教育年報1969年(S44)-142/241page
2) 事例発表 「わが市町村における少年教育の現状と問
題点」
3) 研究協議 (分科会)
ア. 少年団体活動の振興と育成組織の拡充や活動をどう
すすめたらよいか。
イ. 少年活動の施設充実と指導者を育成するにはどうし
たらよいか。
ウ. 留守家庭における少年生活指導をどのようにすすめ
たらよいか。
(7) 効 果
各会場とも活発に協議が行なわれ、少年の社会における
生活指導にかかわる各方面の立場が理解され、関係事業の
理解や連係協力について話し合いがすすみ有意義であった。
協議されたおもなことがらは次のとおりである。
1) 単位子ども会や育成会どうしの連絡を密接にする。
2) 家庭・学校・地域の少年生活指導の一体化をはかるこ
とと、社会における少年教育の重要性の認識を深める努
力が必要であり地域ぐるみの指導体制つくりが必要であ
る。
3) 計画的に指導者養成を行なうこと。(資質・技術の向上)
4) 市町村の少年活動への理解とともに財政援助や施設設
備の充実についての配慮が必要である。
5) PTA校外指導との連係を密にし、そのまとまった成
人組織を活用すべきである。
6) 留守家庭児童も含め少年のための学校開放事業(少年
活動促進の事業)をすすめるべきである。
7) 少年の問題は家庭や成人の考え方に由来することが多
い。家庭教育学級や成人学級を通じて少年教育の啓もう
を行なうことがたいせつである。
8) 子ども会活動に伴う傷害補償に関して子ども会の県組
織づくりにつとめ、これを母体として制度を確立すべき
である。
9) 指導者の公認制度を検討する必要がある。
10) 子どもの生活実態から、常時活動ができないことや、
リーダーとの人格的ふれあいがないことなど、子ども会
のあり方を、地域性にてらし、課題と問題点を明らかに
して再検討する必要がある。
3 少年団体指導者研修会
(1) 趣 旨
子ども会等少年団体の育成指導にあたっている者、また
はあたろうとする者に対して、その育成、指導に関して必
要な基本的態度および知識、技能を習得せしめ、県下少年
団体の健全育成に資する。
(2) 期日・会場・参加者
1) 期 日 昭和44年6月10日〜12日
2) 会 場 福島県猪苗代積慶寮
3) 参加者 少年団体の世話役的役割をもつ集団指導者
で市町村教育委員会教育長が市町村少年団体
連合体と協議のうえ、推せんする者。 41名
(3) 講師・助言者
1) 講 師 福島大学教育学部助教授 徳田安俊
会津若松市公民館長 渡部宏
郡山市教育委員会事務局係長 国馬善郎
猪苗代町立長瀬小学校教諭 星護郎
2) 助言者
・ 県教育庁社会教育課員、県教育庁会津および県
中教育事務所社会教育主事、青少年教育指導
員
(4) 内 容
1) 講 義
ア. 少年の心理と発達
イ. 社会教育の今日的課題
ウ. 少年教育の現状と問題点
エ. 少年団体運営および計画と評価
オ. 少年団体の種類と特質
2) 実 技
ア. 野外活動
イ. ゲームと歌唱
ウ. 救急法
エ. 営火の方法
3) 研究協議
ア. 少年団体活動の問題点と解決の方法
イ. 少年の生活指導上の問題点
(5) 効 果
1) 本年度は、少年教育の進展をめざして、県内各方部で
中核的に活躍する子ども会などの育成指導者の参加をも
とめ、研修の一環として相互の連絡、情報交換を行ない、
子ども会活動の格差是正、組織拡充提けいなどについて
協議し、相互のけいもうに効果があった。
とくに参加者が自主的に、県子ども会育成連絡組織の
結成を実現すべく、積極的に話し合い、ここでの話し合
いをもとに8月に準備委員会がつくられ、郡山市子ども
会育成連絡協議会を核として、各関係機関団体によびか
け、昭和45年3月8日に、福島県子ども会育成連絡協議
会が結成された。
2) 修了証は38名に授与された。うち市町村教委、公民館
関係者15名、教員3名、民間育成指導者20名であった。
参加者の今後の活躍を期待したい。
4) 開催時期は適当であったが、土・日曜日を含む日程を
のぞむ者が多かったので次年度、検討したい。
4 新就職者研修会
(1) 趣 旨
中学校、高等学校を卒業し、ただちに就職した青年に団
体宿泊研修を通して、職業人、社会人としての自覚をもた
せ、青年の生活や活動の心構えをつちかうものとする。
(2) 期日・会場・参加者数
期日 会場 参加者数 昭和44年
7月8日〜10日いわき市平下神谷・平ユースホステル 名
317月15日〜17日 猪苗代町五輪原・国立磐梯青年の家 31
(3) 講師・助言者
1) 講 師
前白河中央中学校長 鈴木五郎