教育年報1969年(S44)-164/241page
福島大学教授
明治38年7月11日生
(推せん者) 福島県地質学研究会長外6団体
福島大学教授 安田初雄外1名
多年にわたり地質学に関するかずかずの研究に専
念し、論文を発表して、学術文化および産業に多大
の貢献をされた。
穴沢 養一 会津若松市宮町1番1号
財団法人 穴沢病院理事長
明治35年3月19日生
(推せん者) 会津若松市教育委員会教育長
戦後の荒廃した社会にあって会津音楽協会を設立
し、中央の著名な音楽家を招へいするかたわら女声
合唱団、会津交響楽団等の結成と地方文化の向上に
貢献された。
10 文化振興懇談会
本県の芸術文化の振興に関する諸問題について、知事、教
育長および県内文化人との懇談会を開催した。
(1) 日 時
昭和45年2月16日
(2) 会 場
レストラン寿賀 (福島市大町7)
(3) 出 席 者
穴沢養一 石原三起子 大谷恭一 春日部たすく
笠原良平 三本杉巳代治 鈴木伝 高橋良一郎
平井博 菱沼儀 本多隼男 門馬直孝 渡辺到源
(4) 懇 談 主 題
1) 芸術文化の振興について
ア. 本県における文化団体の現状は、県単位の組織16団
体、市町村単位のもの約500団体となっているが、近年、
社会の変動に伴い、団体の量・質ともに流動化の傾向
にあり、その活動内容も多様である。今後、更にこの
傾向が予想される。
イ. 地域社会構成および住民意識の変化は、市町村にお
ける文化的条件に大きな影響をおよぼしている。なか
でも都市化、過疎化に伴う文化行政のすすめかたは時
代に即応した施策が要請される。
ウ. 本県の文化振興の推進にあたっては、文化団体と行
政側が密に提携し、地域文化の向上をはかることが強
く要請される昨今である。しかしながら、団体の自主
性はいつの時代にあっても確保され、会員の能力開発
と団体自体の向上が望まれる。
11 日本画夏期研修会
本県日本画の水準を高めるとともに指導者の養成をはかる
目的をもつて、日本画彩心会、福島市教育委員会と共催で実
施した。
(1) 期 日
8月1日〜3日 (3日間)
(2) 会 場
福島市中央公民館
(3) 講 師
斎藤亮一 (日本美術院院友)
飯塚栖圃 (日本画同人)
(4) 参 加 者
87名 (内初級者42名)
(5) 内 容
〇 日本画の歴史について
〇 材料と描き方
〇 これからの地域活動について
実技を中心として、実施したが、初心者の参加が予想以
上に多く、それも主婦、教員および公務員等多様であった。
本県の日本画の人口が一時低迷した時代があったが、今回
の計画は今後に明るいものを与える材料である。しかしな
がら、講師の確保、一般の方々への周知等残されている問
題も多い。
12 彫塑夏期研修会
本県彫塑の水準を高めるとともに指導者の養成をはかる目
的をもって、福島彫塑会、福島市教育委員会と共催で実施し
た。
(1) 期 日
7月31日〜8月2日 (3日間)
(2) 会 場
県立福島高等学校 工芸教室
(3) 講 師
三坂欺一郎 (日展審査員)
菅野忠良 (日本彫塑会会員)
(4) 参 加 者
64名 (内初心者16名)
(5) 内 容
〇 研修内容
〇 原型のとりかた
〇 習 作
〇 これからの活動について
彫塑は特別な人たちのものとしてうけとられていた部門
の研修会であったが、初心者16名の参加を得たことは、本
県彫塑人口を拡大する糸口を見いだすことができた。今後
継続的な開催と財政的援助が問題となっている。
13 音楽指揮者研修会
本県音楽水準をさらに高めるとともに指導者の養成をはか
る目的をもって県合唱連盟と共催で開催した。
(1) 期 日
8月23日〜24日
(2) 会 場
いわき市常磐 浅貝保養所
(3) 講 師
皆川達夫 (宗教音楽家)
小山章三 (国立音楽大学助教授)
高野広治 (FMC混声合唱団指揮者)
(4) 参 加 者
72名 (学校関係66名 社会教育関係6名)
(5) 研修内容
〇 合唱音楽の歴史