教育年報1968年(S43)-170/197page
築、敷地の購入あるいは臨時の支出のために資金を必要とす
るときに共済組合が「公立学校共済組合貸付規程」に基づき
組合員に融資するものである。
本年度は、貸付規程の改正により、貸付種別の名称が変更
されるとともに一般貸付が10万円から20万円に住宅貸付第2
種貸付が150万円から200万円に引上げられ、かつ貸付利率
が月利5厘かつ4厘8毛に引下げられたため、前年度に比し
貸付件数において106.7%金額においては155.8%の増加を
示した。
貸付状況は下表のとおりである。
昭和42年度 昭和43年度 件数 金額 件数 金額 一般貸付 件
1,413千円
143,8701,515件 269,800千円 災害貸付 2 1,000 貸付 住宅 第1種 428 187,750 349 165,250 第2種 473 501,350 605 862,000 計 2,314 832,970 2,471 1,298,050
7 教職員住宅の建設事業
国及び県の住宅建設の施策と相まって「福島県長期総合教育計画」
の中に教職員住宅の整備を策定し、つぎにより実施
しているものである。
(1) 国庫補助による住宅事業
へき地教育振興法に基づく「へき地学校設備整備等補助
金」により、県人事委員会指定のへき地学校を有する市町
村は、当該へき地校の教員宿舎の建設を行なっている。
昭和43年度現在70戸建設したが、へき地学校数(225校
分校を含む)に対する充足率は、31%である。
本年度の事業内訳は次のとおりである。
市 町 村 戸数 事業費 補助額
南会津郡桧枝岐村 5 7,722,400円 2,297,500円
〃 伊南村 3 2,629,900 1,102,800
耶麻郡西会津町 1 851,400 367,600
大沼郡昭和村 2 1,991,200 735,200
東白川郡鮫川村 2 2,173,800 919,000
いわき市 1 934,000 367,600
計 14 16,302,700 5,789,700
(2) 公立学校共済組合住宅事業
公立学校共済組合資金を公共団体に融資し、公共団体が
教職員専用の住宅を整備するもので、昭和28年度から実施
した本事業により本年度まで、652戸建設をみたが、県長
期総合教育計画により昭和50年度2,100戸を建設目標とし
ているが、これに対する建設率は31%である。
本年度の事業内訳は次のとおりである。
公共団体名 戸 数 事業費
福島県 16戸 33,179,000円
〃(医科大学) 8 15,587,000
郡山市 3 4,900,000
いわき市 10 4,180,000
伊達郡国見町 1 1,958,000
安達郡大玉村 2 3,521,000
〃 東和町 2 2,540,000
公共団体名 戸 数 事業費
石川郡浅川町 1戸 1,400,000円
〃 石川町 3 3,700,000
西白河郡東村 1 1,365,000
田村郡都路村 2 1,942,000
〃 大越町 1 3,350,000
南会津郡只見町 2 3,284,000
〃 館岩村 2 1,684,000
耶麻郡猪苗代町 6 4,520,000
東白川郡古殿町 1 830,000
62 87,940,000
7 福島県教職員互助会事業概要
昭和28年4月発足より16年を迎えた本互助会は教職員の
福利厚生を目的として年々事業の充実を図り、43年度において
厚生会法案のあわただしい動きの中にあっても順調に業務が
運営された。
東北6県との比較においては、最も低い県補助金も会員1
人当り100円のアップを見たので、会員に還元される利益は
大きくなり、又互助会掛金の社会保険料としての控除の問題
は、全国教職員互助団体の協力により、従来通り非課税の取
り扱いがなされた。
主なる事業
(1) 給付事業
1) 短期給付
医療補助金 204,417件 263,021千円
死亡弔慰金 304 1,519
災害見舞金 3 479
出産見舞金 1,300 1,550
結婚手当金 626 6,200
療養見舞金 82 573
計 273,342
2) 長期給付
退 職 金 676件 29,174千円
医療品補給給付金 3,521 12,001
計 41,174
(2) 福利厚生事業(新規事業のみ)
1) へき地教職員に対する生鮮食料品対策事業
へき地教職員に生鮮食料品を配達し、健康管理に万全
を期してもらうため、学校生活協同組合が生鮮食料品運
搬用自動車を購入するにあたり、2/3の補助金を交付した。
自動車はルートバン・2t積みで、冷蔵庫を備え、肉、
魚、野菜、鶏卵、果物などの生鮮食料品はもとより、イ
ンスタント食品、化粧品雑貨の類にまで及んだ。
2) 住宅貸付のつなぎ融資
共済組合の住宅融資が近年の建築ブームを反映して資
金が需要に追いつけなくなり、申し込んで3〜4ヶ月かか
るという状態になってしまったため、その間、少しでも
早く資金をと切望している人に対し、互助会は東邦銀行
から原資を借り受け、つなぎの融資を実施した。3月末
までの貸付けは、件数にして20件、金額として2千万円
を越え、会員の福祉につくした。