教育年報1968年(S43)-182/197page
貸出しできない資料(新聞、郷土資料、貴重図書、辞典類、
特許公報類等)に限って複写申込みに応じているが、本年
度は申し込みが激増し、昨年度の9倍近い298件にのぼっ
ている。→(表6)
(4) 相 互 協 力
自館だけでなく、広く県内外の図書館網を利用できる体
制が必要になってきている。これに応ずるものとして、資
料の相互貸借、相談事務の相互協力とがあるが、本年度、
資料相互貸借では、貸出しは新潟県立図書館など8館へ、
借受けは神奈川県立図書館など4館、また相談事務の他館
への照会は国立国会図書館への4件、他館からの照会は熊
本県立図書館などから7件となっている。今後は全国の図
書館組織をよく利用し、全国の図書館からよく利用される
ような図書館へと心がけなければならない。
(5) 補助資料(ツール)の作成
1) 新聞クリッピング
情報提供の有力な資料源としての新聞は貴重である。
当館では昭和29年より"福島民報"、"民友新聞"両紙
から、参考になる記事を切り抜き利用に備えているが、
利用度は年々高くなってきている。本年度は約1,200枚
の切り抜きが作られ、ファイルされた。特集としてまと
められたものには、「わが郷土明治百年」
「ふるさとの風雪」「東北縦貫自動車道」「水をひらく」
「牛乳を追跡する」「福島をになう事業と人」などがある。
2) 特許関係県内出願者名簿
特許庁から発行されている特許、実用新案、意匠、商
標の各公報の中から、県内から出願されたものを抜き出
し、発明の名称、出願人、公告番号などを記録した名簿
を作成しているが、昭和43年中の出願件数は特許36件、
実用新案26件、意匠13件、商標149件であった。またこ
のうち特許、実用新案の名簿は館報「あづま」に掲載し
て広く紹介した。
(6) 特別貸出
図書館にあってはならないことであるが、原則として
貰重図書や高価な図書は館外に貸出さないことにしてはい
るが、官公庁、報道関係等に提供しなければならない場合
がある。その目的は調査・研究のためと限定しているが、
その果たしている役割は大きい。→(表7)
表1 利用者数(昭和43.4〜44.3)
職業別/人員 館内
(人)館外
(人)計
(人)構成比
(%)児童 5,349 5,349 5.3 中学校 4,908 4,908 5.0 高校生 37,302 3,864 41,166 41.1 大学生 15,912 7,323 23,235 23.2 教員 335 312 647 0.6 公務員 1,286 1,166 2,452 2.4 銀行・会社員 1,793 1,249 3,042 3.0 運輸・通信業 241 239 480 0.5 農業 117 37 154 0.2 商業 217 163 380 0.4 工業・技術者 131 175 306 0.3 自由業 153 114 267 0.3 主婦 126 770 896 0.9 無職 2,072 1,271 3,343 3.3 その他 12,266 1,297 13,563 13.5 計 82,208 17,980 100,188
開館日数282日 1日平均355人
表2 利用図書冊数(昭43.4〜44.3)
NDC/冊数 館内
(冊)館外
(冊)計
(冊)構成比
(%)0総記 3,047 733 3,780 6.5 1宗教・哲学 473 1,389 1,862 3.2 2歴史・地誌 1,917 2,059 3,976 6.9 3社会科学 2,555 4,100 6,655 11.5 4自然科学 1,215 1,830 3,045 5.2 5工学・工業 547 867 1,414 2.4 6産業 635 655 1,290 2.2 7芸術・娯楽 848 1,705 2,553 4.4 8語学 579 580 1,159 2.0 9文学 2,392 13,276 15,668 27.0 児童 14,754 1,200 15,954 27.5 雑誌 522 173 695 1.2 計 29,484 28,567 58,051
1日平均利用冊数、人員 206冊 355人
(うち館内 105冊 291人)
( 館外 101冊 64人)
表3 館外個人貸出者登録者数(昭43.4〜44.3)
職業別/人員 男
(人)女
(人)計
(人)構成比
(%)高校生 357 449 806 28.8 大学生 622 553 1,175 42.0 各種学校生 68 117 185 6.6 公務員 148 36 184 6.6 会社員 123 56 179 6.5 団体職員 44 10 54 2.0 商業 24 6 30 1.1 農業 13 2 15 0.6 自由業 8 1 9 0.3 主婦 88 88 3.1 無職 32 20 52 1.8 その他 7 9 16 0.6 計 1,446 1,347 2,793
表4 記録された参考質問の分析
質問類型/ 主題に関する分析 質問形成 による分析 郷土 総記 思想 歴史地誌 社会科学 自然科学 工学工業 産業 芸術 語学 文学 計 口答 電話 文書 個人・団体に関すること 38 3 6 9 3 3 3 5 3 73 40 24 9 歴史に関すること 11 6 2 4 3 3 29 21 6 2 地理・地名に関すること 9 1 6 2 1 2 21 12 7 2 言葉に関すること 6 2 2 7 2 1 7 3 30 19 10 1 統計・データーに 関ること 11 3 7 11 6 1 2 41 22 17 2 法規、手続きに関すること 3 13 3 3 3 25 18 5 2 写真・図版に関すること 5 2 2 4 4 2 2 3 24 16 7 1 最近のニュースに関すること 4 2 11 4 21 13 8 事物の内容に関すること 14 3 2 3 4 9 8 4 3 11 61 41 13 7 書誌に関すること 24 6 2 2 23 12 5 4 6 2 16 102 59 26 17 計 125 14 9 24 84 38 35 19 20 9 50 427 261 123 43