
〇へき地の言語的条件に対する具体的な配慮(国語)
〇文字、語句、文、文章の組みたて等の事項の系統に
ついての配慮
〇共通の学習場面を作るための配慮
〇協力的な学習活動を行なうための配慮
〇間接指導を効果的にするための配慮
〇日常生活との関連や日常生活への発展についての配
慮
〇他教科との関連についての配慮
〇補充教材についての配慮
〇評価の観点やその方法についての配慮
4) 授業案の形式について
ア. 単元名
イ. 目 標
〇共通目標 〇低学年目標 〇高学年目標
ウ. 指導計画
(ア)題 目
(イ)目 標
〇共通目標 〇低学年目標 〇高学年目標
(ウ)展開
指導上の留意事項 資料 学習活動 資料 指導上の留意事項 ○年 ○年 1導入(共通) 2 3 4 5 6.まとめ(共通)
(エ)評価の観点
(オ)備考 学級や児童・生徒の実態など
(4) 話し合い活動について
1) 話し合い学習の効果
2) 話し合い学習指導上の留意点
ア. ふだんの学習の中で、聞くこと、話すことの機会を
多くする。
イ. 話し合いの基礎指導を徹底する。
ウ. すじ道のたった話し合いができるようにする。
エ. 協力的に話し合えるようにする。
オ. 深まりのある話し合いができるようにする。
(5) 自主的に学習にとりくませるには
(6) 家庭学習の基本的な考え方について
(7) 複式学級における視聴覚教材の利用について
(8) シート式磁気録音機の利用について
(9) 学習指導と教材研究について
この講習の内容は、複式担当者の切実なものを内容とし
て取りあげるので非常に好感をもたれた。
2 小規模学校研究協議会
(1) 期 日 6月26日、27日
(2) 会 場 双葉郡富岡町立富岡第一小、中学校
(3) 趣 旨
小規模学校の経営について、とくに学習指導の管理上の
問題の研究協議を行ない、管理者としての資質を高め、教
育の改善と向上を図ることを目標とする。
(4) 講 師
福島大学教育学部教授 堀口知明
福島県教育庁指導課長 池田豊
双葉教育事務所長 中村昌幸
福島県教育庁指導課指導主事 鈴木栄
福島県教育庁学務課管理主事 目黒義介
(5) 講 演
福島大学教育学部教授 堀口知明
演題 「小規模学校における望ましい学校経営について」
小規模学校における学校経営について、校長、教頭また
分校主任としての望ましいあり方の具体的指導があり、参
加者一同に深い感銘をあたえた。
(6) 分科会
〇校長部会「小規模学校の組織と運営を確かなものにする
ためには、校長としてどのような配慮が必要か」
〇教頭部会 「小規模学校における筋の通った教職員の研
修組織と実践はどのように進めるのが望ましい
か」
〇分校主任部会 「分校における望ましい視聴覚教材教具
の利用はどのようにすることがよいか」
以上のそれぞれのテーマで現場における諸問題をもちよ
って、会員一同熱心に討議され成果をあげた。
3 山村教育研究会
(1) 会津地区大会
1) 期日 10月23日(水)
2) 会場 南会津郡下郷町立南小学校
3) 研究主題 「山村へき地の諸条件を積極的に生かした
学習指導はどうずればよいか」
4) 講師 福島県教育庁義務教育課主幹 天野幸夫
福島県教育庁義務教育課指導主事 鈴木栄
南会津教育事務所指導主事 林俊
今出昭三
大久保春男
5) 分科会