教育年報1969年(S44)-027/241page

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  ● わが教育委員会の正常化について (実践報告)

    福島市教育委員会教育長    辺見正治氏

    耶麻郡塩川町教育委員会教育長 一重佐代二氏

    教育庁総務課長     遊佐恭平(司会)

  ● 研究協議

   わが市町村の教育正常化をどうすすめたらよいか。

 5 昭和45年度予算編成に対する県教育委員

  会の要望事項

 市町村教育予算の充実と確保のため、県教育委員会は、昭

和45年度の予算編成期にあたって、新年度予算編成に対する

要望事項、昭和43年度市町村教育費の実態にもとづき、教育

予算編成についての問題点を指摘した資料を市町村教育委員

会に提出した。

 なお、教育庁各課より、市町村教育委員会において努力を

要するものをつぎのようにあげた。

(市町村教育委員会の組織および運営関係)

1 市町村教育関係予算は、教育費にかかる基準財政需要額

 を下まわらないよう編成すること。

2 市町村教育委員会の事務執行が、適切円滑におこなわれ

 るよう、それぞれの市町村の実態に応じた職員数を配置す

 ること。

3 教育委員会の報酬をひきあげること。ならびに、支給を

 月額もしくは年額に改めること。

4 教育長の給料を適正な額にすること。

(財務、福利関係)

1 公立文教施設整備事業

  小中学校および幼稚園の新増改築事業は、長期整備計画

 に従い事業計画をすること。

2 財源見積の適正

  国庫補助率、起債、建築単価

3 公立学校に勤務する職員で、公立学校組合員の資格を有

 する者については、資格取得の月から、次の負担金を公立

 学校共済組合に納付できるよう予算措置をすること。

4 市町村においては、教職員住宅建設を、教職員住宅建設

 事業要項により、できるだけ実施されること。

(学校教育関係)

1 小中学校に勤務する用務員、事務補助員および給食従事

 員は、できるだけ正式採用職員とし、その増員および給料

 引上げを図ること。

2 義務教育教材費については、義務教育国庫負担法に基づ

 く教材費については、児童生徒1人当たりの単価から学級

 当たり単価に改められ、同時に教材基準が設定され10ヵ年

 で基準の70%まで充実することになっているので、予算措

 置については、少なくとも国庫負担限度基礎額までは計上

 されたい。

3 小中学校教材用消耗品費、備品および図書費を増額する

 こと。

4 理科教育設備、産業教育関係設備の充実を図ること。

5 要保護、準要保護児童、生徒の就学援助事業を充実する

 こと。

6 遠距離通学者に対する通学費の予算措置をすること。

7 公立小中学校寄宿舎居住費補助金の予算措置をすること。

8 特殊学級、幼稚園の新増設について教育費をじゅう分確

 保すること。

9 へき地学校設備補助金の予算措置を講ずること。

10 公立小中学校(市町村立)にできるだけ警備員を設置す

 ること。

11 宿日直代行員の設置につとめること

12 公立小中学校における管理設備事業を拡充し、その予算

 確保につとめること。

13 教職員の研修費の確保につとめること。

14 指定統計および諸調査統計に要する経費の予算化を図る

 こと。

15 知能検査および各種標準検査に要する経費の予算化を図

 ること。

16 市町村教育委員会管内の指導体制の整備充実について配

 慮し、その経費を確得するようにすること。

17 県費補助金に対する予算措置を講ずること。

(社会教育関係)

1 社会教育主事の未設置町村はすみやかに設置すること。

 また、社会教育主事の給料にその市町村の課長相当に格付

 すること。

2 専任常勤公民館長ならびに、公民館主事を設置すること。

3 社会教育委員の未設置町村は、すみやかに設置すること。

4 社会教育関係研修会、会議(文部省ならびに県主催の

 行事)等については、計画的に職員を派遣し、職員の研修

 の機会を増大すること。また、そのための旅費を増額され

 たい。

5 青年学級、婦人学級、成人学級関係事業について運営費

 を増額すること。

6 公民館施設設備を整備拡充するための予算措置をはかる

 こと。

7 視聴覚教育振興のため、視聴覚教育施設設備の充実につ

 いて予算措置をはかること。

8 芸術文化の振興のための予算措置をすること。

9 文化財の保護に必要な経費を確保すること。

(保健体育関係)

1 学校給食実施に関する経費の予算化をはかること。

2 要保護、準要保護児童・生徒援助費補助金のうち、医療

 補助金の予算化をはかること。

3 学校環境衛生の施設、設備等についての予算化をはかる

 こと。

4 学校医、学校歯科医および学校薬剤師の活動に対する経

 費を予算化すること。

5 学校における「校長および教員」以外の市町村および

 P.T.A等の雇用する職員の結核定期健康診断等に要する経

 費を必ず予算化すること。

6 児童生徒の寄生虫卵検査に要する経費(年2回)の予算

 化をはかられたい。

7 交通安全教育センターの設置のための予算化をはかられ

 たい。

8 交通安全指導用教具購入に要する経費について予算化さ

 れたい。

9 学校安全会災害共済掛金の額を予算化されたい。

10 へき地学校保健管理に要する経費について予算化されたい。


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